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    2026年4月28日 22時49分

    UPS、決算受け下落 配送ネットワーク改革を巡る不透明感が依然残る=米国株個別

    (NY時間09:46)(日本時間22:46)
    UPS<UPS> 103.85(-4.40 -4.06%)

     貨物輸送のUPS<UPS>が下落。取引開始前に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。一方、通期ガイダンスに関しては従来の見通しを据え置いている。配送ネットワーク改革を巡る不透明感が依然として残っていることを示した形となった。

     同社は、トランプ政権の不安定な通商政策や燃料費上昇といった逆風の中で戦略転換を進めており、採算の低い荷物を減らすために配送ネットワークの縮小を進めている。

     アナリストは「利益は上振れたものの、米国内事業の利益率やEBITが予想を下回り、結果的にはやや弱い内容だった」と指摘。特に配送単価の低下が影響したとしている。

     トメCEOの戦略の柱に、最大顧客であるアマゾン<AMZN>向け配送の縮小がある。同社はアマゾン向け荷物の約半分を削減し、より高収益の案件への置き換えを進めている。これに伴い、仕分け施設の統廃合などでネットワークを縮小し、第1四半期には約6億ドルのコスト削減を達成した。

     一方、人件費高騰も課題で、労働組合に属するドライバー向けに早期退職パッケージを提示しているが、組合との合意により対象は7500人に制限された。このプログラムには約12億ドルのコストが見込まれる。

     さらにイラン紛争による燃料費上昇は消費・企業活動を冷やし、配送需要を圧迫。関税政策の混乱も需要に影響している。最近では最高裁が一部関税を違法と判断し、同社は顧客への関税返還対応も迫られている。

     同社は年央に転換点を迎えると見込んでおり、アマゾン向けの縮小が完了すれば業績改善が期待される。トメCEOは第1四半期を重要な移行期間と位置付け、第2四半期には利益率改善を見込むと述べている。また、米郵政公社への一部配送委託により、住宅向け配送コストの削減も進めている。

    (1-3月・第1四半期)
    ・1株利益(調整後):1.07ドル(予想:1.03ドル)
    ・売上高:212.0億ドル 1.4%減(予想:209.9億ドル)
      米国パッケージ:141.3億ドル 2.3%減(予想:139.2億ドル)
      国際パッケージ:45.4億ドル 3.8%増(予想:43.7億ドル)
      サプライチェーン:25.4億ドル 6.5%減(予想:27.2億ドル)
    ・営業利益率(調整後):6.2%(予想:6.64%)
    ・取扱量
      平均日次:1918万個 7.7%減(予想:1884万個)
      総量:11.9億個 7.8%減(予想:11.7億個)
    ・単価:15.32ドル 7.7%増(予想:15.31ドル)

    (通期見通し)
    ・売上高:約897億ドルを維持(予想:897.1億ドル)
    ・営業利益率(調整後):約9.6%を維持

    MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

    株探ニュース