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    2024年5月15日 15時19分

    話題株ピックアップ【夕刊】(2):アルバック、三井住友トラ、ソニーG

    ■椿本チエイン <6371>  5,920円  +580 円 (+10.9%)  本日終値
     椿本チエイン<6371>が急反騰し年初来高値を更新。14日の取引終了後に9月30日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表したほか、上限を180万株(発行済み株数の5.02%)、または100億円とする自社株買いを実施すると発表しており、好材料視された。自社株の取得期間は6月3日から来年3月31日までで、取得した全ての自社株は25年3月31日に消却する予定だ。また、同時に発表した25年3月期連結業績予想で、売上高2800億円(前期比4.9%増)、営業利益230億円(同8.2%増)と6期ぶりの営業最高益更新を見込み、配当予想は中間99円・期末47円と実質増配としたことも好材料視された。自動車エンジン用タイミングチェーンシステムなどモビリティ事業が引き続き伸長するほか、モーションコントロールの復調を見込む。なお、24年3月期決算は、売上高2668億1200万円(前の期比6.1%増)、営業利益212億6200万円(同12.0%増)だった。

    ■北洋銀行 <8524>  505円  +48 円 (+10.5%)  本日終値
     北洋銀行<8524>が3日ぶりに急反発。500円台に乗せ、2016年の高値にツラ合わせした。14日の取引終了後、24年3月期の連結決算発表にあわせ、25年3月期の業績予想を開示。今期の純利益は前期比20.8%増の155億円を見込む。あわせて株主還元方針を変更し、これまで40%をメドとしてきた総還元性向について、新たに50%を目安とすることとした。取得総数394万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.0%)、取得総額13億円を上限とする自社株買いを5月20日から6月28日の間に実施するとも公表しており、評価されたようだ。25年3月期の年間配当予想は前期比3円増配の13円とした。

    ■アルバック <6728>  10,700円  +1,000 円 (+10.3%)  本日終値
     14日に決算を発表。「7-3月期(3Q累計)経常が31%増益で着地・1-3月期も2.4倍増益」が好感された。
     アルバック <6728> [東証P] が5月14日大引け後(15:00)に決算を発表。24年6月期第3四半期累計(23年7月-24年3月)の連結経常利益は前年同期比30.7%増の204億円に拡大し、通期計画の245億円に対する進捗率は83.6%に達し、5年平均の72.4%も上回った。
      ⇒⇒アルバックの詳しい業績推移表を見る

    ■綜合警備保障 <2331>  925円  +80 円 (+9.5%)  本日終値
     ALSOK<2331>が切り返し急。14日の取引終了後、配当性向の見直しと自社株買いの実施を発表しており、株主還元策を評価した買いが集まったようだ。同社はこれまで30%としてきた配当性向の目安を、40~50%に変更する。これに伴い、前期の配当を6円30銭増額。今期の年間配当予想は前期比1円10銭増配の24円80銭とした。自社株買いは総数1770万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.5%)、総額150億円を上限とする。取得期間は5月15日から10月31日まで。今期の売上高は前期比5.5%増の5500億円、最終利益は同1.0%増の276億円を計画する。

    ■三井住友トラ <8309>  3,584円  +289 円 (+8.8%)  本日終値
     14日に決算を発表。「今期最終は3倍増で2期ぶり最高益、実質増配へ」が好感された。
     三井住友トラスト・ホールディングス <8309> [東証P] が5月14日大引け後(17:15)に決算を発表。24年3月期の連結最終利益は前の期比58.5%減の791億円に落ち込んだが、25年3月期は前期比3.0倍の2400億円に急拡大を見込み、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。
      ⇒⇒三井住友トラの詳しい業績推移表を見る

    ■戸田建設 <1860>  1,112円  +85.5 円 (+8.3%)  本日終値
     戸田建設<1860>が後場一段高。午前11時30分ごろに、上限を700万株(発行済み株数の2.27%)、または50億円とする自社株買いを実施すると発表しており、好感された。取得期間は5月16日から12月31日までで、株主還元の充実及び機動的な資本政策を遂行するためとしている。また、同時に発表した25年3月期連結業績予想で、営業利益300億円(前期比67.5%増)と連続増益を見込み、年間配当予想を前期比1円増の29円としたことも好材料視された。期首受注残高が1002億7200万円(前年同期比14.0%増)と豊富なことに加えて、官公庁工事及び民間工事の受注高がともに堅調に推移する見通しで、売上高は6000億円(前期比14.8%増)を予想。建設資材価格は高止まりしているものの、増益となる見通しだ。なお、24年3月期決算は、売上高5224億3400万円(前の期比4.5%減)、営業利益179億800万円(同26.7%増)だった。

    ■ミルボン <4919>  3,555円  +271 円 (+8.3%)  本日終値
     ミルボン<4919>が大幅続伸し、年初来高値を更新した。14日の取引終了後に発表した24年12月期第1四半期(1~3月)の連結売上高は前年同期比11.3%増の115億800万円、経常利益は同19.2%増の13億9000万円だった。会社側の計画に対し売上高は4.5%、経常利益は65.6%上回る水準で着地したという。業況をポジティブ視した買いが集まったようだ。円安が奏功したほか、日本国内ではヘアケア製品「オージュア」が堅調に推移。化粧品ブランド「アイエム」の新製品が計画を上回る売上高を達成した。韓国事業も好調に推移した。

    ■ソニーグループ <6758>  12,950円  +985 円 (+8.2%)  本日終値
     ソニーグループ<6758>が急騰。米CNBCが米国時間14日、関係筋の情報として、ソニーが米パラマウント・グローバル<PARA>の買収計画について再考していると報じた。これまで米メディアは、同社傘下のソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)と、米国のプライベートエクイティ(PE)投資会社のアポロ・グローバル・マネジメント<APO>が、パラマウントに対し共同買収を提案し、買収金額は全額現金で260億ドル(約4兆円)に上る見通しだと伝えていた。ソニーGに対しては、買収による費用負担への懸念が後退したとの受け止めが広がったようだ。加えて、同社は日本時間14日の取引終了後、25年3月期が実質増配となる見通しと、取得総数3000万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.46%)、取得総額2500億円を上限とする自社株買いの実施、9月30日を基準日とし、10月1日付で1株を5株に分割することも発表したとあって、幅広い投資家による買いを集めた。ソニーGの今期の売上高は前期比5.5%減の12兆3100億円、最終利益は同4.7%減の9250億円を見込む。想定為替レートは1ドル=145円前後とした。イメージング&センシング・ソリューション部門と音楽部門で増収増益を計画する。年間配当は株式分割前のベースで100円を予想。前期の年間配当は85円で、実質的な増配となる見込み。24年3月期の売上高は前の期比18.6%増の13兆207億6800万円、最終利益は同3.5%減の9705億7300万円だった。自社株の取得期間は5月15日から25年5月14日まで。

    ■レオン自動機 <6272>  1,617円  +116 円 (+7.7%)  本日終値
     14日に決算を発表。「今期経常は9%増で2期連続最高益、前期配当を2円増額・今期も42円継続へ」が好感された。
     レオン自動機 <6272> [東証P] が5月14日大引け後(15:15)に決算を発表。24年3月期の連結経常利益は前の期比55.4%増の49.8億円に拡大し、25年3月期も前期比9.3%増の54.5億円に伸びを見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。4期連続増収、3期連続増益になる。同時に、前期の年間配当を40円→42円(前の期は31円)に増額し、今期も42円を継続する方針とした。
      ⇒⇒レオン自動機の詳しい業績推移表を見る

    ■フィナHD <4419>  983円  +68 円 (+7.4%)  本日終値
     14日に決算を発表。「今期経常は3.3倍増で7期ぶり最高益更新へ」が好感された。
     Finatextホールディングス <4419> [東証G] が5月14日大引け後(15:00)に決算を発表。24年3月期の連結経常損益は1.9億円の黒字(前の期は3.2億円の赤字)に浮上し、25年3月期の同利益は前期比3.3倍の6.4億円に急拡大を見込み、7期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。
      ⇒⇒フィナHDの詳しい業績推移表を見る

    株探ニュース