2026年8月29日 8時00分
【村瀬智一が斬る!深層マーケット】膠着からのリバウンドに期待も、TOPIX型シフトを意識
「膠着からのリバウンドに期待も、TOPIX型シフトを意識」
●重要イベント集中で、日経平均は6万6000円を挟んで膠着
日経平均株価は足元で6万6000円を挟んで膠着を続けている。今週の東証プライムの売買高は週末28日を除き、20億株を連日で下回った。
26日に米連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策の決定において重視する米個人消費支出(PCEデフレーター)の発表、28日夜(日本時間)に金融・経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でのウォーシュFRB議長の講演が予定されていたことなどが、積極的な売買を手控えさせた。また、27日朝(同)にエヌビディア<NVDA>の決算発表を控え、指数インパクトの大きいAI(人工知能)・半導体関連株の動きが鈍かったことも影響したのであろう。
これらイベントは順次消化が進んでおり、FRB議長講演でタカ派的な発言が出なければ、株式市場はリバウンドをみせてくる可能性がある。ただ、戻り待ちの売り圧力が警戒されるため、足元で不安定な動きを続けるAI・半導体関連主導での上昇は期待しにくい面もある。
一方で、セールスフォース<CRM>の好決算を受けて、AI脅威論に対する過度な懸念は後退し、足元でソフトウエア関連などへの資金流入が目立つ。主力AI・半導体株の不安定な値動きが続く局面では、物色がTOPIX(東証株価指数)型にシフトしやすい展開を意識しておきたい。
●活躍が期待される「注目5銘柄」
◆NEC <6701> [東証P]
産業エレクトロニクス大手。サプライチェーンマネジメント(SCM)を支える複数システムを横断し、需要予測や調達交渉、生産計画の最適化など、多様な業務を自律的に実行する最新 AIエージェントを9月より販売する予定であり、AI・データを活用したSCM業務の効率化と意思決定の高度化を推進する。株価は2月、3月の安値でダブルボトムを形成。その後のリバウンドにより、上値抵抗の52週移動平均線を支持線に変えてきている。1月高値6036円の奪回を期待したい。
◆伊藤忠商事 <8001> [東証P]
大手総合商社の一角。「非資源分野(生活消費分野)」で圧倒的な強さを誇る。収益の多くを景気変動に左右されやすい「資源(石油や鉄鉱石など)」ではなく、ファーストリテイリング <9983> [東証P]傘下のユニクロへの素材供給、ファミリーマート事業など「日々の生活に密着した非資源分野」から稼ぎ出すため、景気耐性は強い。2025年10月に、温度調節や蓄熱、冷感などの多機能技術を持つジェネレーションパス <3195> [東証S]と機能性繊維の共同開発・販売で基本合意。睡眠時やリラックス時の快適性を高める「機能性ホームウェア・アパレル」の素材開発が期待される。株価は6月11日の1802円を安値に、上向きで推移する52週線を支持線として上昇。2月につけた上場来高値の2286.5円が射程に入ってきた。
◆野村総合研究所 <4307> [東証P]
システム開発・運用までを一気通貫で手掛けるITソリューションのリーディング・カンパニー。コンサルティングでは、官公庁の政策立案支援から大企業の経営戦略、DX(デジタルトランスフォーメーション)戦略の策定までを行う。自社内のシステム開発プロセスに生成AIを組み込み、ソースコードの生成やバグのチェックを自動化する取り組みを強化。これによりエンジニアの不足に対応しつつ、さらなる利益率の向上を目指している。株価は2月24日につけた3518円をボトムに、上下動は激しいがリバウンドを継続。上値を抑えていた52週線を捉えており、1月高値6300円が視野に入ってきた。
◆オービックビジネスコンサルタント <4733> [東証P]
中小企業向け業務パッケージソフト大手。「奉行」シリーズで高シェア。AIがバックオフィス業務を直接代行・支援する「奉行AIエージェント」の展開を強化。複雑な給与計算をAIに任せられる仕組みや、社内の人事データをAIが分析して施策を提案する「タレントマネジメントクラウド」などのリリースを進めており、中小企業の人手不足解消の切り札として注目される。株価は6月23日につけた5564円をボトムに力強いリバウンドをみせており、昨年9月高値の9379円がターゲットとして意識される。
◆テルモ <4543> [東証P]
医療機器大手。カテーテルや人工心肺装置は世界高シェア。海外売上比率は約8割に達し、特に医療費の規模が大きい北米や欧州市場で高いシェアを確保。テルモヨーロッパ社は、国際的な評価機関である仏エコバディス社のサステナビリティ調査で、最高位の「プラチナ」評価を初めて獲得した。株価は2月、5月の安値でダブルボトムを形成後、強いリバウンドを継続。昨年8月の戻り高値2818円を射程に捉えており、同水準をクリアすると24年11月につけた上場来高値3182円が意識されてきそうだ。
2026年8月28日 記 (次回は9月12日に更新予定)
株探ニュース
●重要イベント集中で、日経平均は6万6000円を挟んで膠着
日経平均株価は足元で6万6000円を挟んで膠着を続けている。今週の東証プライムの売買高は週末28日を除き、20億株を連日で下回った。
26日に米連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策の決定において重視する米個人消費支出(PCEデフレーター)の発表、28日夜(日本時間)に金融・経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でのウォーシュFRB議長の講演が予定されていたことなどが、積極的な売買を手控えさせた。また、27日朝(同)にエヌビディア<NVDA>の決算発表を控え、指数インパクトの大きいAI(人工知能)・半導体関連株の動きが鈍かったことも影響したのであろう。
これらイベントは順次消化が進んでおり、FRB議長講演でタカ派的な発言が出なければ、株式市場はリバウンドをみせてくる可能性がある。ただ、戻り待ちの売り圧力が警戒されるため、足元で不安定な動きを続けるAI・半導体関連主導での上昇は期待しにくい面もある。
一方で、セールスフォース<CRM>の好決算を受けて、AI脅威論に対する過度な懸念は後退し、足元でソフトウエア関連などへの資金流入が目立つ。主力AI・半導体株の不安定な値動きが続く局面では、物色がTOPIX(東証株価指数)型にシフトしやすい展開を意識しておきたい。
●活躍が期待される「注目5銘柄」
◆NEC <6701> [東証P]
産業エレクトロニクス大手。サプライチェーンマネジメント(SCM)を支える複数システムを横断し、需要予測や調達交渉、生産計画の最適化など、多様な業務を自律的に実行する最新 AIエージェントを9月より販売する予定であり、AI・データを活用したSCM業務の効率化と意思決定の高度化を推進する。株価は2月、3月の安値でダブルボトムを形成。その後のリバウンドにより、上値抵抗の52週移動平均線を支持線に変えてきている。1月高値6036円の奪回を期待したい。
◆伊藤忠商事 <8001> [東証P]
大手総合商社の一角。「非資源分野(生活消費分野)」で圧倒的な強さを誇る。収益の多くを景気変動に左右されやすい「資源(石油や鉄鉱石など)」ではなく、ファーストリテイリング <9983> [東証P]傘下のユニクロへの素材供給、ファミリーマート事業など「日々の生活に密着した非資源分野」から稼ぎ出すため、景気耐性は強い。2025年10月に、温度調節や蓄熱、冷感などの多機能技術を持つジェネレーションパス <3195> [東証S]と機能性繊維の共同開発・販売で基本合意。睡眠時やリラックス時の快適性を高める「機能性ホームウェア・アパレル」の素材開発が期待される。株価は6月11日の1802円を安値に、上向きで推移する52週線を支持線として上昇。2月につけた上場来高値の2286.5円が射程に入ってきた。
◆野村総合研究所 <4307> [東証P]
システム開発・運用までを一気通貫で手掛けるITソリューションのリーディング・カンパニー。コンサルティングでは、官公庁の政策立案支援から大企業の経営戦略、DX(デジタルトランスフォーメーション)戦略の策定までを行う。自社内のシステム開発プロセスに生成AIを組み込み、ソースコードの生成やバグのチェックを自動化する取り組みを強化。これによりエンジニアの不足に対応しつつ、さらなる利益率の向上を目指している。株価は2月24日につけた3518円をボトムに、上下動は激しいがリバウンドを継続。上値を抑えていた52週線を捉えており、1月高値6300円が視野に入ってきた。
◆オービックビジネスコンサルタント <4733> [東証P]
中小企業向け業務パッケージソフト大手。「奉行」シリーズで高シェア。AIがバックオフィス業務を直接代行・支援する「奉行AIエージェント」の展開を強化。複雑な給与計算をAIに任せられる仕組みや、社内の人事データをAIが分析して施策を提案する「タレントマネジメントクラウド」などのリリースを進めており、中小企業の人手不足解消の切り札として注目される。株価は6月23日につけた5564円をボトムに力強いリバウンドをみせており、昨年9月高値の9379円がターゲットとして意識される。
◆テルモ <4543> [東証P]
医療機器大手。カテーテルや人工心肺装置は世界高シェア。海外売上比率は約8割に達し、特に医療費の規模が大きい北米や欧州市場で高いシェアを確保。テルモヨーロッパ社は、国際的な評価機関である仏エコバディス社のサステナビリティ調査で、最高位の「プラチナ」評価を初めて獲得した。株価は2月、5月の安値でダブルボトムを形成後、強いリバウンドを継続。昨年8月の戻り高値2818円を射程に捉えており、同水準をクリアすると24年11月につけた上場来高値3182円が意識されてきそうだ。
2026年8月28日 記 (次回は9月12日に更新予定)
株探ニュース