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    2025年10月28日 23時10分

    ペイパル、決算受け大幅高 オープンAIとの提携も発表=米国株個別

    (NY時間10:07)(日本時間23:07)
    ペイパル<PYPL> 77.94(+7.69 +10.95%)

     決済サービスのペイパル<PYPL>が大幅高。取引開始前に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。総取扱額(TPV)も予想を上回っている。ガイダンスも公表し、通期の1株利益の見通しを上方修正した。四半期配当プログラムを新設し、1株0.14ドルの現金配当を決定。純利益の10%を配当性向としている。

     また、同社は、デジタルウォレットをチャットGPTに統合するためオープンAIとの提携を発表したことも好感されている。オープンAIの数億人のユーザーはすでに生成AIを使って商品を検索しており、今回の提携により同社はチャットGPT上でそのまま決済を完了できる支払い技術を提供することになる。

     クリスCEOは声明で「われわれは2年前よりも強い企業になっている。独自の競争優位性、明確な戦略的方向性、そして実行力の高まりにより、将来の勝者となる立場を確立できると確信している」と述べた。

     そのほか、プライベート・クレジット大手のブルー・アウル・キャピタル<OWL>が、今後2年間で同社の後払いローン約70億ドル分を購入することで合意。同社は審査やサービスなどの顧客対応を継続するが、ローン資産自体は自社バランスシートに計上しない。

    (7-9月・第3四半期)
    ・1株利益(調整後):1.34ドル(予想:1.20ドル)
    ・売上高:84.2億ドル 7.3%増(予想:82.4億ドル)
      取引関連:75.2億ドル(予想:74.2億ドル)
      その他付加価値サービス:8.95億ドル(予想:8.18億ドル)
       米国:47.5億ドル(予想:47.8億ドル)
       海外:36.6億ドル(予想:34.0億ドル)
    ・総取扱額:4580.9億ドル(予想:4503.4億ドル)
      Venmo:852.3億ドル(予想:820.3億ドル)
    ・取引マージン:38.7億ドル(予想:37.8億ドル)
    ・営業利益(調整後):15.7億ドル(予想:14.4億ドル)
    ・営業利益率(調整後):18.6%(予想:17.5%)
    ・FCF(調整後):23.0億ドル(予想:19.7億ドル)

    (10-12月・第4四半期見通し)
    ・1株利益(調整後):1.27~1.31ドル(予想:1.31ドル)
    ・取引マージン:40.2~41.2億ドル(予想:40.8億ドル)

    (通期見通し)
    ・1株利益(調整後):5.35~5.39ドル(従来:5.15~5.30ドル)(予想:5.25ドル)
    ・取引マージン:154.5~155.5億ドル(従来:153.5~155.0億ドル)(予想:154.1億ドル)
    ・FCF:60~70億ドルを維持(予想:60億ドル)

    【企業概要】
     デジタルおよびモバイルの支払いを可能にするテクノロジープラットフォームとデジタル決済サービスを世界で提供する。加盟店や消費者が、時間・場所やデバイスを限定されることなくお金の管理・移動ができるよう取り組むとともに、個人間の支払いを促進し、消費者のショッピング体験を簡素化する。

    MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

    株探ニュース