2024年2月6日 6時35分
ダウ平均は反落 ISM指数がインフレ低下期待に程遠い内容 ただ、買い意欲はなお根強い=米国株概況
NY株式5日(NY時間16:22)(日本時間06:22)
ダウ平均 38380.12(-274.30 -0.71%)
S&P500 4942.81(-15.80 -0.32%)
ナスダック 15597.68(-31.27 -0.20%)
CME日経平均先物 36360(大証終比:-20 -0.06%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は反落。下げ幅は一時400ドルを超える場面も見られた。この日の1月調査分のISM非製造業景気指数がインフレ低下期待に程遠い内容となったことで、米株式市場は戻り売りが強まった。
先週末は強い米雇用統計の発表で、これまで米株式市場を支えてきた早期利下げ期待が後退したものの、大手IT株の好決算などを受けてIT・ハイテク株主導で買いが優勢となり、指数も上昇して終えていた。しかし、市場では改めて長期に渡る高金利が意識されているようだ。
短期金融市場では、3月FOMCは85%程度の確率で据え置きが予想されており、5月までの利下げ確率も65%程度まで低下している。米雇用統計前までは90%超まで利下げを織り込む場面もあった。日曜日にCBSテレビがパウエルFRB議長のインタビューを伝えていたが、議長はFOMC後の会見の通りに3月利下げ期待を明確に否定。また、利下げにはもっと証拠が必要との認識を示していた。
ただ、下値での押し目買い意欲は依然として根強く、高値警戒感はあるものの崩れる雰囲気はない。後半にはIT・ハイテク株中心に買い戻しが見られ、ナスダックはプラスに転じた。
今週は主要な経済指標の発表はさほどないが、主要企業の決算は続く。本日はキャタピラー<CAT>とマクドナルド<MCD>が取引開始前に決算を発表。
キャタピラー<CAT>は1株利益が予想を上回り、株価は上昇。エネルギー・輸送事業の売上増により、世界的な景気減速への懸念を払拭した。また、ディーラーの在庫が減少。これは生産よりも多くの機械を顧客が購入し始めていることを示す。第4四半期のディーラー在庫は前四半期から約9億ドル減少した。
マクドナルド<MCD>は下落。既存店売上高が予想を下回った。米国が予想を下回ったほか、中東紛争の影響で海外が不調だった。中東地域は同社の売上の約10%を占める。
ボーイング<BA>が下落。日曜日に未納の737MAX、約50機について一部手直しを行う必要があると伝わった。737MAX型機の胴体に開けられた穴にミスを発見したという。
本日はいくつか人員削減計画が発表になっていた。化粧品のエスティローダー<EL>が最大3000人の人員削減計画を明らかにし、約6万2000人いる従業員の3-5%を削減する。一方、スナップ<SNAP>が世界で約10%の人員を削減する計画を発表した。エスティローダーの株価は大幅高の半面、スナップは下落。
軟質ゲル技術、薬の患部へのデリバリーのソリューションを手掛けるキャタレント<CTLT>が上昇。デンマークの大手医薬品のノボ・ノルディスク社が肥満治療薬の需要急増に対応するため、キャタレントが保有する3箇所の製造工場を110億ドルで買収することで合意した。
バイオ医薬品の4Dモレキュラー・セラピューティクス<FDMT>が急騰。眼病治療薬「4D-150」のPRISM臨床試験(第2フェーズ)のデータを週末に公表した。
セキュリティのZスケーラー<ZS>が下落。先週末の引け後にラジックCOOが2月2日付けで辞任したことを発表した。
医薬品のアペリス・ファーマシューティカルズ<APLS>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価も従来の68ドルから80ドルに引き上げた。前日終値よりも27%高い水準。
ソフトバンクが支援する遺伝子検査のインビテ<NVTA>が64%急落。同社は再建アドバイザーと協力し、数週間以内に破産申請を行う準備をしていると伝わった。
穀物メジャーのアーチャー・ダニエルズ・ミッドランド<ADM>が下落。米司法相が同社の会計処理に関する調査を開始したと伝わった。調査対象は同社の栄養事業だという。
キャタレント<CTLT> 59.82(+5.31 +9.74%)
キャタピラー<CAT> 321.40(+6.31 +2.00%)
マクドナルド<MCD> 285.97(-11.08 -3.73%)
エスティローダー<EL> 150.28(+16.16 +12.05%)
ボーイング<BA> 206.63(-2.75 -1.31%)
4Dモレキュラー<FDMT> 32.29(+14.80 +84.62%)
ゼットスケーラー<ZS> 232.05(-11.95 -4.90%)
アペリス・ファーマ<APLS> 68.16(+5.60 +8.95%)
スナップ<SNAP> 16.75(-0.30 -1.76%)
インビテ<NVTA> 0.09(-0.30 -77.12%)
アーチャー・ダニエルズ<ADM> 52.96(-2.73 -4.90%)
アップル<AAPL> 187.68(+1.83 +0.98%)
マイクロソフト<MSFT> 405.65(-5.57 -1.35%)
アマゾン<AMZN> 170.31(-1.50 -0.87%)
アルファベットC<GOOG> 144.93(+1.39 +0.97%)
テスラ<TSLA> 181.06(-6.85 -3.65%)
メタ・プラットフォームズ<META> 459.41(-15.58 -3.28%)
AMD<AMD> 174.23(-3.43 -1.93%)
エヌビディア<NVDA> 693.32(+31.72 +4.79%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
ダウ平均 38380.12(-274.30 -0.71%)
S&P500 4942.81(-15.80 -0.32%)
ナスダック 15597.68(-31.27 -0.20%)
CME日経平均先物 36360(大証終比:-20 -0.06%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は反落。下げ幅は一時400ドルを超える場面も見られた。この日の1月調査分のISM非製造業景気指数がインフレ低下期待に程遠い内容となったことで、米株式市場は戻り売りが強まった。
先週末は強い米雇用統計の発表で、これまで米株式市場を支えてきた早期利下げ期待が後退したものの、大手IT株の好決算などを受けてIT・ハイテク株主導で買いが優勢となり、指数も上昇して終えていた。しかし、市場では改めて長期に渡る高金利が意識されているようだ。
短期金融市場では、3月FOMCは85%程度の確率で据え置きが予想されており、5月までの利下げ確率も65%程度まで低下している。米雇用統計前までは90%超まで利下げを織り込む場面もあった。日曜日にCBSテレビがパウエルFRB議長のインタビューを伝えていたが、議長はFOMC後の会見の通りに3月利下げ期待を明確に否定。また、利下げにはもっと証拠が必要との認識を示していた。
ただ、下値での押し目買い意欲は依然として根強く、高値警戒感はあるものの崩れる雰囲気はない。後半にはIT・ハイテク株中心に買い戻しが見られ、ナスダックはプラスに転じた。
今週は主要な経済指標の発表はさほどないが、主要企業の決算は続く。本日はキャタピラー<CAT>とマクドナルド<MCD>が取引開始前に決算を発表。
キャタピラー<CAT>は1株利益が予想を上回り、株価は上昇。エネルギー・輸送事業の売上増により、世界的な景気減速への懸念を払拭した。また、ディーラーの在庫が減少。これは生産よりも多くの機械を顧客が購入し始めていることを示す。第4四半期のディーラー在庫は前四半期から約9億ドル減少した。
マクドナルド<MCD>は下落。既存店売上高が予想を下回った。米国が予想を下回ったほか、中東紛争の影響で海外が不調だった。中東地域は同社の売上の約10%を占める。
ボーイング<BA>が下落。日曜日に未納の737MAX、約50機について一部手直しを行う必要があると伝わった。737MAX型機の胴体に開けられた穴にミスを発見したという。
本日はいくつか人員削減計画が発表になっていた。化粧品のエスティローダー<EL>が最大3000人の人員削減計画を明らかにし、約6万2000人いる従業員の3-5%を削減する。一方、スナップ<SNAP>が世界で約10%の人員を削減する計画を発表した。エスティローダーの株価は大幅高の半面、スナップは下落。
軟質ゲル技術、薬の患部へのデリバリーのソリューションを手掛けるキャタレント<CTLT>が上昇。デンマークの大手医薬品のノボ・ノルディスク社が肥満治療薬の需要急増に対応するため、キャタレントが保有する3箇所の製造工場を110億ドルで買収することで合意した。
バイオ医薬品の4Dモレキュラー・セラピューティクス<FDMT>が急騰。眼病治療薬「4D-150」のPRISM臨床試験(第2フェーズ)のデータを週末に公表した。
セキュリティのZスケーラー<ZS>が下落。先週末の引け後にラジックCOOが2月2日付けで辞任したことを発表した。
医薬品のアペリス・ファーマシューティカルズ<APLS>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価も従来の68ドルから80ドルに引き上げた。前日終値よりも27%高い水準。
ソフトバンクが支援する遺伝子検査のインビテ<NVTA>が64%急落。同社は再建アドバイザーと協力し、数週間以内に破産申請を行う準備をしていると伝わった。
穀物メジャーのアーチャー・ダニエルズ・ミッドランド<ADM>が下落。米司法相が同社の会計処理に関する調査を開始したと伝わった。調査対象は同社の栄養事業だという。
キャタレント<CTLT> 59.82(+5.31 +9.74%)
キャタピラー<CAT> 321.40(+6.31 +2.00%)
マクドナルド<MCD> 285.97(-11.08 -3.73%)
エスティローダー<EL> 150.28(+16.16 +12.05%)
ボーイング<BA> 206.63(-2.75 -1.31%)
4Dモレキュラー<FDMT> 32.29(+14.80 +84.62%)
ゼットスケーラー<ZS> 232.05(-11.95 -4.90%)
アペリス・ファーマ<APLS> 68.16(+5.60 +8.95%)
スナップ<SNAP> 16.75(-0.30 -1.76%)
インビテ<NVTA> 0.09(-0.30 -77.12%)
アーチャー・ダニエルズ<ADM> 52.96(-2.73 -4.90%)
アップル<AAPL> 187.68(+1.83 +0.98%)
マイクロソフト<MSFT> 405.65(-5.57 -1.35%)
アマゾン<AMZN> 170.31(-1.50 -0.87%)
アルファベットC<GOOG> 144.93(+1.39 +0.97%)
テスラ<TSLA> 181.06(-6.85 -3.65%)
メタ・プラットフォームズ<META> 459.41(-15.58 -3.28%)
AMD<AMD> 174.23(-3.43 -1.93%)
エヌビディア<NVDA> 693.32(+31.72 +4.79%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美