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    2024年4月10日 15時15分

    話題株ピックアップ【夕刊】(2):栄研化、パルHD、イオンモール

    ■栄研化学 <4549>  2,021円  +14 円 (+0.7%)  本日終値
     栄研化学<4549>が4日続伸。9日に提出された変更報告書で、英ファンドのニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドなどによる保有株比率が従来の8.23%から9.42%に上昇したことが判明した。同ファンドは、物言う投資家として知られ、保有目的として「投資及び経営陣に対する経営の助言並びに状況に応じて重要提案行為等を行うこと」としている。

    ■パルHD <2726>  2,084円  -298 円 (-12.5%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ
     パルグループホールディングス<2726>が急落し、年初来安値を更新した。9日の取引終了後、24年2月期の連結決算発表にあわせ、25年2月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比5.7%増の2035億円、最終利益は同0.7%増の129億4000万円を見込む。前期に続き過去最高益を更新する計画を示したものの、会社が予想する増益率は高くはなく、物足りないと受け止めた投資家の売りが膨らんだようだ。衣料事業の収益は着実に伸長するとみる半面、雑貨事業では円安が利益回復の足かせとなっているとし「我慢の局面が続く」とコメントしている。24年2月期の売上高は前の期比17.1%増の1925億4400万円、最終利益が同29.0%増の128億4500万円だった。

    ■イオンモール <8905>  1,740円  -99.5 円 (-5.4%)  本日終値  東証プライム 下落率6位
     イオンモール<8905>は大幅反落。9日の取引終了後に発表した25年2月期連結業績予想で、売上高4535億円(前期比7.2%増)、営業利益550億円(同18.5%増)と2ケタ営業増益を見込むものの、600億円強を見込んでいた市場予想を下回ることから、売り優勢となったようだ。今期は、既にインドネシアに1モールをオープンさせたのに続き、中国で2モール、ベトナムで1モールの新規オープンを計画。一方、日本では新規オープン予定はないものの、既存アセットの有効活用として増床リニューアルを強化する方針で、3月のイオンレイクタウンアウトレット(埼玉県越谷市)に続き、今月にはイオンモール太田(群馬県太田市)を増床リニューアルオープンする予定。ほかの既存モールについても出店立地のマーケットに応じたリニューアルを積極的に実施し、共用部における快適な空間提供や施設環境の整備を目的とした建物修繕を積極的に実施し、新たな来店動機の創出と来店頻度の向上を図るとしている。なお、24年2月期決算は、売上高4231億6800万円(前の期比6.3%増)、営業利益464億1100万円(同5.5%増)だった。

    ■ソフトバンクグループ <9984>  8,535円  -40 円 (-0.5%)  本日終値
     ソフトバンクグループ<9984>は全般軟調地合いのなか下値模索の動きを強いられている。前日の米国株市場では様子見ムードのなかもハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数の方は3日続伸して引けており、米ハイテク株への投資に積極的な同社にとって風向きは悪くない。ただ、英半導体設計アーム<ARM>の株価がここ頭打ちの状態で調整局面を示唆していることが、親会社であるソフトバンクGの株価にも影響を与えているとみられる。一方、岸田首相が訪米し日米首脳会談が行われるなか、日米両政府は人工知能(AI)に関する技術開発で連携し、産官学の新たな枠組みの発足に動くとの見方が強まっており、エヌビディア<NVDA>やマイクロソフト<MSFT>など米大手IT企業とソフトバンクGなどの協業が視野に入ることは今後の株価の刺激材料となりそうだ。

    ■データセクション <3905>  1,440円  +300 円 (+26.3%) ストップ高   本日終値
     データセクション<3905>がストップ高。9日の取引終了後、「先端AIデータイノベーション研究所」(AIDI)を設立したと発表しており、好材料視された。更なるAI分野のR&D機能及びビジネス領域における実装化を進展させ、自社の強みであるAIやデータ領域の一層の発展を目指すことが目的。また、成長ドライバーとなるビジネスシーズの発掘や社内外に向けた発信による採用活動への寄与、研究やイベントを通じた既存事業への案件創出なども行うとしている。

    ■タカキュー <8166>  135円  +28 円 (+26.2%)  本日終値
     タカキュー<8166>が高い。この日、東京証券取引所における監理銘柄(確認中)の指定が11日付で解除されると発表した。東証に提出した事業再生計画が適当と認められたことに伴い、上場廃止基準における改善期間の期限については、2025年2月28日(従来は24年2月29日)に変更された。改善期間内に純資産の額がプラスとなれば、上場維持基準に適合する状態となる。タカキューは事業再生計画に基づき、今期に純資産の額をプラスにする予定。今後の業績回復を期待した買いが入ったようだ。

    ■放電精密加工研究所 <6469>  1,620円  +300 円 (+22.7%) ストップ高   本日終値
     放電精密加工研究所<6469>が急騰。金属放電加工の専業で業界トップクラスに位置するが、航空・宇宙関連のエンジン部品や環境・エネルギー関連のガスタービン部品などが売り上げを伸ばしているほか、価格改定効果なども発現し足もとの業績は会社側の想定を上回る好調となっている。9日取引終了後に発表した24年2月期決算は営業利益が2億3000万円(前の期は3億1100万円の赤字)と会社側計画から上振れた。また、25年2月期の同利益は前期比60%増の3億6800万円を見込んでおり、これを材料視する買いを呼び込んでいる。更に、同日に中期経営計画も発表、27年2月期に営業利益8億9900万円を目標に掲げており、これが買い人気を増幅させる格好となった。

    ■プラッツ <7813>  795円  +100 円 (+14.4%) ストップ高   本日終値
     プラッツ<7813>がストップ高。9日の取引終了後、中国ハイアールグループの青島海爾家庭人工智能産業創新中心と業務提携し、医療介護用電動ベッドを製造販売する合弁会社を設立すると発表しており、好材料視された。今回の合弁会社設立は、ハイアールのシニア健康事業の一分野である「睡眠関連分野」に関する戦略提携と位置づけられており、プラッツは医療介護用電動ベッド及び周辺機器における技術協力を中心に取り組むことで中国事業の強化を図る。なお、合弁会社の海爾福康科技は青島海爾家庭人工智能産業創新中心66%、プラッツ34%の出資で設立し、プラッツの持ち分法適用関連会社となる予定で、24年6月期業績への影響は軽微としている。

    ■レイ <4317>  491円  +40 円 (+8.9%)  本日終値
     レイ<4317>が続急伸。9日の取引終了後、集計中の24年2月期連結業績について、売上高が110億円から112億円(前の期比10.0%減)へ、営業利益が9億円から11億5000万円(同17.7%減)へ、純利益が6億円から8億1000万円(同13.3%増)へ上振れ、最終減益予想から一転して増益で着地したようだと発表したことが好感された。コンサート関連の受注が年間を通して好調であり、大型映像機材の稼働が高かったことに加えて、下期以降に大型の展示会やイベントなどが活発に開催され、受注も堅調に推移したことが要因としている。


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