（NY時間15:23）（日本時間04:23）
オラクル<ORCL>　276.78（-14.54　-4.99%）

　本日はＩＴ・ハイテク株も一斉に買いが強まっているにもかかわらず、オラクル<ORCL>が続落。特段の悪材料は見当たらないが、先週の下げを引きずっている格好。先週の同社株は２０３０年度の長期的な見通しを公表した後、約９か月ぶりの大幅安となった。

　投資家が同社のＡＩインフラ投資からのより大きな成長効果を過度に期待していた面も背景にありそうだ。同社はオープンＡＩやメタ<META>、ｘＡＩといったハイパスケーラー向けに、ＡＩ処理を支えるデータセンターを構築するため、数十億ドル規模の契約を締結している。

　アナリストからは「最大の焦点はこの旺盛な需要を取り込むために、同社がどの程度のスピードで必要なデータセンターを供給できるかだ」との指摘が出ていた。要因として土地、建物、電力、ＧＰＵなどの供給制約があるという。

　ＡＩクラウド関連の受注拡大が同社のバリュエーションを押し上げてきた一方、投資家の間ではＡＩ事業の収益性への懸念が根強い。同社は先週のアナリスト説明会で、６年間で総売上高６００億ドルを生み出すＡＩ向けインフラプロジェクトの場合、粗利益率は３５％になると述べていた。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース