（NY時間09:59）（日本時間22:59）
ノーフォーク・サザン<NSC>　244.08（+21.18　+9.50%）

　鉄道輸送のノーフォーク・サザン<NSC>が上昇。前日引け後に４－６月期決算（第２四半期）を発表し、鉄道売上高は予想範囲内だったものの、１株利益は予想を上回った。ただ、売上高については、安全基準を維持しながら輸送量を増やす努力が実を結び、５四半期ぶりの増収となった。商品輸送と複合一貫輸送の取扱量が増加し、石炭事業の不振を補った。

　今春にアクティビスト（物言う株主）がショーＣＥＯを追放し、取締役会の過半数を占めようとしたが、その計画は失敗に終り、同社はこれまでの歴史において波乱に満ちた時期を経て、曲がり角に立とうとしている。ショーＣＥＯは「委任状争奪戦から得られた明確なシグナルは、投資家がわれわれの戦略を気に入り、結果を出すことを望んでいることだ」と述べていた。

　しかし、同社は通期の売上高ガイダンスを１％増に下方修正した。同ＣＥＯは「経済環境はまちまちであり、農業市場や住宅関連商品が低迷している」と述べた一方、複合一貫輸送について「消費財が大半を占めるカテゴリーで、今後数カ月でブーストがかかるはずだ」とも付け加えた。

（４－６月・第２四半期）
・１株利益（調整後）：3.06ドル（予想：2.87ドル）
・鉄道売上高：30.4億ドル　2.1％増（予想：30.4億ドル）
　・商品：19億ドル（予想：19.1億ドル）
　・石炭：3.98億ドル（予想：3.79億ドル）
　・複合一貫輸送：7.42億ドル（予想：7.60億ドル）
・総車両積載量：174万台（予想：174万台）
・1台当たり売上高：1747ドル　2.8％減（予想：1747ドル）
・営業利益率（調整後）：65.1％（予想：66.6％）

（通期見通し）
・売上高：約1％増（従来：約3％増）
・営業利益：約3％増

【企業概要】
　主に米国南東部・東部・中西部において、原材料・中間製品・完成品の鉄道輸送に取り組むほか、米国外への輸送も行う。農業・林業・消費者製品、および化学品・金属・建設資材などの工業製品を取り扱う。また、米国東部で石炭・自動車・自動車部品などのインターモーダル輸送サービスも提供する。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース