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    2024年4月10日 17時00分

    明日の株式相場に向けて=桜満開モードの「データセンター関連」

     きょう(10日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比191円安の3万9581円と3日ぶり反落。今週に入って前週とは相場の趣きがガラリと変わっているが、きょうは4万円台を無理に取りに行くタイミングではない。3月の米消費者物価指数(CPI)の発表を日本時間今晩に控え、とりあえず持ち高調整の売りが全体指数に反映されたが、これは至ってノーマルな流れといえる。指数は安かったものの個別株の物色意欲は旺盛だ。プライム市場の売買代金が連日で4兆円台を下回ったとはいえ、株式市場から資金が退避しているような印象はない。値上がり銘柄数が800を超え、値下がり銘柄数を上回った現実が、今の相場と前傾姿勢で対峙している投資家の存在を暗示する。

     きょうのマーケットでは 生成AIの派生テーマともいえるデータセンター関連株に物色の矛先が向いた。日米首脳会談では脱中国を念頭に置いた半導体戦略における日米での協調路線、また人工知能(AI)分野での連携など、これまで米国が敷いてきたレールの確認作業のような意味合いも強いが、これらに関連する大手民間企業の動きがより具体的な形で顕在化する契機となる。その皮切りとして、きょうは米マイクロソフト<MSFT>の動きが耳目を驚かせた。日米首脳会談に先立って、同社のスミス社長が岸田文雄首相と会談し生成AIとサイバーセキュリティー分野での協力を確認、日本でのデータセンター拡充を目的に2年間で29億ドル(日本円で約4400億円)を投資する計画を表明した。膨大なビッグデータの管理と高速演算処理を可能にするための最先端半導体の組み込みなど、米国を代表する時価総額最大のIT企業が惜しみなく資本を投下する構えを示した。そのインパクトは大きく、言うに及ばず関連銘柄の株価を強く刺激する格好となった。

     まず、輝きを取り戻したのが独立系データセンター大手のさくらインターネット<3778>だ。プライム全上場企業のなかで売買代金第6位に食い込み、株価はストップ高の5570円まで駆け上がる人気となった。さくらネットは政府クラウドの提供事業者に選定されているほか、北海道石狩市のデータセンターにエヌビディア<NVDA>との連携でGPUを搭載し、クラウドサービスを開始していることもあって、“国策銘柄”という位置付けで人気が再燃している。株式需給も信用倍率が1.3倍台とがっぷり四つで、日証金では株不足で逆日歩がついている状態にあり、例によって踏み上げ相場の様相を呈した。

     一方、もうひとつの「桜」であるさくらケーシーエス<4761>もストップ高に買われる人気。こちらは三井住友系のシステム開発会社で時価総額200億円未満の小型株ながら、高度なセキュリティーを売り物とするデータセンター事業を展開していることから、持ち前の仕手性に再び火がついた。きょうは日経平均とTOPIXいずれも反落したものの、株高満開となったこの2銘柄が、くしくも投資家の“株心”健在をアピールする形となった。

     このほか、きょうは「データセンター関連株」に投資マネーが燎原の火のごとく広がっている。生産工場にせよデータセンターにせよ、半導体の集積地では膨大な電力需要が発生する。したがって電力株は隠れ半導体関連の急先鋒と化しているのだが、きょうは東京電力ホールディングス<9501>をはじめ一斉高を演じた。特に、前述のさくらネットやラピダスと地理的に関係性の深い北海道電力<9509>の上げ足が際立つ。また、データセンター増設が相次げば空調工事にも特需が生まれる。高砂熱学工業<1969>、三機工業<1961>、新日本空調<1952>、ダイダン<1980>などが軒並み高値圏で舞い踊った。

     データセンター関連は、今回のマイクロソフトにとどまらず日米の官民連携による二の矢三の矢が想起されることで、中期的なテーマ性を帯びる可能性がある。アイネット<9600>を筆頭に、ブロードバンドタワー<3776>、NSW<9739>、フィックスターズ<3687>などをマーク。また、穴株としてはりそなホールディングス<8308>を主要顧客とするデータセンター運用・システム開発会社のAGS<3648>に意外性がある。

     あすのスケジュールでは、3月のマネーストック、3月のオフィス空室率、3月の投信概況が開示される。また、東証グロース市場にハンモック<173A>が新規上場する。海外では3月の中国消費者物価指数(CPI)、3月の中国卸売物価指数(PPI)、ECB理事会の結果発表とラガルド総裁の記者会見、週間の米新規失業保険申請件数、3月の米卸売物価指数(PPI)など。なお、インド、インドネシア、マレーシア市場は休場となる。(銀)

    出所:MINKABU PRESS