（NY時間09:49）（日本時間23:49）
クオンタム・コンピューティング<QUBT>　11.99（+1.39　+13.14%）

　量子コンピューティングのハードウエア設計を手掛けるクオンタム・コンピューティング<QUBT>が大幅高。先週末引け後に７－９月期決算（第３四半期）を発表し、１株利益が予想外の黒字となったほか、売上高も２８０％急増し、予想も大きく上回った。利益改善の要因として、デリバティブ負債の時価評価による９２０万ドルの利益と、３５０万ドルの利息収入を挙げている。

　フアン暫定ＣＥＯは声明で「バランスシートの強化、民間および政府との関係深化、そしてスケーラブルな量子・フォトニクス製造に向けたロードマップの前進を実現した」と述べた。

　売上増については、「製品販売の進展と需要拡大を反映し、米大手金融機関への販売実績も寄与した」としている。

　また、第３四半期末時点で現金３億５２００万ドル、投資資産４億６１００万ドルを保有し、四半期終了後に追加で７億５０００万ドルを調達。「現時点で１５億ドル超の流動資産を有し、長期的成長戦略の実行に十分な資金的基盤を確保している」と強調した。

（７－９月・第３四半期）
・1株利益（調整後）：0.01ドル（予想：-0.06ドル）
・売上高：38.4万ドル（予想：11.6万ドル）
・EBITDA（調整後）：-923万ドル（予想：-725万ドル）

【企業概要】
　集積フォトニクスと非線形量子光学を基盤に、量子コンピューティング、リザーバコンピューティング、リモートセンシング、イメージング、サイバーセキュリティなどのアプリケーション向けマシンの開発・提供を行う。他の量子システムと比較して、室温で低消費電力で動作し、手頃な価格で提供される。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース