2023年11月15日 6時33分
ダウ平均は大幅続伸 米CPIが期待を正当化=米国株概況
NY株式14日(NY時間16:22)
ダウ平均 34827.70(+489.83 +1.43%)
S&P500 4495.70(+84.15 +1.91%)
ナスダック 14094.38(+326.64 +2.37%)
CME日経平均先物 33240(大証終比:+530 +1.60%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は大幅続伸。上げ幅は一時593ドル高まで急伸した。この日発表の米消費者物価指数(CPI)が株価を押し上げた。10月の米CPIは総合指数で前月比横ばいと予想を下回ったほか、コア指数も0.2%上昇と予想を下回っていた。ガソリン価格の下げが全体を押し下げた。最近注目を浴びている住宅を除いたコアサービスインフレ、いわゆるスーパーコアも計算値で前月比0.2%と前回の0.6%から大きく低下。
ここ数カ月は多少の波があったものの、インフレは40年ぶりの高水準を記録した昨年から大きく落ち着いており、FRBにとって心強い兆候を示しているものと思われる。パウエルFRB議長は追加利上げの可能性を温存しているものの、今回の米CPIは市場に広がっている利上げ終了観測を正当化する内容となった。
また、短期金融市場では、FRBの利下げの開始時期を発表前の6月から3月に前倒しする動きが出ているほか、来年の7月FOMCまでに計0.50%ポイントの利下げを織り込む動きも見られている。本日の米CPIは11月に入って反騰の動きを見せている米株式市場にとって強い追い風となったようだ。
また、今週のもう1つのリスクでもあったつなぎ予算の期限が17日に迫る中で、閉鎖リスクが低下したこともフォローとなった模様。米共和党のジョンソン下院議長が提示したつなぎ予算案に、支持を表明する民主党議員が増えているという。この予算案は、期限切れ以降も政府資金を一時的に手当てするための「はしご型」の予算継続決議(CR)案で、政府機関の一部を1月中旬まで、その他を2月上旬まで閉鎖を回避できるよう資金を供給。それには大幅な歳出削減は含まれないという。
決算では、ダウ採用銘柄のホーム・デポ<HD>が決算を受け上昇。既存店売上高は四半期連続の減収となったものの予想ほどではなかった。ただ、ホームセンター需要の減退を示唆する弱い内容ではあったが、警戒したほどの弱さでもなかったとの見方から株価は上げの反応を見せた。
電気自動車(EV)のフィスカー<FSR>が決算受け大幅安。売上高が予想を下回ったことや、同社は決算発表を一旦延期していたが、それについて「財務報告に係る内部統制に重大な欠陥が見つかった」と述べたことで株価はネガティブな反応を示した。
スナップチャットを運営するスナップ<SNAP>が上昇。アマゾン<AMZN>がスナップチャット・アプリの広告からアマゾンの商品を直接購入できるようにすることで両社が合意したと伝わった。
スキンケア製品のビューティ・ヘルス<SKIN>が弱い決算を受け急落。11月19日付でスタンリックCEOが退任も発表された。
眼科薬のハロー<HROW>が決算を受け大幅安。1株損益が予想外の赤字となったほか、売上高も予想を下回った。また、通期の売上高とEBITDAのガイダンスを下方修正した。
床材の製造販売を手掛けるLLフローリング<LL>が上昇。創業者のサリバン氏が1株3ドルの現金での買収提案を行った。
農業化学を手掛けるイスラエルのICL<ICL>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げた。
リチウムイオン電池の資源回収を手掛けるリサイクル<LICY>が決算を受け急落。1株損益の赤字が予想以上に膨らんだほか、EBITDAの赤字も予想以上に膨らんだ。リサイクル施設の減損処理を実施。
医療機器の管理サービスを手掛けるアジリティ<AGTI>が大幅高。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げた。
ケフィアやその他のプロバイオティクス食品を製造するライフウェイ・フーズ<LWAY>が急反発。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を13ドルに設定した。
インフラ管理のエイコム<ACM>が決算を受け上昇。2024年度の通期ガイダンスを公表し、1株利益の見通しは下方修正したものの、予想は上回った。また、EBITDAの見通しは上方修正した。
ホーム・デポ<HD> 303.63(+15.56 +5.40%)
フィスカー<FSR> 3.34(-0.77 -18.73%)
スナップ<SNAP> 12.15(+0.85 +7.52%)
ICL<ICL> 5.10(+0.40 +8.51%)
ビューティ・ヘルス<SKIN> 1.39(-2.51 -64.36%)
ハロー<HROW> 8.21(-4.62 -36.01%)
LLフローリング<LL> 2.97(+0.15 +5.32%)
ICL<ICL> 5.10(+0.40 +8.51%)
リ・サイクル<LICY> 0.66(-0.81 -55.12%)
アジリティ<AGTI> 7.83(+0.99 +14.47%)
ライフウェイ・フーズ<LWAY> 13.00(+3.62 +38.59%)
エイコム<ACM> 86.40(+5.93 +7.37%)
アップル<AAPL> 187.44(+2.64 +1.43%)
マイクロソフト<MSFT> 370.27(+3.59 +0.98%)
アマゾン<AMZN> 145.80(+3.21 +2.25%)
アルファベットC<GOOG> 135.43(+1.79 +1.34%)
テスラ<TSLA> 237.41(+13.70 +6.12%)
メタ・プラットフォームズ<META> 336.31(+7.12 +2.16%)
AMD<AMD> 119.88(+3.09 +2.65%)
エヌビディア<NVDA> 496.56(+10.36 +2.13%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
ダウ平均 34827.70(+489.83 +1.43%)
S&P500 4495.70(+84.15 +1.91%)
ナスダック 14094.38(+326.64 +2.37%)
CME日経平均先物 33240(大証終比:+530 +1.60%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は大幅続伸。上げ幅は一時593ドル高まで急伸した。この日発表の米消費者物価指数(CPI)が株価を押し上げた。10月の米CPIは総合指数で前月比横ばいと予想を下回ったほか、コア指数も0.2%上昇と予想を下回っていた。ガソリン価格の下げが全体を押し下げた。最近注目を浴びている住宅を除いたコアサービスインフレ、いわゆるスーパーコアも計算値で前月比0.2%と前回の0.6%から大きく低下。
ここ数カ月は多少の波があったものの、インフレは40年ぶりの高水準を記録した昨年から大きく落ち着いており、FRBにとって心強い兆候を示しているものと思われる。パウエルFRB議長は追加利上げの可能性を温存しているものの、今回の米CPIは市場に広がっている利上げ終了観測を正当化する内容となった。
また、短期金融市場では、FRBの利下げの開始時期を発表前の6月から3月に前倒しする動きが出ているほか、来年の7月FOMCまでに計0.50%ポイントの利下げを織り込む動きも見られている。本日の米CPIは11月に入って反騰の動きを見せている米株式市場にとって強い追い風となったようだ。
また、今週のもう1つのリスクでもあったつなぎ予算の期限が17日に迫る中で、閉鎖リスクが低下したこともフォローとなった模様。米共和党のジョンソン下院議長が提示したつなぎ予算案に、支持を表明する民主党議員が増えているという。この予算案は、期限切れ以降も政府資金を一時的に手当てするための「はしご型」の予算継続決議(CR)案で、政府機関の一部を1月中旬まで、その他を2月上旬まで閉鎖を回避できるよう資金を供給。それには大幅な歳出削減は含まれないという。
決算では、ダウ採用銘柄のホーム・デポ<HD>が決算を受け上昇。既存店売上高は四半期連続の減収となったものの予想ほどではなかった。ただ、ホームセンター需要の減退を示唆する弱い内容ではあったが、警戒したほどの弱さでもなかったとの見方から株価は上げの反応を見せた。
電気自動車(EV)のフィスカー<FSR>が決算受け大幅安。売上高が予想を下回ったことや、同社は決算発表を一旦延期していたが、それについて「財務報告に係る内部統制に重大な欠陥が見つかった」と述べたことで株価はネガティブな反応を示した。
スナップチャットを運営するスナップ<SNAP>が上昇。アマゾン<AMZN>がスナップチャット・アプリの広告からアマゾンの商品を直接購入できるようにすることで両社が合意したと伝わった。
スキンケア製品のビューティ・ヘルス<SKIN>が弱い決算を受け急落。11月19日付でスタンリックCEOが退任も発表された。
眼科薬のハロー<HROW>が決算を受け大幅安。1株損益が予想外の赤字となったほか、売上高も予想を下回った。また、通期の売上高とEBITDAのガイダンスを下方修正した。
床材の製造販売を手掛けるLLフローリング<LL>が上昇。創業者のサリバン氏が1株3ドルの現金での買収提案を行った。
農業化学を手掛けるイスラエルのICL<ICL>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げた。
リチウムイオン電池の資源回収を手掛けるリサイクル<LICY>が決算を受け急落。1株損益の赤字が予想以上に膨らんだほか、EBITDAの赤字も予想以上に膨らんだ。リサイクル施設の減損処理を実施。
医療機器の管理サービスを手掛けるアジリティ<AGTI>が大幅高。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げた。
ケフィアやその他のプロバイオティクス食品を製造するライフウェイ・フーズ<LWAY>が急反発。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を13ドルに設定した。
インフラ管理のエイコム<ACM>が決算を受け上昇。2024年度の通期ガイダンスを公表し、1株利益の見通しは下方修正したものの、予想は上回った。また、EBITDAの見通しは上方修正した。
ホーム・デポ<HD> 303.63(+15.56 +5.40%)
フィスカー<FSR> 3.34(-0.77 -18.73%)
スナップ<SNAP> 12.15(+0.85 +7.52%)
ICL<ICL> 5.10(+0.40 +8.51%)
ビューティ・ヘルス<SKIN> 1.39(-2.51 -64.36%)
ハロー<HROW> 8.21(-4.62 -36.01%)
LLフローリング<LL> 2.97(+0.15 +5.32%)
ICL<ICL> 5.10(+0.40 +8.51%)
リ・サイクル<LICY> 0.66(-0.81 -55.12%)
アジリティ<AGTI> 7.83(+0.99 +14.47%)
ライフウェイ・フーズ<LWAY> 13.00(+3.62 +38.59%)
エイコム<ACM> 86.40(+5.93 +7.37%)
アップル<AAPL> 187.44(+2.64 +1.43%)
マイクロソフト<MSFT> 370.27(+3.59 +0.98%)
アマゾン<AMZN> 145.80(+3.21 +2.25%)
アルファベットC<GOOG> 135.43(+1.79 +1.34%)
テスラ<TSLA> 237.41(+13.70 +6.12%)
メタ・プラットフォームズ<META> 336.31(+7.12 +2.16%)
AMD<AMD> 119.88(+3.09 +2.65%)
エヌビディア<NVDA> 496.56(+10.36 +2.13%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美