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    2025年7月23日 8時03分

    株価指数先物【寄り前】 レンジ下限割れでは押し目狙いのロング対応

    大阪9月限ナイトセッション
    日経225先物 39620 -130 (-0.32%)
    TOPIX先物 2835.0 -2.0 (-0.07%)
    シカゴ日経平均先物 39610 -140
    (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

     22日の米国市場はNYダウ S&P500が上昇した一方で、ナスダックは下落。トランプ米大統領が、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が8カ月以内に辞任するだろうと発言したと報じられた。一方で、解任する計画はないとも述べ、米金融政策を巡る不透明感が後退した。これまで上昇していたハイテク株に利益確定の売りが目立ち序盤は小安く推移していたが、その後は出遅れ感のあるディフェンシブ株への買いが強まり、NYダウは上昇に転じた。

     S&P500業種別指数は耐久消費財・アパレル、医薬品・バイオテクノロジー、家庭用品・パーソナル用品が上昇した半面、半導体・同製造装置、食品・飲料・タバコ、ソフトウエア・サービスの弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、アムジェン<AMGN>、メルク<MRK>、ジョンソン・エンド・ジョンソン<JNJ>、プロクター・アンド・ギャンブル<PG>、ホーム・デポ<HD>が買われた。一方でエヌビディア<NVDA>、スリーエム<MMM>、IBM<IBM>、マイクロソフト<MSFT>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>が軟調。

     シカゴ日経平均先物清算値は大阪比140円安の3万9610円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比10円安の3万9740円で始まった。3万9800円まで買われた後は、3万9690円~3万9790円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを下抜け、3万9460円まで売られる場面もみられた。売り一巡後は終盤にかけて3万9550円~3万9650円辺りで保ち合いが続き、3万9620円でナイトセッションの取引を終えた。

     日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まりそうだ。米国市場では出遅れ感のあるディフェンシブ株が買われた半面、エヌビディアなどハイテク株の下げが目立っており、アドバンテスト<6857>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷になりそうだ。

     日経225先物は3万9460円まで売られ、支持線として機能している25日移動平均線(3万9480円)を下回る場面もみられた。支持線水準までの調整を経てリバウンドが意識されるだろうが、同線に接近する局面では押し目狙いのロング対応としつつ、明確に割り込んでくるようだと下へのバイアスが強まる展開には注意しておきたい。

     もっとも、トランプ大統領が日本からの輸入品に25%の関税を課す期限が来月1日に迫るなか、ある程度譲歩して対米合意に達することができれば、ショートカバーを誘うと考えられるため、積極的なショートは仕掛けにくくさせよう。そのため、基本的には現在の25日線とボリンジャーバンドの+1σ(4万0020円)によるレンジ内での推移を想定する。

     22日の米VIX指数は16.50(21日は16.65)に低下した。17.48まで上げる場面もみられたが、下向きで推移し抵抗線として機能している25日線(17.38)を一時上回った後は、低下傾向をみせているため、リスク選好に向かわせやすい状況であろう。
     
     昨日のNT倍率は先物中心限月で14.01倍に低下した。一時14.09倍に上昇する場面もあったが、200日線(14.03倍)での攻防が目立つなかで、25日線(14.00倍)まで下げている。同線を下回る場面では、その後のリバランスを狙ったNTロングを意識しておきたいが、米国市場の流れを引き継ぐ形になるようだと、-1σが位置する13.91倍辺りまでの低下を意識しておく必要がありそうだ。 

    株探ニュース