（NY時間09:51）（日本時間22:51）
ＴモバイルＵＳ<TMUS>　248.73（+14.80　+6.33%）

　通信キャリアのＴモバイルＵＳ<TMUS>が上昇。前日引け後に４－６月期決算（第２四半期）を発表し、１株利益、売上高とも予想を上回った。月額契約の携帯電話サービスにおいて、予想を上回る８３万人の新規顧客を獲得している。

　同社は第１四半期に新規契約者数で投資家を失望させていたが、春に導入した新料金プランや、価格に敏感な顧客を惹きつけるための５年間の料金固定保証が奏功した。

　ライバルのＡＴ＆Ｔ<T>とベライゾン<VZ>は税制・歳出法によって、年末までにキャッシュフローの恩恵を得られると報告した一方、同社のオスバルディクＣＦＯは、「この法案は２０２５年の想定キャッシュ節約に大きな影響を与えるものではない」と述べた。ただし、２０２６年には１５億ドルの資金が自由に使えるようになり、資本配分方針に沿って慎重に活用していくとも述べている。

　同社は、無料のベータテストを終えたばかりの衛星テキスト＆データサービスを、当初より低価格で提供すると発表している。このサービスは携帯ネットワークの圏外を補完するもので、月額１０ドルで利用できる。他社の携帯電話サービスを利用している顧客でもサポートだけを追加することも可能。シーバートＣＥＯは、この提供により長期的に顧客の維持・獲得につながると述べた。

　今週、コムキャスト<CMCSA>とチャーター・コミュニケーションズ<CHTR>が、同社のネットワークを使って法人向けモバイルサービスを提供する複数年契約を発表。これについてシーバートＣＥＯは、「われわれがあまり存在感を持っていなかった中小企業市場で、付加的な収入をもたらす取り組み」と控えめな見方を示していた。

（４－６月・第２四半期）
・１株利益：2.84ドル（予想：2.62ドル）
・売上高：211.3億ドル　6.9％増（予想：210.1億ドル）
　　サービス：174.4億ドル（予想：173.3億ドル）
・ポストペイド顧客純増数：173万人増（予想：134万人増）
　　電話：83万人増（予想：71.3万人増）
　　その他：90.2万人増（予想：63.3万人増）
・プリペイド顧客純増数：3.9万人増（予想：7.7万人増）
・EBITDA（調整後）：85.5億ドル（予想：84.1億ドル）
・期末総顧客数：1億3278万人（予想：1億3215万人）

（通期見通し）
・ポストペイド顧客純増数：610万～640万人増（従来：550万～600万人増）（予想：594万人増）
・EBITDA（調整後）：333～337億ドル（従来：332～337億ドル）（予想：335億ドル）
・FCF（調整後）：176～180億ドル（従来：175～180億ドル）（予想：177.8億ドル）

【企業概要】
　消費者・事業顧客向けに、モバイル・ワイヤレス通信サービスを提供する。また、スマートフォン・ウェアラブル端末・タブレット・家庭用ブロードバンドルーター等の幅広いワイヤレス機器を販売する。固定ワイヤレス製品を含む高速インターネットサービスや、デバイス保護・金融・広告等のサービスも提供する。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース