2023年11月14日 6時30分
ダウ平均は小幅続伸 きょうは上げ一服感=米国株概況
NY株式13日(NY時間16:20)
ダウ平均 34337.87(+54.77 +0.16%)
S&P500 4411.55(-3.69 -0.08%)
ナスダック 13767.74(-30.37 -0.22%)
CME日経平均先物 32790(大証終比:+220 +0.67%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は小幅続伸。先週末の大幅高からの一服感もあり、序盤はIT・ハイテク株中心に売りが先行した。金曜日にムーディーズが米格付け見通しをネガティブに引き下げたことも一服感に繋がっていた。
しかし、上昇に転じていた米国債利回りが再び下げに転じたこともあり、戻し切れなかったものの、IT・ハイテク株に買い戻しが広がり、ダウ平均もプラス圏で推移した。
先週のパウエルFRB議長の討論会で市場には若干タカ派的なトーンが広がったものの、米10年債利回りを5%に押し上げるまでには至っていない。議長は追加利上げの可能性を残したものの、市場はその期待を高めてはおらず、短期金融市場では12月利上げの確率を15%程度で織り込むに留まっている。来年に関しても1月に30%弱の確率で利上げを織り込んでいる程度で、その先は利下げの可能性を台頭させている。米株式市場にとっては追い風ではある。
テクニカル的にもS&P500が重要なポイントと見られていた4400を回復したことで、上値へのムードが高まっている。「4400超えは現在の下降トレンドを反転させ、高値の切り上げを示唆。先月に調整局面で底を付けた可能性が高まる」といった声も聞かれる。
ただ、警戒感も根強い。米雇用統計などに米経済の軟化が示唆され始めているにもかかわらず、長期的なインフレ期待は過去12年間で最高水準まで上昇している状況。それは市場が来年に期待しているFRBの利下げを難しくするという。
一部からは「現在の市場のポジショニングはあくまでソフトランディングシナリオであり、それを疑問視するようなデータが発表されれば、強いリスク回避を引き起こす危険性もある。そのような中で、上値では売りが推奨される」との声も出ている。その意味でも明日の米消費者物価指数(CPI)への反応は注目される。
ボーイング<BA>が上昇しダウ平均をサポート。中国政府がAPECの際の米中首脳会談に合わせて、同社の旅客機「737MAX」に対するコミットメントの公表を検討していると報じられた。同社は重要な市場である中国との商取引が長らく停止状態となっているが、中国の習近平国家主席とバイデン大統領の今週の首脳会談を控えて、737MAX販売への突破口がようやく開かれる可能性があるという。
エヌビディア<NVDA>が小幅ながらも9日続伸。8月に付けた取引時間中の史上最高値502.66ドルを視野に入れる動きとなっている。同社は新AIチップを発表し、従来モデルからの大幅な性能向上にコミットした。
テスラ<TSLA>が続伸。きょうの上げで再び200日線の上に出ており、明日以降の動きが注目される。インド政府が、同社が要請している輸入電気自動車(EV)の関税引き下げについて検討していると伝わっていた。
アクラリス・セラピューティクス<ACRS>が急落。関節リウマチ患者を対象としたフェーズ2bの臨床試験「ATI-450-RA-202」の試験結果が評価項目を満たさなかった。また、ズンセメチニブ・プログラムの今後の開発を中止すると発表している。
ヘルスケアのソフトウェア開発を手掛けるヘルス・カタリスト<HCAT>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げた。
業務管理ソフトのイスラエルのマンデー・ドット・コム<MNDY>が大幅高。取引開始前に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ガイダンスも公表し、通期の売上高見通しを上方修正している。
ゲノム編集のバーブ・セラピューティクス<VERV>が急落。ゲノム編集療法の臨床試験中に2人の患者に心臓関連の重篤な有害事象が発生したと発表した。
空飛ぶタクシーのアーチャー・アビエーション<ACHR>が上昇。アナリストが同社の強力な現金残高が電動垂直離着陸機(eVTOL)企業の中でもトップピックに推奨すると再表明し、目標株価12ドルを維持した。
ボーイング<BA> 204.54(+7.89 +4.01%)
アクラリス<ACRS> 0.64(-4.11 -86.44%)
ヘルス・カタリスト<HCAT> 7.38(+0.67 +9.99%)
マンデー・ドットコム<MNDY> 154.83(+14.71 +10.50%)
バーブ<VERV> 9.29(-6.41 -40.83%)
アーチャー<ACHR> 5.20(+0.23 +4.63%)
アップル<AAPL> 184.80(-1.60 -0.86%)
マイクロソフト<MSFT> 366.68(-2.99 -0.81%)
アマゾン<AMZN> 142.59(-0.97 -0.68%)
アルファベットC<GOOG> 133.64(-0.42 -0.31%)
テスラ<TSLA> 223.71(+9.06 +4.22%)
メタ・プラットフォームズ<META> 329.19(+0.42 +0.13%)
AMD<AMD> 116.79(-1.80 -1.52%)
エヌビディア<NVDA> 486.20(+2.85 +0.59%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
ダウ平均 34337.87(+54.77 +0.16%)
S&P500 4411.55(-3.69 -0.08%)
ナスダック 13767.74(-30.37 -0.22%)
CME日経平均先物 32790(大証終比:+220 +0.67%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は小幅続伸。先週末の大幅高からの一服感もあり、序盤はIT・ハイテク株中心に売りが先行した。金曜日にムーディーズが米格付け見通しをネガティブに引き下げたことも一服感に繋がっていた。
しかし、上昇に転じていた米国債利回りが再び下げに転じたこともあり、戻し切れなかったものの、IT・ハイテク株に買い戻しが広がり、ダウ平均もプラス圏で推移した。
先週のパウエルFRB議長の討論会で市場には若干タカ派的なトーンが広がったものの、米10年債利回りを5%に押し上げるまでには至っていない。議長は追加利上げの可能性を残したものの、市場はその期待を高めてはおらず、短期金融市場では12月利上げの確率を15%程度で織り込むに留まっている。来年に関しても1月に30%弱の確率で利上げを織り込んでいる程度で、その先は利下げの可能性を台頭させている。米株式市場にとっては追い風ではある。
テクニカル的にもS&P500が重要なポイントと見られていた4400を回復したことで、上値へのムードが高まっている。「4400超えは現在の下降トレンドを反転させ、高値の切り上げを示唆。先月に調整局面で底を付けた可能性が高まる」といった声も聞かれる。
ただ、警戒感も根強い。米雇用統計などに米経済の軟化が示唆され始めているにもかかわらず、長期的なインフレ期待は過去12年間で最高水準まで上昇している状況。それは市場が来年に期待しているFRBの利下げを難しくするという。
一部からは「現在の市場のポジショニングはあくまでソフトランディングシナリオであり、それを疑問視するようなデータが発表されれば、強いリスク回避を引き起こす危険性もある。そのような中で、上値では売りが推奨される」との声も出ている。その意味でも明日の米消費者物価指数(CPI)への反応は注目される。
ボーイング<BA>が上昇しダウ平均をサポート。中国政府がAPECの際の米中首脳会談に合わせて、同社の旅客機「737MAX」に対するコミットメントの公表を検討していると報じられた。同社は重要な市場である中国との商取引が長らく停止状態となっているが、中国の習近平国家主席とバイデン大統領の今週の首脳会談を控えて、737MAX販売への突破口がようやく開かれる可能性があるという。
エヌビディア<NVDA>が小幅ながらも9日続伸。8月に付けた取引時間中の史上最高値502.66ドルを視野に入れる動きとなっている。同社は新AIチップを発表し、従来モデルからの大幅な性能向上にコミットした。
テスラ<TSLA>が続伸。きょうの上げで再び200日線の上に出ており、明日以降の動きが注目される。インド政府が、同社が要請している輸入電気自動車(EV)の関税引き下げについて検討していると伝わっていた。
アクラリス・セラピューティクス<ACRS>が急落。関節リウマチ患者を対象としたフェーズ2bの臨床試験「ATI-450-RA-202」の試験結果が評価項目を満たさなかった。また、ズンセメチニブ・プログラムの今後の開発を中止すると発表している。
ヘルスケアのソフトウェア開発を手掛けるヘルス・カタリスト<HCAT>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げた。
業務管理ソフトのイスラエルのマンデー・ドット・コム<MNDY>が大幅高。取引開始前に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ガイダンスも公表し、通期の売上高見通しを上方修正している。
ゲノム編集のバーブ・セラピューティクス<VERV>が急落。ゲノム編集療法の臨床試験中に2人の患者に心臓関連の重篤な有害事象が発生したと発表した。
空飛ぶタクシーのアーチャー・アビエーション<ACHR>が上昇。アナリストが同社の強力な現金残高が電動垂直離着陸機(eVTOL)企業の中でもトップピックに推奨すると再表明し、目標株価12ドルを維持した。
ボーイング<BA> 204.54(+7.89 +4.01%)
アクラリス<ACRS> 0.64(-4.11 -86.44%)
ヘルス・カタリスト<HCAT> 7.38(+0.67 +9.99%)
マンデー・ドットコム<MNDY> 154.83(+14.71 +10.50%)
バーブ<VERV> 9.29(-6.41 -40.83%)
アーチャー<ACHR> 5.20(+0.23 +4.63%)
アップル<AAPL> 184.80(-1.60 -0.86%)
マイクロソフト<MSFT> 366.68(-2.99 -0.81%)
アマゾン<AMZN> 142.59(-0.97 -0.68%)
アルファベットC<GOOG> 133.64(-0.42 -0.31%)
テスラ<TSLA> 223.71(+9.06 +4.22%)
メタ・プラットフォームズ<META> 329.19(+0.42 +0.13%)
AMD<AMD> 116.79(-1.80 -1.52%)
エヌビディア<NVDA> 486.20(+2.85 +0.59%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美