2025年6月9日 8時03分
株価指数先物【寄り前】 +1σ突破で上へのバイアスが強まる可能性
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 38020 +250 (+0.66%)
TOPIX先物 2793.0 +19.5 (+0.70%)
シカゴ日経平均先物 37990 +220
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
6日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。5月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比13万9000人増と、市場予想(12万6000人増程度)を上回った。前日までに発表された5月の米ADP雇用統計や新規失業保険申請件数が労働市場の伸びの鈍化を示す内容だったため、予想を上回る雇用統計の結果を受けて雇用悪化を巡る過度な懸念が後退した。
トランプ米大統領は6日、中国の習近平国家主席がレアアースの供給再開に同意したと自身のSNSに投稿。さらに、米中の通商交渉担当者がロンドンで9日に再開する通商協議の準備を進めていると伝えられ、米中貿易摩擦が和らぐとの期待が相場を支える形にもなった。
S&P500業種別指数は、自動車・同部品、メディア、エネルギー、小売、銀行が上昇。一方で、耐久消費財・アパレル、半導体・同製造装置の2セクターが下げている。NYダウ構成銘柄では、セールスフォース<CRM>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、ユナイテッドヘルス・グループ<UNH>、シェブロン<CVX>が買われた。半面、ホームデポ<HD>、マクドナルド<MCD>、スリーエム<MMM>、ウォルマート<WMT>が下落。
シカゴ日経平均先物(清算値)は大阪比220円高の3万7990円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比30円安の3万7740円で始まった。直後につけた3万7730円を安値にロング優勢の動きが強まり、米国市場の取引開始直後には3万8170円まで買われた。買い一巡後は3万7920円まで上げ幅を縮める場面もみられたが、終盤にかけて強含んでおり、3万8020円でナイトセッションの取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになろう。ナイトセッションでは25日移動平均線(3万7580円)、200日線(3万7640円)を上回り、節目の3万8000円を回復した。3万8170円まで上げ幅を広げ、ボリンジャーバンドの+1σ(3万7980円)を突破してきたことで、ロング優勢の展開が期待される。バンドは収斂し煮詰まり感が意識されているなかで、+2σ(3万8380円)辺りが意識されそうである。
上向きで推移する25日線が支持線として機能しているが、この25日線と200日線とのカイリはナイトセッションで60円程度まで縮小してきた。今週にも両線がゴールデンクロスを示現する可能性があり、25日線を支持線としたトレンドが継続するようだと、リバウンド基調の強まりも期待されよう。
週末13日は6月の先物・オプション特別清算指数算出日(メジャーSQ)となる。限月交代に伴うロールオーバーが中心になり、基本的には大きなトレンドは出にくい需給状況である。ただし、トレンドが出てくるとヘッジ対応の動きが活発になり、バイアスが強まる可能性がある。そのため、オプション権利行使価格の3万7875円から3万8375円のレンジを想定。+1σ水準での攻防になりそうだが、3万8000円を下回る水準では押し目狙いのロング対応に向かわせそうだ。
6日の米VIX指数は16.77(5日は18.48)に低下した。5月16日の直近安値(17.15)と3月26日につけた16.97を割り込んできたことで、リスク選好に傾きやすいだろう。
週末6日のNT倍率は先物中心限月で13.61倍に低下した。5日には一時13.64倍まで上げて抵抗線として意識される25日線を捉えてきたことで、いったんはNTロングを巻き戻す形でのリバランスが入りやすいところだった。ただし、25日線(13.65倍)や75日線(13.66倍)を明確に上抜けてくるようだと、NTロングでのスプレッド狙いの動きが強まりそうだ。
株探ニュース
日経225先物 38020 +250 (+0.66%)
TOPIX先物 2793.0 +19.5 (+0.70%)
シカゴ日経平均先物 37990 +220
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
6日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。5月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比13万9000人増と、市場予想(12万6000人増程度)を上回った。前日までに発表された5月の米ADP雇用統計や新規失業保険申請件数が労働市場の伸びの鈍化を示す内容だったため、予想を上回る雇用統計の結果を受けて雇用悪化を巡る過度な懸念が後退した。
トランプ米大統領は6日、中国の習近平国家主席がレアアースの供給再開に同意したと自身のSNSに投稿。さらに、米中の通商交渉担当者がロンドンで9日に再開する通商協議の準備を進めていると伝えられ、米中貿易摩擦が和らぐとの期待が相場を支える形にもなった。
S&P500業種別指数は、自動車・同部品、メディア、エネルギー、小売、銀行が上昇。一方で、耐久消費財・アパレル、半導体・同製造装置の2セクターが下げている。NYダウ構成銘柄では、セールスフォース<CRM>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、ユナイテッドヘルス・グループ<UNH>、シェブロン<CVX>が買われた。半面、ホームデポ<HD>、マクドナルド<MCD>、スリーエム<MMM>、ウォルマート<WMT>が下落。
シカゴ日経平均先物(清算値)は大阪比220円高の3万7990円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比30円安の3万7740円で始まった。直後につけた3万7730円を安値にロング優勢の動きが強まり、米国市場の取引開始直後には3万8170円まで買われた。買い一巡後は3万7920円まで上げ幅を縮める場面もみられたが、終盤にかけて強含んでおり、3万8020円でナイトセッションの取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになろう。ナイトセッションでは25日移動平均線(3万7580円)、200日線(3万7640円)を上回り、節目の3万8000円を回復した。3万8170円まで上げ幅を広げ、ボリンジャーバンドの+1σ(3万7980円)を突破してきたことで、ロング優勢の展開が期待される。バンドは収斂し煮詰まり感が意識されているなかで、+2σ(3万8380円)辺りが意識されそうである。
上向きで推移する25日線が支持線として機能しているが、この25日線と200日線とのカイリはナイトセッションで60円程度まで縮小してきた。今週にも両線がゴールデンクロスを示現する可能性があり、25日線を支持線としたトレンドが継続するようだと、リバウンド基調の強まりも期待されよう。
週末13日は6月の先物・オプション特別清算指数算出日(メジャーSQ)となる。限月交代に伴うロールオーバーが中心になり、基本的には大きなトレンドは出にくい需給状況である。ただし、トレンドが出てくるとヘッジ対応の動きが活発になり、バイアスが強まる可能性がある。そのため、オプション権利行使価格の3万7875円から3万8375円のレンジを想定。+1σ水準での攻防になりそうだが、3万8000円を下回る水準では押し目狙いのロング対応に向かわせそうだ。
6日の米VIX指数は16.77(5日は18.48)に低下した。5月16日の直近安値(17.15)と3月26日につけた16.97を割り込んできたことで、リスク選好に傾きやすいだろう。
週末6日のNT倍率は先物中心限月で13.61倍に低下した。5日には一時13.64倍まで上げて抵抗線として意識される25日線を捉えてきたことで、いったんはNTロングを巻き戻す形でのリバランスが入りやすいところだった。ただし、25日線(13.65倍)や75日線(13.66倍)を明確に上抜けてくるようだと、NTロングでのスプレッド狙いの動きが強まりそうだ。
株探ニュース