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    2025年10月9日 17時30分

    明日の株式相場に向けて=AI大相場で巨人化するソフトバンクG

     きょう(9日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比845円高の4万8580円と大幅反発。あすはオプションSQ算出日にあたるが、前週末時点でイメージしていたものとは大きく異なる景色が眼前に開けている。買い方の大勝には違いないが、強気筋であっても想定外といえる峻烈な上昇相場に唖然とさせられているのではないか。前日に日経平均は上昇一服となったが、常識的には強弱観が対立する中もいったんは下値を探る動きとなり、投資家サイドとしてはどこを拾っていくかという展開を予想するところ。しかし今の相場は容易に買い場を提供してくれない。機関投資家の持たざるリスクが取り沙汰されるようになると得てしてバブル相場の初動を示唆するが、当面はバランスを崩したとしても転ぶイメージが湧かない。純粋な実需買いのニーズに輪をかけて買い戻しが相場に浮揚力を与えている。買い方から歓喜の声が聞こえないからこそ強烈な上昇トレンドが続く。「今の相場から聞こえるのは歓喜ではなく悲鳴」(中堅証券ストラテジスト)という指摘もある。ショート戦略を取っている向きが負け続けて悲嘆に暮れる相場という意味だ。

     前日にドル高・円安が進行する中での日経平均の逆モーション(軟化)を受け、強気筋にも疑心暗鬼が生じたかと思いきや、まさに刹那の逡巡で、一夜明けると再び何事もなかったように買い注文が押し寄せてくる。個別株も踏み上げ相場の嵐と化している、その典型がきょうのソフトバンクグループ<9984>の目を見張る上昇パフォーマンスであった。7000億円を上回る売買代金をこなし、上げ幅も一時2700円以上、率にして13%を超える急騰を演じた。驚くことにたった1銘柄で日経平均を500円以上押し上げる場面があった。信用取組は直近データで0.85倍と売り買いがっぷり四つながら、1倍を下回る売り長の状態。また、日証金の貸借倍率は0.61倍だ。これ以外に貸株市場経由の空売り買い戻しも加わることで、ソフトバンクGは空に舞い上がる巨大な風船のような状態となっている。

     きょうは、ロボット事業買収に伴う「フィジカルAI」への注力を明示したことが起爆剤的な材料となったが、ソフトバンクGに対するマーケットの認識、特に海外マネーの目の色が明らかに変わったと思われるのは、トランプ米政権肝いりで推進する大規模AIインフラ「スターゲート」計画において、米オラクル<ORCL>や米オープンAIと共に主導的な立場で参画することを発表してからだ。エヌビディア<NVDA>やオープンAI、オラクルなどと同じ舞台で共演するようなもので、その中にあってソフトバンクGの30兆円台の時価総額は小さすぎる。未上場の超新星オープンAIでさえ企業価値は約75兆円という評価である。こうなると、海外マネーが今のうちにソフトバンクGを拾っておきたいと考えることは容易に推測される。

     他方、ソフトバンクGの踏み上げ相場と同様の事象が生成AI以外のテーマ買いにおいても起こっている。核融合発電関連の助川電気工業<7711>サイバーセキュリティー関連のFFRIセキュリティ<3692>などの株価もまた、売り方が造ったモンスターのようになっている。助川電気は機関投資家を経由した空売りだが、同社株のPERは51倍、FFRIに至っては117倍に達するが、こういったバリュエーション評価を拠りどころに売りに走ると逆目を引く。ひとたび逆方向に走り出すと不合理が加速するのが相場である。

     国内政局に目を向けると、高市自民党新総裁の誕生からいろいろと喧(かまびす)しくなっている。自民党本部で高市総裁の取材中に「支持率下げてやる」などと発言したカメラマンの話題が駆け巡ったが、これはメディアに対する信頼度の失墜という点で由々しき事態ながら、ある意味、高市氏の強運を示す材料ともなった。先の小泉氏陣営のステマ問題もしかりだが、水面下の勢力による印象操作に対してそれを受け取る側の免疫が格段に強化された。高市氏は信念に基づく政策を打ち出しやすくなる。公明党との連立が危ぶまれたが、首相指名選挙が遅れるにせよ、ここはうまく折り合いをつけ高市新首相の誕生は実現する可能性が高い。これには明確な根拠がある。トランプ米大統領が今月下旬に来日し首脳会談を行う方向にあるわけで、ここで高市氏以外の首相がトランプ氏と会談するという絵図は浮かばない。もしそうなった場合は本当に「日本」は拙いことになるからだ。

     主力株が高いと中小型材料株はお休み状態となるが、そこは買い場ともなり得る。トランプ氏の来日が迫るに従い、サナエノミクスに加えてトランプノミクスにも関心が向くはずである。今はノーマーク状態の三井松島ホールディングス<1518>の押し目買いや、住石ホールディングス<1514>の逆張り。あるいは既に動兆著しいがヤマシンフィルタ<6240>にもスポットが当たる。このほか、バルブ・アクチュエーターを手掛ける日本ギア工業<6356>は火力発電所向けに傾注、助川電気の連想も働くだけに目を配っておきたい。

     あすは株価指数オプション10月物の特別清算指数(オプションSQ)算出日にあたる。これ以外では、朝方取引開始前に日銀が9月の貸出・預金動向と9月の企業物価指数を発表するほか、前場取引時間中に3カ月物国庫短期証券の入札が行われる。後場取引時間中には日銀が「生活意識に関するアンケート調査」を開示。個別企業の決算では良品計画<7453>の25年8月期決算発表に関心が集まる。海外では10月の米消費者態度指数(ミシガン大学調査・速報値)にマーケットの注目度が高い。なお、この日は台湾市場が休場となる。(銀)

    出所:MINKABU PRESS