（NY時間14:43）（日本時間03:43）
ＡＥＳ<AES>　13.16（+2.09　+18.88%）

　再生可能エネルギーのＡＥＳ<AES>が大幅高。前日引け後に身売りを含めた選択肢を検討していると伝わった。ブルームバーグが関係者の話として伝えた。再生可能エネルギーをマイクロソフト<MSFT>などの大手ＩＴ企業に供給している同社の株価は過去２年間で半値ほどに下落。

　こうした中、ブルックフィールド・アセット・マネジメントやブラックロック<BLK>傘下のグローバル・インフラストラクチャー・パートナーズなどのインフラ投資家がＡＥＳを調査しているという。

　同社の企業価値は約４００億ドルに上り、買収先企業の資産などを担保とするレバレッジド・バイアウト（ＬＢＯ）が実現すれば、過去最大級の案件となる。

　同社は風力や太陽光を含めた多数の再エネ関連資産を所有しており、インディアナ州とオハイオ州では公益事業も営んでいる。データセンターを運営する企業への電力供給を目指し、グーグルやマイクロソフト、アマゾン・ドット・コムなどとすでに契約を結んでいる。

　　電力業界はＭ＆Ａが活発化しており、ブラックストーンは今年、エネルギー持ち株会社のＴＸＮＭエナジーを約１１８億ドルで非公開化。米電力会社コンステレーション・エナジー<CEG>は発電所の開発や運営を手がける非上場のカルパインを１６４億ドルで買収することに合意した。

【企業概要】
　米国・チリ・ブラジルやその他の国々で、太陽光・風力・水力などの再生可能エネルギーソリューションを提供する。カーボンフリー電力源への移行を進めている大手テクノロジー企業のデータセンターやその他の大企業と提携し、再生可能電力を提供するほか、グリーン水素製造施設を開発・建設・所有・運営する。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース