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    2025年10月30日 18時23分

    株価指数先物【引け後】 +2σは5万2000円を超えてくる

    大阪12月限
    日経225先物 51460 +130 (+0.25%)
    TOPIX先物 3310.0 +32.5 (+0.99%)

     日経225先物(12月限)は前日比130円高の5万1460円で取引を終了。寄り付きは5万0960円と、シカゴ日経平均先物先物清算値(5万1100円)にサヤ寄せする形で、売りが先行して始まった。ただし、寄り付き直後につけた5万0930円を安値に、ショートカバーを交えたロング優勢の流れとなり、5万1500円台を回復。前場中盤にかけて5万1070円まで軟化する場面もみられたが、前場終盤にかけて再びプラス圏を回復していた。

     ランチタイムで弱含む場面もみられたが、日銀の金融政策決定会合の結果が判明し、利上げが見送られたことで、為替市場でドル円が1ドル=153円台と円安に振れ、後場の取引開始後ほどなくして5万1710円まで上げ幅を広げた。ただし、中銀イベントが通過した一方で、市場の関心は米中首脳会談に移り、首脳会談終了直後には5万1020円まで売られた。その後、米中首脳会談の内容が伝えられるなか、終盤にかけて5万1610円まで切り返す場面もみられた。

     アドバンテスト<6857>[東証P]が買い先行で始まったが、後場中盤には一時下落に転じたことで、短期的なショートを誘う場面もみられた。ただし、あす決算発表を控えている東京エレクトロン<8035>[東証P]が堅調だったほか、きょうはレーザーテック<6920>[東証P]がストップ高をつけるなど、半導体や人工知能(AI)株への物色は根強く、積極的なショートを仕掛けにくくさせていた。

     米中首脳会談の終了直後に会談内容について報道がなかったことで、ショートを誘う形になった。ただ、5万1000円を割り込まなかったほか、その後、トランプ米大統領が、中国によるレアアース規制を巡りすべて解決したと述べたほか、対中関税を10%引き下げると表明したと報じられ、後場終盤にかけてのショートカバーにつながったようである。

     重要イベントを通過したことで手掛かり材料に欠ける可能性はあるが、今晩の米国ではアップル<AAPL>の決算発表が予定されており、主力ハイテク企業への物色が継続するようだと、東京市場でもロング優勢の流れが続きそうだ。東京エレクトロンの決算を控えていることや、3連休前で様子見ムードが強まる可能性はあるものの、押し目待ち狙いのロング対応に向かわせよう。

     日経225先物は上向きで推移するボリンジャーバンドの+2σに沿ったトレンドを続けているが、同バンドはナイトセッションで5万2300円辺りまで切り上がってきた。5万2000円が射程に入り、出遅れているファンドなどではヘッジ対応のロングで手当てしてくる動きが強まりそうである。

     NT倍率は先物中心限月で15.54倍に低下した。前日に一時15.69倍まで切り上がり、+2σ(15.54倍)を明確に上抜けたことで、いったんはNTロングの巻き戻しが意識されやすい面はあるだろう。+2σは15.61倍に切り上がっており、同バンドに沿ったトレンドを形成している状況では、NTショートへの転換は考えにくいところだろう。

     手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が3万0668枚、ソシエテジェネラル証券が2万1651枚、サスケハナ・ホンコンが4652枚、バークレイズ証券が3898枚、モルガンMUFG証券が3056枚、SBI証券が2955枚、ゴールドマン証券が2594枚、野村証券が2592枚、日産証券が2010枚、JPモルガン証券が1927枚だった。

     TOPIX先物はABNクリアリン証券が4万1741枚、ソシエテジェネラル証券が3万0264枚、バークレイズ証券が1万0087枚、モルガンMUFG証券が7602枚、サスケハナ・ホンコンが5328枚、JPモルガン証券が5051枚、ゴールドマン証券が4648枚、野村証券が2689枚、ドイツ証券が2553枚、ビーオブエー証券が2356枚だった。

    株探ニュース