2026年5月15日 23時52分
ボーイングが続落 中国からの大型受注獲得の可能性も合意内容は依然不透明=米国株個別
(NY時間10:51)(日本時間23:51)
ボーイング<BA> 222.24(-6.98 -3.04%)
ボーイング<BA>が続落。前日同様に下げが続いているが、同社は、トランプ大統領の訪中に待望されていた中国からの大型受注を獲得した可能性はあるが、合意内容は依然として不透明で、機数、機種、納入時期など詳細は明らかになっていない。
通常であれば航空機メーカーと顧客が正式発表を行うが、今回はトランプ大統領がテレビ出演時に、中国が200機の大型航空機を購入すると発言したのみだった。
具体的な説明はなく、市場では、期待されていた最大500機の737MAX受注と比べ、実際の契約規模がどうなのか憶測を呼んでいる。
さらに混乱を招いたのは、トランプ大統領が帰国途中のエアフォースワン内で、中国側が当初契約を最大750機まで拡大する可能性があると述べたことだ。ただ、この際も詳細の説明はなかった。トランプ大統領は「まず200機で良い成果を出す必要があるが、彼らならできるだろう」と発言した。
今回の発言は、トランプ大統領の2つの特徴を改めて示す形となった。1つは米国製品、特にボーイング機のトップ営業マンとして振る舞う姿勢、もう1つは、相手側を翻弄する曖昧な公開発言を好む点だ。ボーイング、中国政府当局ともに航空機契約について追加説明を行っておらず、大型契約発表を期待していた投資家は詳細不足に戸惑っている。
ボーイングは近年、トランプ大統領が外交成果を引き出すために活用する代表的な米企業となっている。大統領は航空機購入契約を通商交渉の材料として利用してきた。
昨年のカタール訪問時には、ボーイングは商業航空機として過去最大規模の契約額となる案件を獲得。ただ、その際もトランプ大統領が実際より大幅に大きい契約額に言及し、一時混乱が生じた経緯がある。
一方、ボーイングにとって中国市場での支援は不可欠となっている。同社は世界第2位の航空市場で大きくシェアを落としている。中国によるボーイング機発注は、今世紀に入ってわずか39機に留まっており、今回の訪問を契機とする大型契約が実現すれば、内容が曖昧であっても前向きな動きと受け止められる。
世界的な航空需要回復が進む中、中国では依然として旧式機材を運航する航空会社が多く、最新鋭機への需要は大きい。燃料価格上昇も、従来機より燃費効率が大幅に高い737MAXの需要を後押ししている。
2020年1月、中国は航空機を含む770億ドル規模の米国製品購入を約束したが、コロナによる航空需要急減で履行されなかった。その後、ボーイングは米中対立激化や、737MAXの2度の墜落事故による長期運航停止の影響で、中国市場での首位をエアバスに奪われた。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース
ボーイング<BA> 222.24(-6.98 -3.04%)
ボーイング<BA>が続落。前日同様に下げが続いているが、同社は、トランプ大統領の訪中に待望されていた中国からの大型受注を獲得した可能性はあるが、合意内容は依然として不透明で、機数、機種、納入時期など詳細は明らかになっていない。
通常であれば航空機メーカーと顧客が正式発表を行うが、今回はトランプ大統領がテレビ出演時に、中国が200機の大型航空機を購入すると発言したのみだった。
具体的な説明はなく、市場では、期待されていた最大500機の737MAX受注と比べ、実際の契約規模がどうなのか憶測を呼んでいる。
さらに混乱を招いたのは、トランプ大統領が帰国途中のエアフォースワン内で、中国側が当初契約を最大750機まで拡大する可能性があると述べたことだ。ただ、この際も詳細の説明はなかった。トランプ大統領は「まず200機で良い成果を出す必要があるが、彼らならできるだろう」と発言した。
今回の発言は、トランプ大統領の2つの特徴を改めて示す形となった。1つは米国製品、特にボーイング機のトップ営業マンとして振る舞う姿勢、もう1つは、相手側を翻弄する曖昧な公開発言を好む点だ。ボーイング、中国政府当局ともに航空機契約について追加説明を行っておらず、大型契約発表を期待していた投資家は詳細不足に戸惑っている。
ボーイングは近年、トランプ大統領が外交成果を引き出すために活用する代表的な米企業となっている。大統領は航空機購入契約を通商交渉の材料として利用してきた。
昨年のカタール訪問時には、ボーイングは商業航空機として過去最大規模の契約額となる案件を獲得。ただ、その際もトランプ大統領が実際より大幅に大きい契約額に言及し、一時混乱が生じた経緯がある。
一方、ボーイングにとって中国市場での支援は不可欠となっている。同社は世界第2位の航空市場で大きくシェアを落としている。中国によるボーイング機発注は、今世紀に入ってわずか39機に留まっており、今回の訪問を契機とする大型契約が実現すれば、内容が曖昧であっても前向きな動きと受け止められる。
世界的な航空需要回復が進む中、中国では依然として旧式機材を運航する航空会社が多く、最新鋭機への需要は大きい。燃料価格上昇も、従来機より燃費効率が大幅に高い737MAXの需要を後押ししている。
2020年1月、中国は航空機を含む770億ドル規模の米国製品購入を約束したが、コロナによる航空需要急減で履行されなかった。その後、ボーイングは米中対立激化や、737MAXの2度の墜落事故による長期運航停止の影響で、中国市場での首位をエアバスに奪われた。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース