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    2024年2月8日 11時40分

    話題株ピックアップ【昼刊】:協和キリン、ソフトバンクG、アドテスト

    ■協和キリン <4151>  2,679.5円  +411.5 円 (+18.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
     協和キリン<4151>が切り返し急。7日の取引終了後、取得総数1700万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.2%)、取得総額400億円を上限とする自社株買いの実施を発表した。あわせて24年12月期の年間配当予想を58円(前期比2円増配)とすると開示した。今期は減益予想ながら、自社株買いによる需給面でのインパクトと、増配計画を評価した買いが集まったようだ。自社株の取得期間は2月13日から10月31日までを予定。取得した全株式を11月14日に消却する。24年12月期の売上収益は前期比7.0%増の4730億円、最終利益は同22.4%減の630億円を計画。骨の希少疾患に向けた治療薬「クリースビータ」を中心とするグローバル戦略品の伸長や技術収入の増加を予想する一方、アトピー性皮膚炎を対象とする治療薬「KHK4083」の開発プロジェクトの進展や、英バイオ企業の子会社化による費用の増加などを見込む。

    ■伊勢化学工業 <4107>  9,800円  +1,500 円 (+18.1%) ストップ高   11:30現在
     伊勢化学工業<4107>はカイ気配スタート。7日の取引終了後に24年12月期連結業績予想を発表。売上高を前期比24.9%増の330億円、営業利益を同28.4%増の68億円とし、ともに過去最高を更新する見通しを示した。増配も計画しており、これらを好感した買いが膨らんでいる。ヨウ素の国際市況が比較的堅調に推移すると想定、塩化ニッケルの販売数量が回復することも見込む。配当予想は前期比50円増の320円とした。同時に発表した23年12月期決算は売上高が前の期比3.3%増の264億1300万円、営業利益が同41.0%増の52億9600万円だった。

    ■日本電波工業 <6779>  1,359円  +163 円 (+13.6%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
     日本電波工業<6779>が大幅続伸となっている。同社は7日取引終了後、24年3月期第3四半期累計(23年4~12月)の連結営業利益が前年同期比51.1%減の32億6500万円になったと発表。ただ、10~12月期に限れば移動体通信向け高収益品の売り上げが増えたことなどから前四半期(7~9月期)に比べ14.0%増の14億円となったことが好感されているようだ。第3四半期累計の連結売上高は同6.3%減の375億100万円で着地。スマートフォン、基地局、パソコン向けなどの需要が低下したことに加え、車載向けの売り上げが全米自動車労働組合(UAW)のストライキを受けて減少したことが影響した。なお、通期業績予想については売上高494億円(前期比5.9%減)、営業利益38億円(同54.4%減)とする従来見通しを据え置いている。

    ■インテリW <4847>  1,247円  +123 円 (+10.9%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位
     インテリジェント ウェイブ<4847>がマドを開けての大陽線を示現、一時13%高の1270円まで値を飛ばし、2006年8月以来17年半ぶりの高値圏に浮上した。同社はクレジットカード決済システムなどの開発・保守で業界トップの実績を持つ。7日取引終了後に発表した24年6月期第2四半期(23年7~12月)決算は、営業利益が前年同期比6%増の8億5200万円と増益を確保した。特に10~12月期でみると同利益が前年同期比84%増の5億8900万円と目を見張る伸びを示しており、これが材料視される形で投資資金の攻勢が一気に加速した。

    ■ソフトバンクグループ <9984>  7,259円  +641 円 (+9.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位
     ソフトバンクグループ<9984>が7000円の大台に乗せて急伸している。同社傘下の英半導体設計大手アーム・ホールディングス<ARM>が米国時間7日の取引終了後に10~12月期決算を発表した。売上高は前年同期比14%増の8億2400万ドル、純利益は同52%減の8700万ドルとなった。増収減益となったが、売上高と1株利益は市場予想を上回った。24年1~3月期の売上高と1株利益の見通しもそれぞれ市場のコンセンサスを上回る水準となり、アーム株は時間外取引で急騰した。ソフトバンクGに対しては、収益・財務面でのポジティブな影響を期待した買いが集まったようだ。ソフトバンクGは日本時間8日引け後に決算を発表する。

    ■新東工業 <6339>  1,198円  +84 円 (+7.5%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位
     新東工業<6339>は続急伸で一気に1200円台乗せ、昨年9月20日につけた高値1171円を上抜き約4カ月半ぶりに昨年来高値に買われている。自動車業界向けなどを中心に表面処理装置で高い実績を持つ。ここ自動車生産の回復が顕著で同社の商機が高まっており、同社が7日取引終了後に発表した23年4~12月期決算は営業利益が前年同期比3.1倍の33億3900万円と急拡大した。これをポジティブ視する買いが集中する形となった。時価は2018年3月以来約6年ぶりの高値圏に浮上しているが、投資指標面ではPBRが0.5倍台と極めて出遅れ感が強く、水準訂正余地の大きさが意識されている。

    ■アドバンテスト <6857>  6,548円  +433 円 (+7.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率10位
     アドバンテスト<6857>が大幅高で切り返している。今週5日につけた上場来高値6256円を大幅に更新した。前日の米国株市場では半導体関連株が総じて買われ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が反発し再び最高値を視野に入れる位置にいるが、そのなか画像処理半導体(GPU)大手のエヌビディア<NVDA>が2.7%高に買われ上場来高値を更新した。GPUの独占的な供給元で生成AI関連のシンボルストックであるエヌビディアの上昇トレンドが止まらない。このエヌビディアが製造するGPU向けのテスター(検査装置)で圧倒的な納入実績を誇るのがアドテストであり、東京市場で同社株はエヌビディア関連の最右翼として脚光を浴びている。

    ■テルモ <4543>  5,410円  +337 円 (+6.6%)  11:30現在
     テルモ<4543>が急騰し、上場来高値を更新した。7日の取引終了後、24年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直し、最終利益の見通しを1010億円から1050億円(前期比17.5%増)に上方修正した。あわせて、3月31日を基準日とし、4月1日付で1株を2株に分割すると発表した。投資家層の拡大による株価へのポジティブな影響への期待も高める形となり、業況とあわせて評価されたようだ。今期の売上収益予想は8540億円から9060億円(同10.5%増)に引き上げた。為替相場が想定よりも円安で推移しており、影響を業績予想に反映させた。4~12月期の売上収益は前年同期比10.5%増の6829億5100万円、最終利益は同13.8%増の798億9700万円だった。

    ■エムティーアイ <9438>  648円  +34 円 (+5.5%)  11:30現在
     7日に決算を発表。「上期経常を5倍上方修正、通期も増額」が好感された。
     エムティーアイ <9438> [東証P] が2月7日大引け後(15:00)に決算を発表。24年9月期第1四半期(10-12月)の連結経常損益は7.9億円の黒字(前年同期は0.8億円の赤字)に浮上して着地した。併せて、10-3月期(上期)の同利益を従来予想の2億円→10億円(前年同期は1.8億円)に5.0倍上方修正し、増益率が7.0%増→5.3倍に拡大する見通しとなった。
      ⇒⇒エムティーアイの詳しい業績推移表を見る

    ■日本CMK <6958>  793円  +41 円 (+5.5%)  11:30現在
     7日に決算を発表。「今期経常を16%上方修正、配当も1円増額」が好感された。
     日本CMK <6958> [東証P] が2月7日大引け後(15:00)に決算を発表。24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比24.3%増の34億円に伸びた。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の10円→11円(前期は8.5円)に増額修正した。
      ⇒⇒日本CMKの詳しい業績推移表を見る

    ■ルネサス <6723>  2,500円  +126 円 (+5.3%)  11:30現在
     ルネサスエレクトロニクス<6723>が急反発。上値抵抗ラインとして意識された25日移動平均線も上抜いてきた。同社が午前9時に開示した23年12月期決算は最終利益が前の期比31%増の3370億8600万円と大幅な伸びを果たした。トップラインは自動車向けマイコンが好調だった一方、スマートフォンやパソコン市場の軟化が足を引っ張り小幅減収となったが、円安効果なども追い風に最終利益は3割強の伸びを確保している。また同日、発行済み株式数の約4.5%に相当する8783万株強の自己株式消却(消却予定日は29日)も発表しており、これもポジティブ視されている。

    ■スカパーJ <9412>  868円  +35 円 (+4.2%)  11:30現在
     スカパーJSATホールディングス<9412>が大幅高。7日の取引終了後、24年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。今期の経常利益は220億円から253億円(前期比9.1%増)に見通しを引き上げた。減益予想から一転、過去最高益の更新を計画する形となり、ポジティブ視されたようだ。今期の営業収益予想は1210億円から1215億円(同0.3%増)に見直した。宇宙事業においてグローバル・モバイル分野や国内衛星ビジネス分野が伸長し、為替効果も出る。更に、一部の先行費用の発生延期が見込まれ、利益を押し上げる要因となるという。4~12月期の営業収益は前年同期比2.7%増の910億2200万円、経常利益は同22.2%増の209億3400万円だった。

    ■スミダコーポレーション <6817>  1,195円  +37 円 (+3.2%)  11:30現在
     スミダコーポレーション<6817>が反発した。7日の取引終了後、23年12月期の連結決算を発表。あわせて24年12月期の業績予想を開示し、売上収益が前期比7.4%増の1586億円、最終利益が同12.5%増の57億円となる見通しを示した。最終利益は2期ぶりに最高益を更新する計画。加えて前期の期末配当を4円増額したうえで、今期の年間配当予想を同2円増配の53円に設定した。中期経営計画において収益拡大策を示したこともあって、好感されたようだ。米欧や中国など世界での脱炭素の流れが加速すると想定。自動車の電動化やグリーンエネルギー関連の需要が拡大すると見込む。中期経営計画では26年度に売上収益1900億円、営業利益135億円(23年度実績は85億円)に伸ばす目標を掲げた。

    ■セリア <2782>  2,899円  +74 円 (+2.6%)  11:30現在
     セリア<2782>は反発。岩井コスモ証券は7日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は3500円とした。同社は100円ショップ「セリア」を運営し、デジタルトランスフォーメーション(DX)やデータ運営による収益力の高さを特徴としている。100円の価格にこだわったことで、粗利益率及び営業利益率が厳しい状況が続いているが、下期から既存店客数が増加傾向に転じこれ以上の利益率の悪化はない、と予想。来期には商品改廃や低原価商品開発による効果に加え、セルフレジによる省人効果などにより、営業利益率が改善に転じる可能性があるとみている。24年3月期の連結営業利益は前期比10.7%減の138億円の予想だが、同証券では140億円を予想。25年3月期の同利益は163億円を見込んでいる。

    ■日本製鉄 <5401>  3,640円  +75 円 (+2.1%)  11:30現在
     日本製鉄<5401>は続伸している。7日の取引終了後、24年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績と配当予想を修正した。今期の最終利益予想を4200億円から4700億円(前期比32.3%減)に引き上げたほか、年間配当予想を10円増額して160円(同20円減配)に見直しており、買い安心感をもたらしたようだ。製鉄事業において、為替影響を含むマージンが改善し、利益の上振れに寄与する。今期の売上収益予想は9兆円(同12.8%増)で据え置いた。4~12月期の営業収益は前年同期比11.4%増の6兆6418億1600万円、最終利益は同14.7%減の4409億1400万円だった。

    ■W TOKYO <9159>  2,960円  +500 円 (+20.3%) ストップ高買い気配   11:30現在
     W TOKYO<9159>が急速にもみ合い圏を離脱。同社は「東京ガールズコレクション(TGC)」の運営を行っており、ロイヤルティ収入も収益に寄与している。7日取引終了後、Web3領域の合弁会社に秋元康氏とWeb3起業家の渡辺創太氏を迎え、グローバルなエンターテインメント事業を2月から始動することを発表した。秋元氏が総合プロデューサーに、渡辺氏が取締役に就任する。これを手掛かり材料に投資資金の流入が加速する格好となった。

    ■ジャパンエン <6016>  10,700円  +1,500 円 (+16.3%) ストップ高   11:30現在
     ジャパンエンジンコーポレーション<6016>が急騰。7日の取引終了後、24年3月期第3四半期累計(4~12月)の単体決算発表にあわせ、通期の業績と配当予想を上方修正した。経常利益予想を27億円から31億円(前期比4.5倍)に見直し、最高益予想を上乗せする形で修正した。更に、年間配当予想を15円増額し115円(前期比75円増配)としており、これらを評価した買いが集まったようだ。今期の売上高予想は200億円から207億円(同35.8%増)に増額した。受注が好調に推移するなか、販売単価が上昇。アフターサービスやライセンス、部品供給などの事業領域も堅調に推移しており、業績予想に影響を織り込んだ。4~12月期の売上高は前年同期比23.3%増の144億6200万円、経常利益は同3.7倍の16億4300万円だった。

    ●ストップ高銘柄
     売れるネット広告社 <9235>  2,804円  +500 円 (+21.7%) ストップ高   11:30現在
     など、4銘柄

    ●ストップ安銘柄
     なし

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