（NY時間13:55）（日本時間03:55）
ブロードコム<AVGO>　375.54（+35.34　+10.39%）

　本日の米株式市場はＡＩ関連銘柄に買い戻しが膨らむ中、ブロードコム<AVGO>が大幅高となっている。同社はアルファベット<GOOG><GOOGL>のＡＩ支配力拡大による“派生的恩恵銘柄”として市場の注目を集めている。

　ハイパースケーラー向け高性能ＡＳＩＣ（特定用途向け集積回路）の大手である同社の今年の株価は６０％上昇しており、本日の大幅高は４月以来となる。

　背景には、アルファベットが急伸していることがある。両社を結ぶのはＡＳＩＣ事業で、アルファベット傘下のグーグルが自社のＡＩインフラ向けに使うＴＰＵ（テンソル・プロセッシング・ユニット）を同社と共同開発しており、これはエヌビディア<NVDA>のＧＰＵに対抗する存在と見られている。

　アナリストは、アルファベットとの関係を理由にブロードコムの見通しを引き上げており、「ＴＰＵは最も実績あるＡＳＩＣで勢いが増しており、同社のＡＩ関連の売上に大きく貢献し始めている」と指摘。

　別のアナリストも、グーグルのカスタムチップ需要の拡大で、ＡＳＩＣがインフレクション・ポイントにあるとし、同社をトップピックに挙げた。ＡＩ処理量の急増が成長の本格化に繋がると評価している。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース