2023年6月28日 4時52分
ダウ平均は200ドル超の上昇 ナスダックも大幅反発=米国株後半
NY株式27日(NY時間15:40)
ダウ平均 33930.37(+215.66 +0.64%)
ナスダック 13565.90(+230.12 +1.73%)
CME日経平均先物 32870(大証終比:+300 +0.91%)
NY時間の終盤に入ってダウ平均は200ドル超の上昇となっている。きょうのNY株式市場、ダウ平均が7日ぶりに反発したほか、ナスダックも大幅反発となった。きょうはIT・ハイテク株に買い戻しが入り、全体のムードが高まったほか、他のセクターへの見直し買いも続いた。
景気後退への懸念が高まる中、米株式市場は調整の動きが強まっている。ただ、市場からは「四半期と半期の最終取引週は特に、今年のIT・ハイテク株の強さを考えると、通常はポートフォリオのリバランスが行われる」との声も聞かれた。警戒感による下げというよりも季節的な調整の範囲だという。
一方、FRBの想定以上のタカ派姿勢が、いずれリセッション(景気後退)を招くという警戒感は多く聞かれ悲観的な見方も根強い。米大手証券のストラテジストは、向こう1年間の米株式相場は、高金利の長期化とバブル気味の高バリュエーションで、上値が重いと見ていると述べた。この先の株式市場の上値余地は限られるという。リセッション(景気後退)に陥らないい限り、FRBが利下げを急ぐことはなく、同時に企業の利益の伸びは今年がほぼゼロ、来年は1桁台の半ばの伸びに留まると予想しているという。
市場では7月FOMCでの0.25%ポイントの利上げこそ77%程度の確率で有力視されているものの、パウエルFRB議長などが言及しているもう一段の利上げの可能性はまだ低いと見ているようだ。政策金利を5.25-5.50%のレンジにし、来年の春までその水準を維持するとの予想がいまのところコンセンサスとなっている模様。
ダウ採用銘柄でドラッグストアとヘルスケアを手掛けるウォルグリーン・ブーツアライアンス<WBA>が下落。取引開始前に3-5月期決算(第3四半期)を発表し、売上高は予想を上回ったものの、1株利益が予想を下回った。粗利益率が予想を下回った。ガイダンスも公表し、通期の1株利益の見通しを下方修正した。ワクチン接種の減少とマクロ環境のより慎重な見通しを反映させたとしている。
住宅建設株が上昇。この日発表の米新築住宅件数が予想外の強い内容となり、同セクターをサポートしている。米住宅市場は需要回復傾向が鮮明になっている一方、特に中古市場で供給が追い付かない状況が顕著になっている。住宅ローン金利の高騰で低金利時代に購入した住宅所有者が住み替えを手控えていることが要因として挙げられており、そのため住宅購入者は中古市場を諦め、新築に目を向けている。コスト低下で新築価格が低下していることも後押ししているようだ。
デルタ航空<DAL>が決算を受け上昇。通期の1株利益の見通しを上方修正した。海外旅行や法人の需要が旺盛でジェット燃料価格の下落も追い風になると見ている模様。
EVピックアップトラックのローズタウン・モーターズ<RIDE>が急落。米連邦破産法11条の適用を申請した。台湾のフォックスコンとの出資合意が急速に頓挫したことが響いた。
バイオ医薬品のアディセット・バイオ<ACET>が大幅安。再発または難治性の進行性B細胞性非ホジキンリンパ腫患者を対象とした治験薬「ADI-001」の第1フェーズの臨床試験結果を発表。今回の発表を受けて複数のアナリストが目標株価を引き下げた。
仮想通貨資産のデータセンターサービスを手掛けるアプライド・デジタル<APLD>が下落。増資計画を発表した。クレイグ・ハラム・キャピタルとの間で、市場の買い注文に応じて機動的に新株を売却するアット・ザ・マーケット・オファリング(ATM)方式での増資契約を締結したと発表。普通株式で1億2500万ドルが上限。
年金保険のアメリカン・エクイティ・インベストメント・ライフ<AEL>が大幅高。同社を20%保有する筆頭株主のカナダの資産運用会社ブルックフィールドから、残りの株式を購入する案が提示されたことを確認したと発表。
クラウドを活用したビッグデータの保管分析サービスを手掛けるスノーフレーク<SNOW>が反発。エヌビディア<NVDA>とのAI関連の提携を発表したことが材料視された。
ユニティ・ソフトウエア<U>が大幅高。アナリストが「買い」でカバレッジを開始し、目標株価を48ドルとした。
医薬品のリジェネロン・ファーマ<REGN>が下落。加齢黄斑変性治療薬「アイリーア」の高用量の生物学的製剤承認申請が、第三者である充填業者における検査結果の継続的な検討のため、FDAの薬事承認を得ることができなかったと発表。
(NY時間15:40)
ウォルグリーン<WBA> 28.65(-2.95 -9.32%)
ルーズタウン<RIDE> 2.23(-0.54 -19.35%)
デルタ航空<DAL> 46.12(+2.98 +6.90%)
アディセット<ACET> 2.13(-2.54 -54.40%)
アプライド・デジタル<APLD> 7.61(-1.58 -17.19%)
アメリカン・エクイティ<AEL> 52.75(+7.65 +16.95%)
スノーフレーク<SNOW> 177.57(+7.73 +4.55%)
ユニティ・ソフトウエア<U> 42.50(+5.77 +15.71%)
リジェネロン<REGN> 720.01(-64.37 -8.21%)
KBホーム<KBH> 52.21(+1.06 +2.07%)
レナー<LEN> 126.11(+5.04 +4.16%)
DRホートン<DHI> 122.75(+2.86 +2.39%)
アップル<AAPL> 188.19(+2.92 +1.57%)
マイクロソフト<MSFT> 334.92(+6.32 +1.92%)
アマゾン<AMZN> 129.36(+2.03 +1.59%)
アルファベットC<GOOG> 119.51(+0.42 +0.35%)
テスラ<TSLA> 249.37(+8.32 +3.45%)
メタ・プラットフォームズ<META> 287.22(+8.75 +3.14%)
AMD<AMD> 110.68(+3.17 +2.95%)
エヌビディア<NVDA> 418.71(+12.39 +3.05%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
ダウ平均 33930.37(+215.66 +0.64%)
ナスダック 13565.90(+230.12 +1.73%)
CME日経平均先物 32870(大証終比:+300 +0.91%)
NY時間の終盤に入ってダウ平均は200ドル超の上昇となっている。きょうのNY株式市場、ダウ平均が7日ぶりに反発したほか、ナスダックも大幅反発となった。きょうはIT・ハイテク株に買い戻しが入り、全体のムードが高まったほか、他のセクターへの見直し買いも続いた。
景気後退への懸念が高まる中、米株式市場は調整の動きが強まっている。ただ、市場からは「四半期と半期の最終取引週は特に、今年のIT・ハイテク株の強さを考えると、通常はポートフォリオのリバランスが行われる」との声も聞かれた。警戒感による下げというよりも季節的な調整の範囲だという。
一方、FRBの想定以上のタカ派姿勢が、いずれリセッション(景気後退)を招くという警戒感は多く聞かれ悲観的な見方も根強い。米大手証券のストラテジストは、向こう1年間の米株式相場は、高金利の長期化とバブル気味の高バリュエーションで、上値が重いと見ていると述べた。この先の株式市場の上値余地は限られるという。リセッション(景気後退)に陥らないい限り、FRBが利下げを急ぐことはなく、同時に企業の利益の伸びは今年がほぼゼロ、来年は1桁台の半ばの伸びに留まると予想しているという。
市場では7月FOMCでの0.25%ポイントの利上げこそ77%程度の確率で有力視されているものの、パウエルFRB議長などが言及しているもう一段の利上げの可能性はまだ低いと見ているようだ。政策金利を5.25-5.50%のレンジにし、来年の春までその水準を維持するとの予想がいまのところコンセンサスとなっている模様。
ダウ採用銘柄でドラッグストアとヘルスケアを手掛けるウォルグリーン・ブーツアライアンス<WBA>が下落。取引開始前に3-5月期決算(第3四半期)を発表し、売上高は予想を上回ったものの、1株利益が予想を下回った。粗利益率が予想を下回った。ガイダンスも公表し、通期の1株利益の見通しを下方修正した。ワクチン接種の減少とマクロ環境のより慎重な見通しを反映させたとしている。
住宅建設株が上昇。この日発表の米新築住宅件数が予想外の強い内容となり、同セクターをサポートしている。米住宅市場は需要回復傾向が鮮明になっている一方、特に中古市場で供給が追い付かない状況が顕著になっている。住宅ローン金利の高騰で低金利時代に購入した住宅所有者が住み替えを手控えていることが要因として挙げられており、そのため住宅購入者は中古市場を諦め、新築に目を向けている。コスト低下で新築価格が低下していることも後押ししているようだ。
デルタ航空<DAL>が決算を受け上昇。通期の1株利益の見通しを上方修正した。海外旅行や法人の需要が旺盛でジェット燃料価格の下落も追い風になると見ている模様。
EVピックアップトラックのローズタウン・モーターズ<RIDE>が急落。米連邦破産法11条の適用を申請した。台湾のフォックスコンとの出資合意が急速に頓挫したことが響いた。
バイオ医薬品のアディセット・バイオ<ACET>が大幅安。再発または難治性の進行性B細胞性非ホジキンリンパ腫患者を対象とした治験薬「ADI-001」の第1フェーズの臨床試験結果を発表。今回の発表を受けて複数のアナリストが目標株価を引き下げた。
仮想通貨資産のデータセンターサービスを手掛けるアプライド・デジタル<APLD>が下落。増資計画を発表した。クレイグ・ハラム・キャピタルとの間で、市場の買い注文に応じて機動的に新株を売却するアット・ザ・マーケット・オファリング(ATM)方式での増資契約を締結したと発表。普通株式で1億2500万ドルが上限。
年金保険のアメリカン・エクイティ・インベストメント・ライフ<AEL>が大幅高。同社を20%保有する筆頭株主のカナダの資産運用会社ブルックフィールドから、残りの株式を購入する案が提示されたことを確認したと発表。
クラウドを活用したビッグデータの保管分析サービスを手掛けるスノーフレーク<SNOW>が反発。エヌビディア<NVDA>とのAI関連の提携を発表したことが材料視された。
ユニティ・ソフトウエア<U>が大幅高。アナリストが「買い」でカバレッジを開始し、目標株価を48ドルとした。
医薬品のリジェネロン・ファーマ<REGN>が下落。加齢黄斑変性治療薬「アイリーア」の高用量の生物学的製剤承認申請が、第三者である充填業者における検査結果の継続的な検討のため、FDAの薬事承認を得ることができなかったと発表。
(NY時間15:40)
ウォルグリーン<WBA> 28.65(-2.95 -9.32%)
ルーズタウン<RIDE> 2.23(-0.54 -19.35%)
デルタ航空<DAL> 46.12(+2.98 +6.90%)
アディセット<ACET> 2.13(-2.54 -54.40%)
アプライド・デジタル<APLD> 7.61(-1.58 -17.19%)
アメリカン・エクイティ<AEL> 52.75(+7.65 +16.95%)
スノーフレーク<SNOW> 177.57(+7.73 +4.55%)
ユニティ・ソフトウエア<U> 42.50(+5.77 +15.71%)
リジェネロン<REGN> 720.01(-64.37 -8.21%)
KBホーム<KBH> 52.21(+1.06 +2.07%)
レナー<LEN> 126.11(+5.04 +4.16%)
DRホートン<DHI> 122.75(+2.86 +2.39%)
アップル<AAPL> 188.19(+2.92 +1.57%)
マイクロソフト<MSFT> 334.92(+6.32 +1.92%)
アマゾン<AMZN> 129.36(+2.03 +1.59%)
アルファベットC<GOOG> 119.51(+0.42 +0.35%)
テスラ<TSLA> 249.37(+8.32 +3.45%)
メタ・プラットフォームズ<META> 287.22(+8.75 +3.14%)
AMD<AMD> 110.68(+3.17 +2.95%)
エヌビディア<NVDA> 418.71(+12.39 +3.05%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美