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    2024年3月21日 11時41分

    生成AIと米大統領選、米地銀再編を巡る動き【フィリップ証券】

    ・フィラデルフィア半導体株指数(SOX)をS&P500指数で割った「SOX/S&P500倍率」の過去推移(週次終値)を見ると、今年3月には「IT(ドットコム)バブル」に踊った2000年の3/10に付けた0.955倍を24年ぶりに超えてきている。奇しくもその3/10はナスダック総合指数のITバブルにおけるピークを付けた日だった。この意味は軽視できないだろう。これ以上は、生成AI(人工知能)の将来有望性に疑いを挟む余地が小さいとしても、S&P500指数とのバランスを失してまで半導体関連銘柄の株価が高騰すると見るのは無理があるように思われる。

    ・米大統領選への注目が高まるに連れて生成AIとの関連でAIを使ったサイバー攻撃、あるいは偽の画像・音声・動画を生成する悪意ある「ディープフェイク」への対策が重要性を増すだろう。バイデン政権は2/21、港湾施設や設備に関するサイバーセキュリティ対策を強化する大統領令を出した。補助金を含めて5年間で200億ドルを投じてクレーンの国産化や貨物管理、9連操作などを担うシステムの安全対策向上を図るとしており、AIに強いサイバーセキュリティ関連銘柄が次の相場の主役を窺う可能性もあろう。

    ・その他の分野では、商業用不動産融資に係る引当金積み増しが嫌気されてニューヨーク・コミュニティー・バンコープ<NYCB>の株価下落が続くなか、KBW地銀株指数は落ち着いた動きだ。それでも、同様に厳しい状況にある地銀の存在も想定され、財務基盤に余裕ある「勝ち組」地銀がM&Aで拡大する好機となろう。著名投資家バフェット氏が2/24発表の23年の年次報告書で「銀行、保険、その他金融株」が増えている点も、このような地銀を巡る動きと無関係ではないかもしれない。



    関連銘柄



    フォーティネット<FTNT>  市場:NASDAQ・・・2024/5/3に2024/12期1Q(1-3月)の決算発表を予定

    【タイトル】

    ・2000年設立。Internet Gatewayに必要なセキュリティ機能を実現する統合脅威管理(UTM)の「FortiGate」、それを効率的に活用する統合管理監視ツールを提供。UTMの出荷額で世界首位。

    ・2/6発表の2023/12期4Q(10-12月)は、売上高が前年同期比10.3%増の14.15億USD、非GAAPの調整後EPSが同15.9%増の0.51USD。請求ベース取扱高が同8.5%増の18.64億。サービス売上と製品売上の内、製品は同9.6%減収の一方、売上比率66%のサービスが同24.8%増収と堅調。

    ・2024/12通期会社計画は、売上高が前期比8-10%増の57.15-58.15億USD(内、サービス売上が同16-17%増の39.2-39.7億USD)、調整後EPSが同1-4%増の1.65-1.70USD。同社は昨年12月、40超のAI(人工知能)機能を搭載した製品とサービスを含むポートフォリオに、生成AIアシスタント(Fortinet Advisor)が加わったと発表。米大統領戦を控え、サイバーセキュリティ需要増が期待される。



    シティーホールディング<CHCO> 市場:NASDAQ・・・2024/4/25に2024/12期1Q(1-3月)の決算発表を予定

    【タイトル】

    ・1957年設立。ウェストバージニア州拠点に傘下「City National Bank of West Virginia」を通じて金融サービスを提供。M&Aで業容拡大。2023年に「シチズン・コマース・バンクシェアーズ」を買収。

    ・1/24発表の2023/12期4Q(10-12月)は、信用損失調整後純金利収益が前年同期比6.6%増の54.9百万USD、非金利収益が同23.2%減の14.2百万USD、合併の影響を除くEPSが同横ばい2.00USD。純金利マージン(NIM)は同0.09ポイント上昇も、効率性レシオ(経費率)が同2.1ポイント悪化した。

    ・ケンタッキー州拠点のシチズン・コマース・バンクシェアーズ買収により23年末貸出残高が前期末比6%増。今年1月末にニューヨーク・コミュニティ・バンコープ<NYCB>が、商業用不動産向け融資の貸倒引当金を積み増した結果、予想外の赤字決算を発表。他方、同行のように地銀株価全体の下落を地域を超えた再編統合の好機と捉えて積極的に動く地銀もあり、「勝ち組」として評価されよう。



    ファースト・シチズンズ・バンクシェアーズ<FCNCA>市場:NASDAQ・・・2024/5/10に2024/12期1Q(1-3月)の決算発表を予定

    【タイトル】

    ・1898年設立の金融持株会社でファースト・シ チズンズ銀行を擁する。22年1月に大型機械リースや消費者金融を展開するCITを統合後も23年3月に経営破綻したシリコンバレーバンク(SVB)を買収。

    ・1/26発表の2023/12期4Q(10-12月)は、純収益が前年同期比99.4%増の24.54億USD、非GAAPの調整後EPSが同2.2倍の46.58USD。純金利収益が同2.4倍の19.11億USD、非金利収益が同26.6%増の5.43億USD。調整後経費率が同6.1ポイント改善、純金利マージン(NIM)が同0.47ポイント拡大。

    ・2024/12期1Q(1-3月)会社計画は、純金利収益が17.5-18.5億USD、非金利収益が4.40-4.70億USDと前四半期比減収予想。ファースト・シチズンズ銀行は世代を跨ぎ同族経営を基に長期視点で経営をしてきたなかCITグループの合併に続き23年3月のシリコンバレーバンク買収で躍進。昨年12月末貸出残高および預金残高は前期末比88%増および63%増。経費率(効率性レシオ)改善の継続が期待される。

    フィリップ証券
    フィリップ証券 リサーチ部 笹木和弘
    (公益社団法人 日本証券アナリスト協会検定会員、国際公認投資アナリスト)


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    フィリップ証券より提供されたレポートを掲載しています。


    株探ニュース