2023年12月6日 15時14分
話題株ピックアップ【夕刊】(1):さくらネット、東電HD、ジーエヌアイ
■さくらインターネット <3778> 2,160円 +233 円 (+12.1%) 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
さくらインターネット<3778>が大幅高で3連騰。前日取引時間中に2191円まで買われたが、その後は目先筋の利益確定売りに押され1900円台に押し戻されていた。ただ、下値では買い板が厚く、きょうは改めて上値を指向。米画像処理半導体大手エヌビディア<NVDA>のジェンスン・ファンCEOが来日し岸田文雄首相など政府首脳と面会したが、その後の記者会見で生成AI分野でさくらネットとの連携に前向きなコメントをみせたことが、業容拡大期待を膨らませ株価を押し上げる原動力となっている。株式需給面では信用取組が売り残、買い残ともに増勢となるなか、直近信用倍率が1.30倍とタイト化しているほか、日証金では貸借倍率が0.3倍台と売り長が顕著だ。更に外資系証券などの貸株市場経由の空売りも観測されており、これらを背景にショートカバーを交えた需給相場の様相を呈している。
■東洋炭素 <5310> 4,775円 +375 円 (+8.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率7位
東洋炭素<5310>が大幅高で4日ぶりに反発。きょう付の日本経済新聞朝刊で、「半導体製造装置の基幹部材を、日本や米国で増産する」と報じられており、好材料視されたようだ。記事によると、中国やイタリアなど世界各地で投資を決めていたが、電気自動車(EV)向けに炭化ケイ素(SiC)パワー半導体の需要が高まっていることから、更なる増産が必要になると判断し追加投資を行うという。一連の増産投資により、28年までに生産能力を現在の約3倍に高めるとあり、業績への貢献が期待されている。
■東電HD <9501> 692円 +51.7 円 (+8.1%) 本日終値 東証プライム 上昇率8位
東京電力ホールディングス<9501>が大幅高。原子力規制委員会が6日に開いた定例会合で、事実上の運転禁止命令を出している柏崎刈羽原子力発電所のテロ対策の是正状況などが議論された。同会合内で東電HDの取り組みが評価されたほか、同社の原発事業者としての適格性が再確認されたことが伝わっている。運転禁止命令の解除に向けた期待感の高まりから、同社株に買いが集まった。
■OSG <6136> 1,909.5円 +118 円 (+6.6%) 本日終値
OSG<6136>が反発。5日の取引終了後、2030年満期ユーロ円建て取得条項付き転換社債型新株予約権付社債(CB)を発行し、これにより調達する資金約220億円を自社株買いに充てると発表。自社株買いの取得上限は1500万株(自己株式を除く発行済み株数の約15.63%)、または220億円。期間は12月6日から来年11月29日まで。このうち、6日朝の自己株式立会外買付取引で36万9000株を買い付けている。
■ジーエヌアイグループ <2160> 3,215円 +170 円 (+5.6%) 本日終値
ジーエヌアイグループ<2160>が後場急伸。午後2時ごろ、23年12月期の連結業績予想について、売上高を262億6700万円から263億円(前期比51.0%増)へ、営業利益を72億8000万円から157億4400万円(同11.4倍)へ、純利益を20億500万円から89億7100万円(同23.1倍)へ上方修正したことが好感された。昨年12月に、連結子会社の北京コンチネントを米カタリスト・バイオサイエンシズ(CBIO、現ジャイア・セラピューティクス<GYRE>)の連結子会社にするとともに、CBIOをジーエヌアイの連結子会社化すると発表。ジーエヌアイグループの保有するF351の中国以外の権利を譲渡するとともに、取引の譲渡対価としてCBIOの普通株式及び優先株式を受領したが、これまで普通株式で受領した分のみその他の収益に計上していた。今年10月に全取引が完了し、優先株式全てが普通株式に変換されることから、それに伴う収益をその他の収益として計上することが要因としている。
■レーザーテック <6920> 35,600円 +1,820 円 (+5.4%) 本日終値
レーザーテック<6920>が強弱観対立のなかも買い優勢、大きく切り返す展開にある。前日の米国株市場ではエヌビディア<NVDA>は高かったものの、インテル<INTC>、アプライド・マテリアルズ<AMAT>、マイクロン・テクノロジー<MU>などその他の半導体主力株が軟調で、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も続落した。東京市場でも半導体セクターは足もとでリスク回避目的の売りが優勢となっている。ただ、銘柄によって跛行色があり、レーザーテクは今月4日に年初来高値をつけるなど5日移動平均線をサポートラインに上昇トレンドを維持しており、押し目買い需要も活発。前日にひと押し入れたことで、足もとでは再び買いが優勢となっている。
■北国FHD <7381> 4,850円 +215 円 (+4.6%) 本日終値
北國フィナンシャルホールディングス<7381>やちゅうぎんフィナンシャルグループ<5832>が後場に上げ幅を拡大した。米ブルームバーグ通信がこの日、「日本銀行が地方銀行のトップに対して行った多角的レビューに関するヒアリングで、地銀側がマイナス金利政策の収益への悪影響を指摘し、改めて解除を要望していたことが分かった」と報じた。地銀株に対しては収益環境の改善を期待した資金が流入したようだ。七十七銀行<8341>、琉球銀行<8399>も高い。報道によると、会合は11月16日に行われ、植田和男総裁ら日銀幹部と、第二地方銀行協会の熊谷俊行会長(京葉銀行頭取)ら第二地銀のトップが出席した。記事ではマイナス金利の撤廃を求める金融機関側の強い要望が、市場のマイナス金利観測を一段と強める可能性があるとしている。
■第一三共 <4568> 4,212円 +164 円 (+4.1%) 本日終値
第一三共<4568>が続伸した。同社は6日、米国子会社がスイス製薬大手のノバルティス<NVS>のBRAF阻害剤に関して提起していた特許侵害訴訟について、全面的に和解する契約を締結したと発表。和解金約264億円を受領し、24年3月期第3四半期(10~12月)に一過性の収益として計上する見込みとなり、業績の上振れを見込んだ買いが集まったようだ。今回の和解により米子会社はノバルティスから約1億8200万ドルを一括で受け取り、係属中の訴訟はすべて取り下げられる。第一三共の業績予想に関しては、24年1月末に公表予定の第3四半期決算とあわせて公表するとしている。
■セリア <2782> 2,573円 +100 円 (+4.0%) 本日終値
セリア<2782>が3日続伸。5日の取引終了後に発表した11月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比2.3%増とプラスに転じたことが好感された。客単価は同0.7%減となったものの、客数が同3.1%増と増加したことが牽引した。
■富士ソフト <9749> 6,120円 +220 円 (+3.7%) 本日終値
富士ソフト<9749>は4日ぶりに反発し、年初来高値を更新した。5日の取引終了後、米運用会社のファラロン・キャピタル・マネジメントが富士ソフトの株式を新たに5%を超えて保有していたことが判明し、思惑視されたようだ。同日に財務省に提出された大量保有報告書によると、ファラロンの保有比率は5.35%となった。保有目的には「純投資及び建設的な対話(エンゲージメント)を通じた中長期的な企業価値の向上(状況に応じて重要提案行為等を行うことを含む)」と記載した。報告義務発生日は11月29日。
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株探ニュース
さくらインターネット<3778>が大幅高で3連騰。前日取引時間中に2191円まで買われたが、その後は目先筋の利益確定売りに押され1900円台に押し戻されていた。ただ、下値では買い板が厚く、きょうは改めて上値を指向。米画像処理半導体大手エヌビディア<NVDA>のジェンスン・ファンCEOが来日し岸田文雄首相など政府首脳と面会したが、その後の記者会見で生成AI分野でさくらネットとの連携に前向きなコメントをみせたことが、業容拡大期待を膨らませ株価を押し上げる原動力となっている。株式需給面では信用取組が売り残、買い残ともに増勢となるなか、直近信用倍率が1.30倍とタイト化しているほか、日証金では貸借倍率が0.3倍台と売り長が顕著だ。更に外資系証券などの貸株市場経由の空売りも観測されており、これらを背景にショートカバーを交えた需給相場の様相を呈している。
■東洋炭素 <5310> 4,775円 +375 円 (+8.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率7位
東洋炭素<5310>が大幅高で4日ぶりに反発。きょう付の日本経済新聞朝刊で、「半導体製造装置の基幹部材を、日本や米国で増産する」と報じられており、好材料視されたようだ。記事によると、中国やイタリアなど世界各地で投資を決めていたが、電気自動車(EV)向けに炭化ケイ素(SiC)パワー半導体の需要が高まっていることから、更なる増産が必要になると判断し追加投資を行うという。一連の増産投資により、28年までに生産能力を現在の約3倍に高めるとあり、業績への貢献が期待されている。
■東電HD <9501> 692円 +51.7 円 (+8.1%) 本日終値 東証プライム 上昇率8位
東京電力ホールディングス<9501>が大幅高。原子力規制委員会が6日に開いた定例会合で、事実上の運転禁止命令を出している柏崎刈羽原子力発電所のテロ対策の是正状況などが議論された。同会合内で東電HDの取り組みが評価されたほか、同社の原発事業者としての適格性が再確認されたことが伝わっている。運転禁止命令の解除に向けた期待感の高まりから、同社株に買いが集まった。
■OSG <6136> 1,909.5円 +118 円 (+6.6%) 本日終値
OSG<6136>が反発。5日の取引終了後、2030年満期ユーロ円建て取得条項付き転換社債型新株予約権付社債(CB)を発行し、これにより調達する資金約220億円を自社株買いに充てると発表。自社株買いの取得上限は1500万株(自己株式を除く発行済み株数の約15.63%)、または220億円。期間は12月6日から来年11月29日まで。このうち、6日朝の自己株式立会外買付取引で36万9000株を買い付けている。
■ジーエヌアイグループ <2160> 3,215円 +170 円 (+5.6%) 本日終値
ジーエヌアイグループ<2160>が後場急伸。午後2時ごろ、23年12月期の連結業績予想について、売上高を262億6700万円から263億円(前期比51.0%増)へ、営業利益を72億8000万円から157億4400万円(同11.4倍)へ、純利益を20億500万円から89億7100万円(同23.1倍)へ上方修正したことが好感された。昨年12月に、連結子会社の北京コンチネントを米カタリスト・バイオサイエンシズ(CBIO、現ジャイア・セラピューティクス<GYRE>)の連結子会社にするとともに、CBIOをジーエヌアイの連結子会社化すると発表。ジーエヌアイグループの保有するF351の中国以外の権利を譲渡するとともに、取引の譲渡対価としてCBIOの普通株式及び優先株式を受領したが、これまで普通株式で受領した分のみその他の収益に計上していた。今年10月に全取引が完了し、優先株式全てが普通株式に変換されることから、それに伴う収益をその他の収益として計上することが要因としている。
■レーザーテック <6920> 35,600円 +1,820 円 (+5.4%) 本日終値
レーザーテック<6920>が強弱観対立のなかも買い優勢、大きく切り返す展開にある。前日の米国株市場ではエヌビディア<NVDA>は高かったものの、インテル<INTC>、アプライド・マテリアルズ<AMAT>、マイクロン・テクノロジー<MU>などその他の半導体主力株が軟調で、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も続落した。東京市場でも半導体セクターは足もとでリスク回避目的の売りが優勢となっている。ただ、銘柄によって跛行色があり、レーザーテクは今月4日に年初来高値をつけるなど5日移動平均線をサポートラインに上昇トレンドを維持しており、押し目買い需要も活発。前日にひと押し入れたことで、足もとでは再び買いが優勢となっている。
■北国FHD <7381> 4,850円 +215 円 (+4.6%) 本日終値
北國フィナンシャルホールディングス<7381>やちゅうぎんフィナンシャルグループ<5832>が後場に上げ幅を拡大した。米ブルームバーグ通信がこの日、「日本銀行が地方銀行のトップに対して行った多角的レビューに関するヒアリングで、地銀側がマイナス金利政策の収益への悪影響を指摘し、改めて解除を要望していたことが分かった」と報じた。地銀株に対しては収益環境の改善を期待した資金が流入したようだ。七十七銀行<8341>、琉球銀行<8399>も高い。報道によると、会合は11月16日に行われ、植田和男総裁ら日銀幹部と、第二地方銀行協会の熊谷俊行会長(京葉銀行頭取)ら第二地銀のトップが出席した。記事ではマイナス金利の撤廃を求める金融機関側の強い要望が、市場のマイナス金利観測を一段と強める可能性があるとしている。
■第一三共 <4568> 4,212円 +164 円 (+4.1%) 本日終値
第一三共<4568>が続伸した。同社は6日、米国子会社がスイス製薬大手のノバルティス<NVS>のBRAF阻害剤に関して提起していた特許侵害訴訟について、全面的に和解する契約を締結したと発表。和解金約264億円を受領し、24年3月期第3四半期(10~12月)に一過性の収益として計上する見込みとなり、業績の上振れを見込んだ買いが集まったようだ。今回の和解により米子会社はノバルティスから約1億8200万ドルを一括で受け取り、係属中の訴訟はすべて取り下げられる。第一三共の業績予想に関しては、24年1月末に公表予定の第3四半期決算とあわせて公表するとしている。
■セリア <2782> 2,573円 +100 円 (+4.0%) 本日終値
セリア<2782>が3日続伸。5日の取引終了後に発表した11月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比2.3%増とプラスに転じたことが好感された。客単価は同0.7%減となったものの、客数が同3.1%増と増加したことが牽引した。
■富士ソフト <9749> 6,120円 +220 円 (+3.7%) 本日終値
富士ソフト<9749>は4日ぶりに反発し、年初来高値を更新した。5日の取引終了後、米運用会社のファラロン・キャピタル・マネジメントが富士ソフトの株式を新たに5%を超えて保有していたことが判明し、思惑視されたようだ。同日に財務省に提出された大量保有報告書によると、ファラロンの保有比率は5.35%となった。保有目的には「純投資及び建設的な対話(エンゲージメント)を通じた中長期的な企業価値の向上(状況に応じて重要提案行為等を行うことを含む)」と記載した。報告義務発生日は11月29日。
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