2025年6月5日 7時56分
株価指数先物【寄り前】 25日線水準で押し目狙いのロング対応に
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 37520 -260 (-0.68%)
TOPIX先物 2766.0 -20.5 (-0.73%)
シカゴ日経平均先物 37580 -200
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
4日の米国市場は、NYダウが下落した一方で、 S&P500、ナスダックは上昇。5月の米ADP雇用統計は非農業部門の雇用者数が2年ぶりの低い伸びだった。5月の米ISM非製造業指数は49.9と好不況の境目とされる50を割り込んだ。いずれも市場予想に届かず、関税の引き上げが景気に悪影響を及ぼす懸念を強める内容と受け止められ、景気敏感株を中心に売られた。6日に発表される5月の米雇用統計の結果を見極めたいとする買い手控えに加え、米地区連銀経済報告(ベージュブック)が、前回の報告から経済活動が「わずかに減速した」と指摘したことも重荷になった。
S&P500業種別指数は、メディア、耐久消費財・アパレル、半導体・同製造装置が上昇した半面、自動車・同部品、エネルギー、公益事業の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、メルク<MRK>、シャーウィン・ウィリアムズ<SHW>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、ナイキ<NKE>、エヌビディア<NVDA>が買われた。一方で、シェブロン<CVX>、トラベラーズ<TRV>、ベライゾン・コミュニケーションズ<VZ>、スリーエム<MMM>が下落。
シカゴ日経平均先物(清算値)は大阪比200円安の3万7580円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比70円高の3万7850円で始まった。直後につけた3万7860円を高値に3万7760円~3万7860円処で保ち合いを継続。米国市場の取引開始後に下へのバイアスが強まり、中盤に3万7480円まで売られる場面もみられた。終盤にかけては若干持ち直し、3万7520円~3万7610円辺りの狭いレンジで推移し、3万7520円でナイトセッションの取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることになろう。ナイトセッションでは一時3万7480円まで下げる場面もみられたが、25日移動平均線(3万7460円)が支持線として機能していた。200日線(3万7600円)はキープできなかったものの、25日線での底堅さがみられたことで、緩やかなリバウンド基調は継続しているとの見方に向かわせそうである。
米国では予想を下回る経済指標の発表を受け、トランプ米大統領はパウエルFRB議長に利下げを要求するコメントを自身のSNSに投稿した。為替市場ではドル・円が1ドル=142円台後半と円高に振れており、手掛けにくくさせそうだ。そのほか、トランプ大統領はロシアのプーチン大統領と電話会談を行い、「ウクライナによるドローン攻撃にロシアは報復する」と警告を受けたと述べており、地政学リスクも警戒される。
一方で、トランプ大統領と中国の習近平国家主席による電話会談が週末に行われる予定である。実現するかは不透明ながら、貿易摩擦の悪化懸念を和らげるとの期待から、ショートは仕掛けにくくさせそうだ。日経225先物は瞬間的に25日線を割り込む場面があっても、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。そのため、オプション権利行使価格の3万7375円から3万7875円のレンジを想定する。
4日の米VIX指数は17.61(3日は17.69)に低下した。小動きではあるが、200日線(19.60)や25日線(20.15)から下放れてきており、リスク選好に傾きやすいだろう。目先的には5月16日につけた直近安値の17.15辺りが意識されそうだ。
昨日のNT倍率は先物中心限月で13.55倍に上昇した。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が買われて日経平均型を牽引する形になった。ただし、13.57倍まで上昇する場面もみられたが、その後はボリンジャーバンドの-1σ(13.55倍)水準での攻防となり、スプレッドは狙いにくい状況だった。本日も-1σ水準での攻防になりそうだが、米中首脳会談を控えてハイテク株にはショートカバーが入りやすいと考えられるため、ややNTロングに振れる可能性はあるだろう。
株探ニュース
日経225先物 37520 -260 (-0.68%)
TOPIX先物 2766.0 -20.5 (-0.73%)
シカゴ日経平均先物 37580 -200
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
4日の米国市場は、NYダウが下落した一方で、 S&P500、ナスダックは上昇。5月の米ADP雇用統計は非農業部門の雇用者数が2年ぶりの低い伸びだった。5月の米ISM非製造業指数は49.9と好不況の境目とされる50を割り込んだ。いずれも市場予想に届かず、関税の引き上げが景気に悪影響を及ぼす懸念を強める内容と受け止められ、景気敏感株を中心に売られた。6日に発表される5月の米雇用統計の結果を見極めたいとする買い手控えに加え、米地区連銀経済報告(ベージュブック)が、前回の報告から経済活動が「わずかに減速した」と指摘したことも重荷になった。
S&P500業種別指数は、メディア、耐久消費財・アパレル、半導体・同製造装置が上昇した半面、自動車・同部品、エネルギー、公益事業の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、メルク<MRK>、シャーウィン・ウィリアムズ<SHW>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、ナイキ<NKE>、エヌビディア<NVDA>が買われた。一方で、シェブロン<CVX>、トラベラーズ<TRV>、ベライゾン・コミュニケーションズ<VZ>、スリーエム<MMM>が下落。
シカゴ日経平均先物(清算値)は大阪比200円安の3万7580円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比70円高の3万7850円で始まった。直後につけた3万7860円を高値に3万7760円~3万7860円処で保ち合いを継続。米国市場の取引開始後に下へのバイアスが強まり、中盤に3万7480円まで売られる場面もみられた。終盤にかけては若干持ち直し、3万7520円~3万7610円辺りの狭いレンジで推移し、3万7520円でナイトセッションの取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることになろう。ナイトセッションでは一時3万7480円まで下げる場面もみられたが、25日移動平均線(3万7460円)が支持線として機能していた。200日線(3万7600円)はキープできなかったものの、25日線での底堅さがみられたことで、緩やかなリバウンド基調は継続しているとの見方に向かわせそうである。
米国では予想を下回る経済指標の発表を受け、トランプ米大統領はパウエルFRB議長に利下げを要求するコメントを自身のSNSに投稿した。為替市場ではドル・円が1ドル=142円台後半と円高に振れており、手掛けにくくさせそうだ。そのほか、トランプ大統領はロシアのプーチン大統領と電話会談を行い、「ウクライナによるドローン攻撃にロシアは報復する」と警告を受けたと述べており、地政学リスクも警戒される。
一方で、トランプ大統領と中国の習近平国家主席による電話会談が週末に行われる予定である。実現するかは不透明ながら、貿易摩擦の悪化懸念を和らげるとの期待から、ショートは仕掛けにくくさせそうだ。日経225先物は瞬間的に25日線を割り込む場面があっても、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。そのため、オプション権利行使価格の3万7375円から3万7875円のレンジを想定する。
4日の米VIX指数は17.61(3日は17.69)に低下した。小動きではあるが、200日線(19.60)や25日線(20.15)から下放れてきており、リスク選好に傾きやすいだろう。目先的には5月16日につけた直近安値の17.15辺りが意識されそうだ。
昨日のNT倍率は先物中心限月で13.55倍に上昇した。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が買われて日経平均型を牽引する形になった。ただし、13.57倍まで上昇する場面もみられたが、その後はボリンジャーバンドの-1σ(13.55倍)水準での攻防となり、スプレッドは狙いにくい状況だった。本日も-1σ水準での攻防になりそうだが、米中首脳会談を控えてハイテク株にはショートカバーが入りやすいと考えられるため、ややNTロングに振れる可能性はあるだろう。
株探ニュース