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    2024年3月12日 11時00分

    生成AIバブルの可能性~歴史は繰り返さないが韻を踏むのか【フィリップ証券】

    ・人間のように自然な会話ができる対話型生成AI(人工知能)サービスのChatGPTが公開されたのが2022年11月。FRB(連邦準備制度理事会)による金融引締めで下落基調だった米国主要株価指数もその時期で底入れ・反転し、それ以降は政策金利早期利下げ観測とともに堅調に推移している。生成AIの急速な普及および各企業の投資拡大は1990年代後半のITバブルを彷彿とさせる。エヌビディア<NVDA>が生成AI活用のための機械学習・深層学習に必要な画像処理半導体(GPU)で世界標準の地位を占めるのは、90年代後半にマイクロソフト<MSFT>のWindowsがOSの世界標準となったことに類似している面もある。更に、1994年にインターネット書店として設立のアマゾン・ドット・コム<AMZN>がITを用いた新たな事業モデルを提供したように、これから生成AIを活用した事業が本格的に展開されて行くに連れて「ポスト・エヌビディア」銘柄もそのような企業の中から生まれる余地もあろう。財務状況が改善しているグロース銘柄の中にその候補を見い出す可能性がありそうだ。

    ・今の生成AI関連が1990年後半のような大きな相場へと発展していくかどうかを占う上では、米長期金利の動向が鍵を握ろう。5日の「スーパー・チューズデー」を経て米大統領選に向けた「もしトラ(もしかしたらトランプ)」に伴う政策不透明感がハードルとして立ちふさがる可能性が高いものの、6-7日に行われたパウエルFRB議長の上院・下院金融委員会証言は利下げに向けたハト派色の強い内容だったことに加え、8日発表の2月の雇用統計は失業率および平均賃金の上昇率が利下げへの障害を取り除くような内容だった。

    ・1990年代後半から2000年春に至る「IT(ドットコム)バブル」時は、FF金利誘導目標上限が1997年3月下旬から1998年9月下旬まで5.50%に据え置かれた後、同月29日、翌月15日、翌々月17日に0.25ポイントずつ引き下げられた。これが過剰流動性を通じたITバブルに繋がった面もある。「歴史は繰り返さないが韻を踏む」という言葉もあり、FRBの金融政策と「生成AIバブル」を切り離して考えることはできないだろう。



    関連銘柄


    オートデスク<ADSK> 市場:NASDAQ・・・2024/5/24に2025/1期1Q(2-4月)の決算発表を予定

    【タイトル】

    ・1982年設立。汎用CADソフトウェア「AutoCAD」などを提供。「建築・エンジニアリング・施工(AEC)」、「AutoCAD・AutoCAD LT」、「製造(MFG)」、「メディア・娯楽(M&E)」の4つの製品別セグメントを営む。

    ・2/29発表の2024/1期4Q(11-1月)は、売上高が前年同期比11.5%増の14.69億USD、非GAAPの調整後EPSが同12.4%増の2.09USD。企業経営のデジタル変革(DX)需要の高まりが3次元CADプラットフォーム需要増に繋がった。前四半期比では入金済み請求額(Billings)が42%増の17.1億USD。

    ・2024/12通期会社計画は、売上高が前期比9-11%増の59.9-60.9億USD、調整後EPSが同4-7%増の7.89-8.11USD。同社は生成デザインで業界を牽引してきたなか「3D生成AI(人工知能)」でも主導的立場。同社の「設計から製造まで」の多様なライフサイクル全体に係る基盤プラットフォームは、生成AI技術進化を受けて単純業務の自動化にとどまらず高品質3Dデザインを高速で行えるようになった。



    C3.ai<AI>  市場:NYSE・・・2024/5/31に2024/4期4Q(2-4月)の決算発表を予定

    【タイトル】

    ・2009年設立。企業向け人工知能(AI)ソフトウェアをSaaSアプリケーションを通じて提供。同社のAIプラットフォーム・アプリケーションを使えば、業界を問わず顧客も業務用AIアプリを設計・開発できる。

    ・2/28発表の2024/4期3Q(11-1月)は、売上高が前年同期比17.6%増の78.4百万USD(会社予想:74.0-78.0百万USD)、非GAAPの調整後営業利益が前年同期の▲15.0百万USDから▲25.7百万USDへ赤字幅拡大も会社予想(▲40-▲46百万USD)を上回った。AI関連製品需要が引き続き好調。

    ・2024/4期4Q(2-4月)会社計画は、売上高が前年同期比13-19%増の82.0-86.0百万USD、調整後営業利益が前年同期▲23.5百万USDから▲43.5-▲51.5百万USDへ赤字幅拡大。トム・シーベルCEOは1990年代にCRMソフトベンダー「シーベル・システムズ」創業の経験豊富な経営者。同社の大企業向け生成AIサービスが業界問わず需要拡大のなか、コスト増に対して昨年11月に人員削減実施。



    スノーフレーク<SNOW> 市場:NYSE・・・2024/5/24に2025/1期1Q(2-4月)の決算発表予定

    【タイトル】

    ・2012年設立のクラウドコンピューティング関連データウェアハウス企業。独自マルチクラスタ共有データアーキテクチャで複数ワークロードを大規模並列処理できる。バークシャー・ハザウェイも投資。

    ・2/28発表の2024/1期4Q(11-1月)は、売上高が前年同期比31.5%増の7.74億USD、非GAAPの調整後EPSが同2.5倍の0.35USD、調整後フリーキャッシュフロー(FCF)が同50.6%増の3.24億USD。100万USD以上の売上顧客数が同39%増の461件、過去12ヶ月間の売上継続率が同27ポイント低下の131%。

    ・2025/1通期会社計画は、製品売上高(売上構成比95%)が前期比22%増の32.50億USD、調整後FCFマージンが同横ばいの29%。市場は会社見通しにおける成長率鈍化とスルートマンCEO退任を嫌気して29日終値が前日比18%下落。新CEOがAI担当役員のラマスワミ氏、および企業による生成AIアプリケーション構築でエヌビディア<NVDA>との提携など、生成AI関連で見直しの余地があろう。

    フィリップ証券
    フィリップ証券 リサーチ部 笹木和弘
    (公益社団法人 日本証券アナリスト協会検定会員、国際公認投資アナリスト)


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    フィリップ証券より提供されたレポートを掲載しています。



    株探ニュース