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    2023年12月13日 11時37分

    話題株ピックアップ【昼刊】:ウシオ電、フジHD、アドテスト

    ■ACCESS <4813>  758円  +100 円 (+15.2%) ストップ高買い気配   11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
     ACCESS<4813>はカイ気配。12日の取引終了後、日本電信電話<9432>と次世代通信基盤「IOWN(アイオン)」の実現に向けて資本・業務提携すると発表。これを好感した買いが膨らんでいる。両社は2021年から業務提携している。今回、資本提携関係を構築し、相互の連携や協力を更に深化させることでIOWNの実現を加速させる狙い。NTTは、ACCESSの株主であるタワー投資顧問(東京都港区)から513万4600株(発行済み株数の12.90%)を取得する。

    ■ウシオ電機 <6925>  2,101.5円  +182.5 円 (+9.5%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
     ウシオ電機<6925>が急騰。2000円の大台に乗せ、年初来高値を更新した。13日、米アプライド・マテリアルズ<AMAT>と、最先端半導体パッケージ市場向けの次世代露光技術開発における戦略的パートナーシップを締結したと発表。中期的な業績へのポジティブな影響を見込んだ買いを誘ったようだ。AIの普及による処理負荷の急増を背景に、高機能の大型チップへのニーズが高まるなか、ウシオ電のパッケージング向け露光装置の開発・製造実績と、アプライドマテリアルズのデジタルリソグラフィテクノロジー(DLT)を融合し、技術的課題の解決につながるソリューションを提供する。また、先進的基板をパターニングするために特別に設計されたデジタルリソグラフィ装置を共同で市場投入する。

    ■クイック <4318>  2,290円  +198 円 (+9.5%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位
     クイック<4318>が急反発した。12日の取引終了後、24年3月期の年間配当予想を18円増額し、90円(前期比20円増配)に修正したと発表し、好感されたようだ。同社はこれまで配当性向のメドを当期純利益の40%としていたが、これを50%に引き上げた。

    ■フジHD <4676>  1,768円  +128 円 (+7.8%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位
     フジ・メディア・ホールディングス<4676>がマドを開けて3日続伸、1600円台半ばのもみ合いを一気に上放れてきた。英投資ファンドのニッポン・アクティブ・バリューファンドが同社の株式を共同保有者と合わせ5.04%保有していることが、12日に関東財務局に提出された大量保有報告書で判明した。保有目的に純投資・投資一任契約のほか、投資及び経営助言並びに重要提案行為などを行うことが挙げられており、これが同社の株価を強く刺激する格好となった。ニッポン・アクティブ・バリューファンドは日本の中小型株を中心に投資するファンドで、株価に反映されていない財務健全性や市場での評価不足が認められる企業に、株主提案や対話を通じ株式価値を向上させることを目指しており、今回のフジHDの株式取得は思惑を呼んでいる。

    ■アドバンテスト <6857>  4,696円  +312 円 (+7.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率7位
     アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>は上値指向が鮮明。前日の米国株市場では画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>が2.2%高に買われ、チャート的にも戻り歩調をみせている。ハイスペック商品を製造する日本の半導体製造装置メーカーにも生成AI市場の拡大が追い風として意識されるなか、エヌビディアのGPU向けテスターで群を抜くシェアを有するアドテストにも断続的な見直し買いが流入。また、生成AIで需要増勢となっている最先端半導体向け精密加工装置でトップの実力を誇るディスコにも買いが向かう展開となっている。

    ■TOWA <6315>  6,830円  +330 円 (+5.1%)  11:30現在
     TOWA<6315>が3日ぶりに大幅高で切り返し、一時350円高の6850円まで上値を伸ばした。樹脂封止装置(モールディング装置)を主力とする半導体製造装置メーカーで、アジア地域を中心に海外売上高比率が9割近くを占めるグローバル企業だ。きょうは半導体製造装置関連が総じて強い動きをみせており、同社株もその流れに乗っている。業績面では24年3月期に営業2ケタ減益を見込むが、既に株価は25年3月期の回復を先取りする動きとなっている。また、足もとでは需給面で追い風が強まっている。今月5日に大陰線を引いて調整局面に入ったが、この時は全体相場の地合い悪に乗じ外資系証券による貸株市場を経由した空売りが観測され、下げを助長した形となっている。それでも上向きの25日移動平均線をサポートラインに下げ止まり、下値抵抗力の強さを発揮した。足もとでは積み上がったショートポジションの買い戻しが株価に浮揚力を与えている。

    ■リクルート <6098>  5,475円  +152 円 (+2.9%)  11:30現在
     リクルートホールディングス<6098>が大きく切り返し5500円台を回復、11月29日につけた年初来高値5648円奪回が視界に入ってきた。総合人材サービスの国内トップ企業で、人材派遣のほか、HRテクノロジー事業に注力しており、求人検索サービス「Indeed」が米国で急成長を果たした。23年3月期はトップラインは2ケタ成長を続けたものの営業9%減益となったが、24年3月期以降の巻き返しに期待がかかっている。ここ、企業や投資ファンドの大株主浮上など株式需給面の思惑で株価を動意させる銘柄が増えており、きょうはフジ・メディア・ホールディングス<4676>が英投資ファンドによる株式大量保有で株価を大きく上昇させている。そうしたなか、リクルートは米投資ファンドで物言う株主として知られるバリューアクト・キャピタルが11月中旬に同社株式の1%超を取得したことを発表し、株価の大幅な見直し余地に言及するなどマーケットで話題となった経緯があり、その後の同ファンドの動きも気になるところ。足もとリクルートの株価は高値圏で頑強な値動きを続けているが、きょうのフジHDの株高を受けた連想買いも株価に浮揚力を与えているようだ。

    ■JMホールディングス <3539>  2,178円  +52 円 (+2.5%)  11:30現在
     JMホールディングス<3539>が3日続伸し、年初来高値を連日で更新した。12日の取引終了後に発表した24年7月期第1四半期(8~10月)の連結決算は、売上高が前年同期比17.3%増の414億200万円、経常利益が同37.9%増の21億3700万円となった。大幅な増収増益となったことを評価した買いが入った。「ジャパンミート生鮮館」や「肉のハナマサ」などを展開するスーパーマーケット事業と、外食事業の既存店売上高が順調に推移。3月からグループ入りした「スーパーみらべる」の売り上げ寄与もあった。

    ■JR東日本 <9020>  8,282円  +119 円 (+1.5%)  11:30現在
     JR東日本<9020>が反発している。12日の取引終了後、年末年始期間(12月28日~24年1月4日)の指定席予約状況を発表しており、新幹線・在来線の指定席予約数が11日時点で122万席(前年同期比33%増)に達し、コロナ禍前の18年度と比較しても6%増となったと発表したことが好感されている。また、JR東海<9022>の年末年始期間の新幹線・在来線の指定席予約数は179万席(前年同期比55%増)で18年度比では16%増、JR西日本<9021>の年末年始期間の新幹線・在来線の指定席予約数は120万4000席(前年同期比43%増)で18年度比では3%増となり、旅行需要の順調な回復を示している。

    ■新光電気工業 <6967>  5,530円  +2 円 (+0.0%)  11:30現在
     新光電気工業<6967>が上値の重い展開となっている。12日の取引終了後、富士通<6702>が連結子会社の新光電工の株式を産業革新投資機構(JIC)に売却すると発表した。JICは大日本印刷<7912>や三井化学<4183>と共同で、各国の当局の承認を得たうえで2024年8月下旬をメドに、富士通の持ち分以外の株式に対しTOB(株式公開買い付け)を実施する予定。TOB価格は5920円としている。TOB価格に着目した投資家の買いが新光電工の株価の支えとなる一方、TOB開始までの期間が長く、海外当局の承認までのプロセスを巡る不透明感も意識されているようだ。TOB価格よりも安い時価であっても目先の利益を確定しようと売却に動く投資家も現れ、新光電工の株価はマイナス圏に沈む場面がある。買付予定数の下限は2249万1400株(所有割合16.65%)。非公開化を目的としており、買付予定数の上限は設定しない。富士通はTOBに応募せず、新光電工が富士通から自己株式を取得する。TOB成立後、一連の手続きを経て、新光電工は上場廃止となる見込み。新光電工はTOBに賛同の意見を表明し、株主に応募を推奨した。東京証券取引所は13日、新光電工の株式を監理銘柄(確認中)に指定した。

    ■くら寿司 <2695>  3,340円  -285 円 (-7.9%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位
     12日に決算を発表。「今期経常は3%減益へ」が嫌気された。
     くら寿司 <2695> [東証P] が12月12日大引け後(15:00)に決算を発表。23年10月期の連結経常利益は前の期比17.3%増の28.8億円に伸びたが、24年10月期は前期比2.8%減の28億円に減る見通しとなった。
      ⇒⇒くら寿司の詳しい業績推移表を見る

    ■INPEX <1605>  1,878円  -43 円 (-2.2%)  11:30現在
     INPEX<1605>や石油資源開発<1662>など全体相場に逆行して軟調な値動きとなっている。10月下旬以降、原油市況の軟化が続いているが、前日のWTI原油先物価格は2ドル71セント安と急落、1バレル=68ドル61セントまで水準を切り下げた。停滞する中国経済などをはじめ世界景気減速が意識されるなか、今年5月末以来約6か月半ぶりの低い水準に下がっており、これを背景に前日の米国株市場ではシェブロン<CVX>やエクソンモービル<XOM>などエネルギー関連株が売られた。これを引き継いで、東京市場でも原油市況の動向と株価連動性の高いINPEXや石油資源は下値を探る動きを強いられている。

    ■博展 <2173>  706円  +100 円 (+16.5%) ストップ高買い気配   11:30現在
     博展<2173>がストップ高の706円水準でカイ気配となっている。12日の取引終了後、23年12月期の連結業績予想について、決算期変更のため前期との比較はできないものの、売上高を110億円から129億円へ、営業利益を4億円から6億9000万円へ、純利益を2億5000万円から3億9000万円へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を15円から20円へ引き上げたことが好感されている。前期から回復したリアルイベント分野の市場が引き続き盛況であり、第3四半期時点の受注納品活動が予想を大きく上回ったことが要因。また、BtoCマーケティング領域の大型展示会案件の増加と、外注費の抑制や工数管理によるコスト管理を強化したことも寄与する。

    ■モダリス <4883>  129円  +18 円 (+16.2%) 一時ストップ高   11:30現在
     モダリス<4883>が急反騰。この日の寄り前、JCRファーマ<4552>と中枢神経系(CNS)疾患を対象とする新規遺伝子治療の開発に向けた共同研究契約を締結すると発表しており、これを好感した買いが集中している。JCRファ独自の血液脳関門通過技術J-Brain Cargoと、モダリス独自のエピゲノム編集技術CRISPR GNDM(ガイド核酸誘導型遺伝子制御)技術を適用した新規遺伝子治療の確立を目指すという。なお、同件による23年12月期業績への影響は軽微としている。

    ■ハークスレイ <7561>  753円  +100 円 (+15.3%) ストップ高買い気配   11:30現在
     ハークスレイ<7561>は朝方から買い先行の展開となり、ストップ高の753円水準でカイ気配となっている。12日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、売上高を445億円から473億3500万円(前期比32.9%増)へ、営業利益を16億5000万円から22億5900万円(同54.7%増)へ、純利益を14億円から20億3800万円(同94.7%増)へ上方修正したことが好感されている。同社は8月14日に上期業績予想を上方修正したが、その後も全セグメントの業績が順調に進捗していることが要因としている。

    ●ストップ高銘柄
     アウンコンサルティング <2459>  408円  +80 円 (+24.4%) ストップ高買い気配   11:30現在
     麻生フオームクリート <1730>  890円  +150 円 (+20.3%) ストップ高   11:30現在
     大和自動車交通 <9082>  1,075円  +150 円 (+16.2%) ストップ高買い気配   11:30現在
     ギグワークス <2375>  787円  +100 円 (+14.6%) ストップ高買い気配   11:30現在
     など、7銘柄

    ●ストップ安銘柄
     ピクセラ <6731>  1円  0 円 (0.0%) ストップ安   11:30現在
     以上、1銘柄

    株探ニュース