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    2025年10月9日 8時01分

    株価指数先物【寄り前】 4万8000円処の底堅めから+2σ突破を想定

    大阪12月限ナイトセッション
    日経225先物 48160 +400 (+0.83%)
    TOPIX先物 3248.5 +11.0 (+0.33%)
    シカゴ日経平均先物 48125 +365
    (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

     8日の米国市場は、NYダウが小幅に下落した一方で、 S&P500ナスダックは上昇。NYダウは一時200ドルを超す上昇をみせたが、米政府機関の一部閉鎖が長期化するとの懸念が重荷となり、小幅ながら下落に転じた。ナスダック指数は大幅に反発して史上最高値を更新。イーロン・マスク氏のAI(人工知能)開発企業xAIが200億ドルの資金を調達し、エヌビディア製画像処理半導体の購入に充てるとの報道をきっかけに、エヌビディア<NVDA>が買われ、他の半導体や人工知能(AI)関連株に買いが広がった。米連邦準備理事会(FRB)が公表した9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨で、多くの参加者が年内にさらなる利下げが適切とみていたことが明らかになり材料視された。

     S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器、自動車・同部品が上昇した半面、銀行、家庭用品・パーソナル用品、食品・飲料・タバコの弱さが目立った。NYダウ構成銘柄ではエヌビディアのほか、キャタピラー<CAT>、シスコシステムズ<CSCO>、ユナイテッドヘルス・グループ<UNH>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、アップル<AAPL>が買われた。一方でゴールドマン・サックス・グループ<GS>、IBM<IBM>、メルク<MRK>、アメリカン・エキスプレス<AXP>が軟調。

     シカゴ日経平均先物(12月限)の清算値は大阪比365円高の4万8125円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比250円高の4万8010円で始まった。その後は4万7880円まで上げ幅を縮めたが、米国市場の取引開始後にはロング優勢となり、4万8100円台を回復。買い一巡後は4万8000円~4万8100円辺りで保ち合い、終盤にかけてレンジを上抜き4万8230円まで買われ、4万8160円でナイトセッションの取引を終えた。

     日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まりそうだ。アドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>やマイクロン・テクノロジー<MU>が大幅高となるなど、根強い半導体やAI関連株への物色が指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりそうだ。

     昨日の日経225先物はソフトバンクグループ<9984>[東証P]や東京エレクトロン<8035>[東証P]の下げが日経平均型の重荷となる一方、週初に下げが目立っていた銀行や保険などの金融セクターが買い戻されるなど、リバランスの動きが目立った。本日は米国市場の流れを引き継ぐ形で日経平均型が優位になるとみられ、日経225先物へのロングを誘う展開になろう。

     日経225先物は前日の調整でボリンジャーバンドの+2σ(4万7940円)を割り込んだ。同バンドはナイトセッションで4万8260円辺りまで上昇してきており、+2σ水準では強弱感が対立しやすいと考えられる。ただし、4万8000円処での底固めが意識されているなかでは押し目待ち狙いの買い意欲は強く、まずはオプション権利行使価格の4万8000円から4万8250円のレンジを想定しておきたい。

     +2σ水準を明確に上抜けてくるようであれば、ショートカバーを誘う形になるとみられ、7日につけた高値(4万8720円)が射程に入る。4万8250円から4万8750円のレンジに移行し、+2σと+3σ(4万9920円)によるレンジが意識されてきそうだ。

     8日の米VIX指数は16.30(7日は17.24)に低下し、一時16.23まで下げる場面もみられた。75日移動平均線(16.05)や25日線(15.88)が支持線として意識されるが、直近のレンジ上限が抵抗線として機能していることで、リスク選好に傾きそうである。

     昨日のNT倍率は先物中心限月で14.75倍に低下した。一時14.71倍をつける場面もあり、+2σ(14.91倍)を明確に下放れてきた。値がさハイテク株の一角が下落する一方で、金融セクターが買い戻されており、相対的にTOPIX型優位のなかでNTロングを巻き戻すリバランスに向かわせたようだ。本日は米国市場の流れを受けて、+2σを意識したNTロングが入りやすいだろう。

    株探ニュース