2023年7月28日 5時33分
ダウ平均は14日ぶり反落 メタの決算で上昇していたナスダックも下げに転じる=米国株概況
NY株式27日(NY時間16:21)
ダウ平均 35282.72(-237.40 -0.67%)
S&P500 4537.41(-29.34 -0.64%)
ナスダック 14050.11(-77.17 -0.55%)
CME日経平均先物 32555(大証終比:-365 -1.12%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は14日ぶりに反落。終盤に入って下げ幅を拡大した。序盤はプラス圏で推移していたものの、後半になって下げを加速させる展開。その動きを受けて、メタの決算で上昇していたナスダックも下げに転じた。
特段の悪材料は見当たらないが、本日は決算を受けて下げている銘柄も多く、きのうまでの13連騰で高値警戒感も出ていたダウ平均も上げ一服となったようだ。
ただ、前日のFOMCを受けて、米株式市場は金利のピークアウトの可能性を強めている。この先のデータ次第ではあるが、次回9月FOMCでの利上げは見送られるとの見方が広がっているようだ。
FRBは前日のFOMCで政策金利を0.25%ポイント引き上げ、22年ぶりの高水準となる5.25-5.50%とした。ただ、次回9月以降についてはデータ次第の姿勢を見せ、選択肢をオープンにしている。それを受けて短期金融市場では9月利上げの確率を20%程度まで低下させている。
また、この日発表の第2四半期のGDP速報値が予想を上回ったこともフォローとなっていた。前日にパウエルFRB議長が「FRBのスタッフがリセッション(景気後退)の可能性を想定していない」と述べていたが、この日のGDPはソフトランディングへの期待を高める内容となったようだ。一方、GDPデフレータは予想を下回っていた。
決算については、「投資家の関心はマクロ要因から株式のファンダメンタルズに戻りつつある」としたうえで、「これまでのところ、企業のCEOは市場の期待を裏切ってはいない。いくつかの企業はネガティブ・サプライズを引き起こしているが、基本的には、マクロ環境が困難であったにもかかわらず、底堅い決算を発表している」との声も出ている。
一方、「S&P500企業の決算は予想を上回る最終利益を計上する企業は多いものの、事前予想が9%の減益だったのに対し、これまでのところ10%の減益となっている。予想を上回った企業でさえ、決算日には指数をアンダーパフォームしている」といった声も出ている。
eコマースのイーベイ<EBAY>が決算を受け下落。第3四半期の1株利益の見通しが予想を下回ったことが嫌気された模様。
ブリトーなどメキシコ料理のファストフードを展開するチポトレ・メキシカン・グリル<CMG>が決算を受け下落。第3四半期のレストランの既存店売上高は1桁台半ばから後半の伸びを見込んでいおり、勢いが減速していることを示唆した。
半導体製造装置のラムリサーチ<LRCX>が決算を受け上昇。中国と高帯域幅メモリ(HBM)関連の需要拡大。
マクドナルド<MCD>が決算を受け上昇。既存店売上高が予想を上回ったほか、1株利益も予想を上回った。米国内、海外とも好調だった。
リチウムイオン電池を手掛けるクアンタムスケープ<QS>が決算を受け大幅高。2025年下半期まで運営のための現金を維持できる見込みだと表明した。
サウスウエスト航空<LUV>が決算を受け下落。夏場の旅行需要は好調だったものの、コスト増が重荷となった。特に人件費の高騰に言及している。
歯科用の医療機器を手掛けるアライン・テクノロジー<ALGN>が決算を受け大幅高。歯科矯正器具のインビザラインの販売が好調だった。
クルーズのロイヤル・カリビアン<RCL>が決算を受け大幅高。全体的に予想を上回る好調な決算が好感された。
コングロマリットのハネウェル<HON>が決算を受け下落。第3四半期について予想を下回る見通しを示した。
靴メーカーのクロックス<CROX>が決算を受け大幅安。第3四半期の売上高見通しが予想を下回ったことや、買収したヘイデュード・ブランドの売上高見通しを下方修正した。
マクドナルド<MCD> 295.19(+3.44 +1.18%)
イーベイ<EBAY> 43.66(-5.14 -10.53%)
チポトレ<CMG> 1882.98(-204.88 -9.81%)
ラムリサーチ<LRCX> 701.95(+59.58 +9.28%)
クアンタムスケープ<QS> 10.71(+1.34 +14.30%)
アライン<ALGN> 385.31(+45.46 +13.38%)
サウスウエスト航空<LUV> 33.02(-3.24 -8.94%)
ロイヤル・カリビアン<RCL> 109.68(+8.80 +8.72%)
ハネウェル<HON> 196.41(-11.85 -5.69%)
クロックス<CROX> 102.30(-17.50 -14.61%)
アップル<AAPL> 193.22(-1.28 -0.66%)
マイクロソフト<MSFT> 330.72(-7.05 -2.09%)
アマゾン<AMZN> 128.25(+0.10 +0.08%)
アルファベットC<GOOG> 129.87(+0.21 +0.16%)
テスラ<TSLA> 255.71(-8.64 -3.27%)
メタ・プラットフォームズ<META> 311.71(+13.14 +4.40%)
AMD<AMD> 111.10(+1.01 +0.92%)
エヌビディア<NVDA> 459.00(+4.48 +0.99%)
*実質GDP(速報値)(第2四半期)21:30
結果 2.4%
予想 1.8% 前回 2.0%
個人消費
結果 1.6%
予想 1.3% 前回 4.2%
GDPデフレータ
結果 2.2%
予想 3.0% 前回 4.1%
PCEコアデフレータ
結果 3.8%
予想 4.1% 前回 4.9%
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
ダウ平均 35282.72(-237.40 -0.67%)
S&P500 4537.41(-29.34 -0.64%)
ナスダック 14050.11(-77.17 -0.55%)
CME日経平均先物 32555(大証終比:-365 -1.12%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は14日ぶりに反落。終盤に入って下げ幅を拡大した。序盤はプラス圏で推移していたものの、後半になって下げを加速させる展開。その動きを受けて、メタの決算で上昇していたナスダックも下げに転じた。
特段の悪材料は見当たらないが、本日は決算を受けて下げている銘柄も多く、きのうまでの13連騰で高値警戒感も出ていたダウ平均も上げ一服となったようだ。
ただ、前日のFOMCを受けて、米株式市場は金利のピークアウトの可能性を強めている。この先のデータ次第ではあるが、次回9月FOMCでの利上げは見送られるとの見方が広がっているようだ。
FRBは前日のFOMCで政策金利を0.25%ポイント引き上げ、22年ぶりの高水準となる5.25-5.50%とした。ただ、次回9月以降についてはデータ次第の姿勢を見せ、選択肢をオープンにしている。それを受けて短期金融市場では9月利上げの確率を20%程度まで低下させている。
また、この日発表の第2四半期のGDP速報値が予想を上回ったこともフォローとなっていた。前日にパウエルFRB議長が「FRBのスタッフがリセッション(景気後退)の可能性を想定していない」と述べていたが、この日のGDPはソフトランディングへの期待を高める内容となったようだ。一方、GDPデフレータは予想を下回っていた。
決算については、「投資家の関心はマクロ要因から株式のファンダメンタルズに戻りつつある」としたうえで、「これまでのところ、企業のCEOは市場の期待を裏切ってはいない。いくつかの企業はネガティブ・サプライズを引き起こしているが、基本的には、マクロ環境が困難であったにもかかわらず、底堅い決算を発表している」との声も出ている。
一方、「S&P500企業の決算は予想を上回る最終利益を計上する企業は多いものの、事前予想が9%の減益だったのに対し、これまでのところ10%の減益となっている。予想を上回った企業でさえ、決算日には指数をアンダーパフォームしている」といった声も出ている。
eコマースのイーベイ<EBAY>が決算を受け下落。第3四半期の1株利益の見通しが予想を下回ったことが嫌気された模様。
ブリトーなどメキシコ料理のファストフードを展開するチポトレ・メキシカン・グリル<CMG>が決算を受け下落。第3四半期のレストランの既存店売上高は1桁台半ばから後半の伸びを見込んでいおり、勢いが減速していることを示唆した。
半導体製造装置のラムリサーチ<LRCX>が決算を受け上昇。中国と高帯域幅メモリ(HBM)関連の需要拡大。
マクドナルド<MCD>が決算を受け上昇。既存店売上高が予想を上回ったほか、1株利益も予想を上回った。米国内、海外とも好調だった。
リチウムイオン電池を手掛けるクアンタムスケープ<QS>が決算を受け大幅高。2025年下半期まで運営のための現金を維持できる見込みだと表明した。
サウスウエスト航空<LUV>が決算を受け下落。夏場の旅行需要は好調だったものの、コスト増が重荷となった。特に人件費の高騰に言及している。
歯科用の医療機器を手掛けるアライン・テクノロジー<ALGN>が決算を受け大幅高。歯科矯正器具のインビザラインの販売が好調だった。
クルーズのロイヤル・カリビアン<RCL>が決算を受け大幅高。全体的に予想を上回る好調な決算が好感された。
コングロマリットのハネウェル<HON>が決算を受け下落。第3四半期について予想を下回る見通しを示した。
靴メーカーのクロックス<CROX>が決算を受け大幅安。第3四半期の売上高見通しが予想を下回ったことや、買収したヘイデュード・ブランドの売上高見通しを下方修正した。
マクドナルド<MCD> 295.19(+3.44 +1.18%)
イーベイ<EBAY> 43.66(-5.14 -10.53%)
チポトレ<CMG> 1882.98(-204.88 -9.81%)
ラムリサーチ<LRCX> 701.95(+59.58 +9.28%)
クアンタムスケープ<QS> 10.71(+1.34 +14.30%)
アライン<ALGN> 385.31(+45.46 +13.38%)
サウスウエスト航空<LUV> 33.02(-3.24 -8.94%)
ロイヤル・カリビアン<RCL> 109.68(+8.80 +8.72%)
ハネウェル<HON> 196.41(-11.85 -5.69%)
クロックス<CROX> 102.30(-17.50 -14.61%)
アップル<AAPL> 193.22(-1.28 -0.66%)
マイクロソフト<MSFT> 330.72(-7.05 -2.09%)
アマゾン<AMZN> 128.25(+0.10 +0.08%)
アルファベットC<GOOG> 129.87(+0.21 +0.16%)
テスラ<TSLA> 255.71(-8.64 -3.27%)
メタ・プラットフォームズ<META> 311.71(+13.14 +4.40%)
AMD<AMD> 111.10(+1.01 +0.92%)
エヌビディア<NVDA> 459.00(+4.48 +0.99%)
*実質GDP(速報値)(第2四半期)21:30
結果 2.4%
予想 1.8% 前回 2.0%
個人消費
結果 1.6%
予想 1.3% 前回 4.2%
GDPデフレータ
結果 2.2%
予想 3.0% 前回 4.1%
PCEコアデフレータ
結果 3.8%
予想 4.1% 前回 4.9%
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美