（NY時間11:11）（日本時間00:11）
ヘンリー・シャイン<HSIC>　70.50（-2.92　-3.98%）

　歯科医師向けサービスを提供するヘンリー・シャイン<HSIC>が下落。アナリストが投資判断を「中立」に引き下げ、目標株価を従来の８２ドルから７２ドルに引き下げた。同社の最大顧客であるハートランド・デンタルが年末までに同社との取引を終了する可能性があるとの懸念を反映させたとしている。

　「この動きの財務的影響は管理可能な範囲としつつも、株価にとっては重石になる」という。また、「より懸念しているのは、ハートランドが少なくとも一部の歯科用消耗品・機器ビジネスをメーカーからの直接調達に切り替えることを検討しており、現在米国で歯科流通の存在を持たない大手医療流通業者との提携も検討している可能性があるという情報がある」とも指摘。さらに、「このような動きが起これば、他の大口顧客も同様の方針変更を検討し始めるリスクがある」とも懸念した。

　一方、「仮にハートランドが同社との取引を継続するか、あるいは他の付加価値型の歯科ディーラーへ部分的に移すのに留まるのであれば、コスト削減の可能性を織り込んだポジティブな投資判断を再検討する余地がある」とも述べている。コスト削減により今後数年間で、同社の１株利益は１ドル以上（２０％超）押し上がる可能性があるという。

【企業概要】
　主に米国・欧州・アジアの歯科医師・医療従事者・医療施設に、人材とテクノロジーのネットワークを活用したヘルスケア製品・サービスを提供する。消耗品・機器・医薬品・ワクチン・手術用製品等を販売する。機器の修理、電子カルテやその他のソフトウェアシステム、および診療関連の金融サービスも提供する。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース