2024年3月24日 17時00分
株価指数先物 【週間展望】 ―TOPIX先物の買い需要が需給面での下支えに
今週の日経225先物は、期末の需給要因の影響を意識した相場展開が見込まれる。3月期末を迎えて、配当落ち分を先物でヘッジすることになる。このため、TOPIX先物の買い需要が需給面での下支えとなり、相対的にTOPIX型優位の展開が意識されやすくなる。
また、先週の日経225先物は連日の大幅上昇により4万円の大台を突破し、3月7日高値の4万0340円を明確に上放れ、21日取引終了後のナイトセッションでは一時4万0910円まで買われた。週末22日は買い先行で始まった後に、急ピッチの上昇に対する過熱感もあって持ち高調整からロングをクローズする動きもみられた。
ボリンジャーバンドの中心値(25日)を下回る水準から強い基調によって、週後半には+2σ水準を捉えてきた。バンドは収斂から拡大に転じてきたため、過熱を警戒しつつも+2σに沿ったトレンド形成が意識されやすいだろう。22日のナイトセッションは利食い優勢で+2σを下回っているが、同水準での底堅さがみられており、方向性としては+2σが位置する4万0710円を挟んだ、+1σ(3万9940円)と+3σ(4万1480円)によるレンジ推移が期待されよう。
+2σが抵抗線として推移する局面では、+1σと+2σのレンジとなる。一方で、+2σを上回って推移するならば、+3σとのレンジに移行することになりそうだ。期末要因からTOPIX型優位の展開ではあるが、日米中央銀行の重要イベントを通過し、実質新年度相場入りとなるため、海外ファンドによる新規資金の流入が意識されてくる。日経平均型ファンドへの資金流入によって、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型を牽引してくる展開もありそうだ。
22日の米国市場では利益確定が優勢となったが、エヌビディア<NVDA>が5営業日続伸で3%を超える上昇となるなど、半導体株の一角が買われ、ナスダックは連日で過去最高値を更新した。日経225先物は22日の取引終了後のナイトセッションで日中比210円安の4万0500円だった。この影響により週初は利食い優勢で始まる可能性が高いものの、売り一巡後はハイテク株の底堅い値動きが下支えになるだろう。
そのため、4万0500円を中心としたオプション権利行使価格の4万0250円から4万0750円辺りのレンジを想定し、+2σをクリアしてきた時点で、4万0500円から4万1000円のレンジとみておきたい。4万0250円を下回り、4万円に接近する局面では押し目待ち狙いのロング対応に向かわせよう。
今週は米国で25日に2月新築住宅販売件数、26日に3月コンファレンスボード消費者信頼感指数、28日に3月シカゴ購買部協会景気指数、29日に2月個人所得・個人消費支出(PCE)の発表が予定されている。また、29日はグッドフライデー(聖金曜日)の祝日で主要各国は休場になるため、週後半に向けて商いが細る可能性がある。
週末のVIX指数は13.06(前日は12.92)に上昇した。先週は米連邦公開市場委員会(FOMC)通過後に下へのバイアスが強まり、支持線として意識されていた75日移動平均線を明確に下放れ、1月半ば以来の水準に低下した。今週発表される経済指標の結果を受けてリバウンドをみせる場面もありそうだが、方向性としてはリスク選好によりショートカバーが入りやすい需給状況とみておきたい。
なお、22日のNT倍率は先物中心限月で14.57倍(前日は14.60倍)に低下した。先週は上向きで推移する25日線に上値を抑えられる形で緩やかなリバウンドを見せているものの、期末要因や1ドル=151円台半ばと円安・ドル高で推移するなかで輸出関連が物色されており、相対的にTOPIX型優位の展開だった。今週もNT倍率は低下をみせてくる可能性が高そうだが、25日線を捉えてくる局面では、新年度入りを意識したNTロングに振れる展開もありそうだ。
3月第2週(3月11日-15日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では3週ぶりに売り越しており、売り越し額は6839億円(3月第1週は1758億円の買い越し)だった。なお、現物は875億円の売り越し(同1763億円の買い越し)と3週ぶりの売り越しであり、先物は5964億円の売り越し(同5億円の売り越し)と3週連続で売り越している。個人は現物と先物の合算で6403億円の買い越しで、2週連続の買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で3875億円の売り越しとなり、10週連続の売り越しだった。
経済スケジュールでは、25日に日銀金融政策決定会合議事要旨(1月22・23日開催分)、1月景気動向指数改定値、米国2月新築住宅販売件数、26日に2月企業向けサービス価格指数、米国2月耐久財受注、米国1月S&Pケースシラー住宅価格、米国3月コンファレンスボード消費者信頼感指数、27日に1-2月中国工業企業利益、28日に日銀金融政策決定会合の主な意見(3月18~19日分)、米国10-12月期GDP確報値、米国3月シカゴ購買部協会景気指数、米国3月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値、29日に2月完全失業率、2月鉱工業生産、米国2月個人所得・個人消費支出などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
04月限 日経225 28519.43 TOPIX 2019.76
05月限 日経225 29235.08 TOPIX 2090.33
06月限 日経225 32018.38 TOPIX 2211.13
07月限 日経225 32484.24 TOPIX 2245.68
08月限 日経225 32013.86 TOPIX 2278.68
09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/06 03月22日 40590 40910 40490 40710 +130
24/06 03月21日 39570 40620 39460 40580 +980
24/06 03月19日 39510 39790 39180 39600 +80
24/06 03月18日 38450 39560 38420 39520 +1130
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/06 03月22日 2778.0 2798.5 2768.0 2792.5 +14.0
24/06 03月21日 2714.5 2778.5 2710.0 2778.5 +61.5
24/06 03月19日 2702.5 2732.5 2687.5 2717.0 +13.5
24/06 03月18日 2645.5 2703.5 2645.5 2703.5 +61.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
03月22日(06月限) 40555 -155
03月21日(06月限) 40800 +220
03月20日(06月限) 40335 +735
03月19日(06月限) 39835 +235
03月18日(06月限) 39415 -105
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
03月15日 4370億円 +233億円 2兆0744億円 +1529億円
03月08日 4136億円 +3795億円 1兆9214億円 -1311億円
03月01日 340億円 -39億円 2兆0525億円 +927億円
02月22日 380億円 -0.04億円 1兆9598億円 +3387億円
02月16日 380億円 -18億円 1兆6210億円 +3722億円
02月09日 398億円 -1036億円 1兆2488億円 +623億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
03月19日 9389万株 +4万株 7億6664万株 +365万株
03月18日 9384万枚 +10万株 7億6298万株 +1538万株
03月15日 9373万株 -168万株 7億4760万株 -2075万株
03月14日 9542万株 -1959万株 7億6835万株 +1344万株
03月13日 1億1501万株 +1183万株 7億5491万株 +862万株
03月12日 1億0318万株 +48万株 7億4629万株 +1110万株
03月11日 1億0269万株 +1631万株 7億3518万株 +7006万株
03月08日 8638万株 -2781万株 6億6511万株 -1億0216万株
03月07日 1億1419万株 +1667万株 7億6728万株 -8019万株
03月06日 9751万株 +8860万株 8億4748万株 +3664万株
03月05日 891万株 +3万株 8億1083万株 +1697万株
03月04日 887万株 +17万株 7億9386万株 +2302万株
株探ニュース
また、先週の日経225先物は連日の大幅上昇により4万円の大台を突破し、3月7日高値の4万0340円を明確に上放れ、21日取引終了後のナイトセッションでは一時4万0910円まで買われた。週末22日は買い先行で始まった後に、急ピッチの上昇に対する過熱感もあって持ち高調整からロングをクローズする動きもみられた。
ボリンジャーバンドの中心値(25日)を下回る水準から強い基調によって、週後半には+2σ水準を捉えてきた。バンドは収斂から拡大に転じてきたため、過熱を警戒しつつも+2σに沿ったトレンド形成が意識されやすいだろう。22日のナイトセッションは利食い優勢で+2σを下回っているが、同水準での底堅さがみられており、方向性としては+2σが位置する4万0710円を挟んだ、+1σ(3万9940円)と+3σ(4万1480円)によるレンジ推移が期待されよう。
+2σが抵抗線として推移する局面では、+1σと+2σのレンジとなる。一方で、+2σを上回って推移するならば、+3σとのレンジに移行することになりそうだ。期末要因からTOPIX型優位の展開ではあるが、日米中央銀行の重要イベントを通過し、実質新年度相場入りとなるため、海外ファンドによる新規資金の流入が意識されてくる。日経平均型ファンドへの資金流入によって、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型を牽引してくる展開もありそうだ。
22日の米国市場では利益確定が優勢となったが、エヌビディア<NVDA>が5営業日続伸で3%を超える上昇となるなど、半導体株の一角が買われ、ナスダックは連日で過去最高値を更新した。日経225先物は22日の取引終了後のナイトセッションで日中比210円安の4万0500円だった。この影響により週初は利食い優勢で始まる可能性が高いものの、売り一巡後はハイテク株の底堅い値動きが下支えになるだろう。
そのため、4万0500円を中心としたオプション権利行使価格の4万0250円から4万0750円辺りのレンジを想定し、+2σをクリアしてきた時点で、4万0500円から4万1000円のレンジとみておきたい。4万0250円を下回り、4万円に接近する局面では押し目待ち狙いのロング対応に向かわせよう。
今週は米国で25日に2月新築住宅販売件数、26日に3月コンファレンスボード消費者信頼感指数、28日に3月シカゴ購買部協会景気指数、29日に2月個人所得・個人消費支出(PCE)の発表が予定されている。また、29日はグッドフライデー(聖金曜日)の祝日で主要各国は休場になるため、週後半に向けて商いが細る可能性がある。
週末のVIX指数は13.06(前日は12.92)に上昇した。先週は米連邦公開市場委員会(FOMC)通過後に下へのバイアスが強まり、支持線として意識されていた75日移動平均線を明確に下放れ、1月半ば以来の水準に低下した。今週発表される経済指標の結果を受けてリバウンドをみせる場面もありそうだが、方向性としてはリスク選好によりショートカバーが入りやすい需給状況とみておきたい。
なお、22日のNT倍率は先物中心限月で14.57倍(前日は14.60倍)に低下した。先週は上向きで推移する25日線に上値を抑えられる形で緩やかなリバウンドを見せているものの、期末要因や1ドル=151円台半ばと円安・ドル高で推移するなかで輸出関連が物色されており、相対的にTOPIX型優位の展開だった。今週もNT倍率は低下をみせてくる可能性が高そうだが、25日線を捉えてくる局面では、新年度入りを意識したNTロングに振れる展開もありそうだ。
3月第2週(3月11日-15日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では3週ぶりに売り越しており、売り越し額は6839億円(3月第1週は1758億円の買い越し)だった。なお、現物は875億円の売り越し(同1763億円の買い越し)と3週ぶりの売り越しであり、先物は5964億円の売り越し(同5億円の売り越し)と3週連続で売り越している。個人は現物と先物の合算で6403億円の買い越しで、2週連続の買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で3875億円の売り越しとなり、10週連続の売り越しだった。
経済スケジュールでは、25日に日銀金融政策決定会合議事要旨(1月22・23日開催分)、1月景気動向指数改定値、米国2月新築住宅販売件数、26日に2月企業向けサービス価格指数、米国2月耐久財受注、米国1月S&Pケースシラー住宅価格、米国3月コンファレンスボード消費者信頼感指数、27日に1-2月中国工業企業利益、28日に日銀金融政策決定会合の主な意見(3月18~19日分)、米国10-12月期GDP確報値、米国3月シカゴ購買部協会景気指数、米国3月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値、29日に2月完全失業率、2月鉱工業生産、米国2月個人所得・個人消費支出などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
04月限 日経225 28519.43 TOPIX 2019.76
05月限 日経225 29235.08 TOPIX 2090.33
06月限 日経225 32018.38 TOPIX 2211.13
07月限 日経225 32484.24 TOPIX 2245.68
08月限 日経225 32013.86 TOPIX 2278.68
09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/06 03月22日 40590 40910 40490 40710 +130
24/06 03月21日 39570 40620 39460 40580 +980
24/06 03月19日 39510 39790 39180 39600 +80
24/06 03月18日 38450 39560 38420 39520 +1130
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/06 03月22日 2778.0 2798.5 2768.0 2792.5 +14.0
24/06 03月21日 2714.5 2778.5 2710.0 2778.5 +61.5
24/06 03月19日 2702.5 2732.5 2687.5 2717.0 +13.5
24/06 03月18日 2645.5 2703.5 2645.5 2703.5 +61.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
03月22日(06月限) 40555 -155
03月21日(06月限) 40800 +220
03月20日(06月限) 40335 +735
03月19日(06月限) 39835 +235
03月18日(06月限) 39415 -105
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
03月15日 4370億円 +233億円 2兆0744億円 +1529億円
03月08日 4136億円 +3795億円 1兆9214億円 -1311億円
03月01日 340億円 -39億円 2兆0525億円 +927億円
02月22日 380億円 -0.04億円 1兆9598億円 +3387億円
02月16日 380億円 -18億円 1兆6210億円 +3722億円
02月09日 398億円 -1036億円 1兆2488億円 +623億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
03月19日 9389万株 +4万株 7億6664万株 +365万株
03月18日 9384万枚 +10万株 7億6298万株 +1538万株
03月15日 9373万株 -168万株 7億4760万株 -2075万株
03月14日 9542万株 -1959万株 7億6835万株 +1344万株
03月13日 1億1501万株 +1183万株 7億5491万株 +862万株
03月12日 1億0318万株 +48万株 7億4629万株 +1110万株
03月11日 1億0269万株 +1631万株 7億3518万株 +7006万株
03月08日 8638万株 -2781万株 6億6511万株 -1億0216万株
03月07日 1億1419万株 +1667万株 7億6728万株 -8019万株
03月06日 9751万株 +8860万株 8億4748万株 +3664万株
03月05日 891万株 +3万株 8億1083万株 +1697万株
03月04日 887万株 +17万株 7億9386万株 +2302万株
株探ニュース