ジョンソン＆ジョンソン（Ｊ＆Ｊ）<JNJ>が上昇。前日引け後に、ベビーパウダー訴訟で８９億ドルの支払いで和解で合意したと発表した。同社はまた、１つの部門による破産申請の中で責任を抑制するための新たな試みを行う予定だとも述べている。

　同社は４万件以上の現在の訴訟を解決し、将来の請求をカバーするためにニュージャージー州の米破産裁判所に設置された信託に資金を提供することを希望している。米証券取引委員会（ＳＥＣ）への提出文書で発表した。同社はすでに、タルクを使ったベビーパウダーや、シャワートゥシャワーなどの製品を市場から撤去している。

　同社の子会社ＬＴＬマネジメントは信託の基盤を提供するため、新たな連邦破産法１１条に基づく会社更生手続きの適用を申請した。和解が含まれていなかった前回の適用申請は、陪審裁判を阻止するため破産手続きを利用しているとして連邦高裁が１月に認めなかった。Ｊ＆Ｊはタルク関連のあらゆる法的責任に上限を定めるＬＴＬ更生計画を希望している。

　十分な数の原告が今回の合意に同意すれば、同社は訴訟への弁護から解放される。Ｊ＆Ｊは最高裁でも争われた案件を含め数年間にこうした訴訟１０件程度で陪審から不利な判断を下されている。

（NY時間09:34）
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MINKABU PRESS編集部　野沢卓美