2026年6月19日 16時34分
スペースXの成長ドライバーと半導体製造装置メーカー【フィリップ証券】
起業家のイーロン・マスク氏率いるスペースX<SPCX>が6/12、ナスダック市場に上場した。公開価格135ドルに対し、上場初日の終値は19.2%上昇の160.95ドル、時価総額が2兆1000億ドルに達した。
IPO向け提出書類「S-1」によると2025年12月期の通期業績は、売上高が前年比33%増の186億ドル、営業損失が25.9億ドル、コア事業の業績を示す調整後EBITDA(利払い前・税引き前・償却前利益)が65.8億ドルの黒字、設備投資が前年比約2倍の207億ドルである。衛星インターネット「Starlink」を中心とした通信事業(売上比率61%)は44億ドルの営業黒字を計上し、昨年末の加入者数が約890万人と前年比2倍超の成長を示したのに対し、ロケット打上げやNASA(米航空宇宙局)契約関連の宇宙事業(売上比率22%)は約6.57億ドルの営業赤字、AI(人工知能)関連事業(売上比率17%)は約63.5億ドルの営業赤字を計上した。6/12終値ベースPSR(株価売上高倍率)は約113倍に上っている。イーロン・マスク氏がCEOを務めるテスラ<TSLA>は14倍台、S&P500株価指数で見た実績ベースのPSRは3倍台(QUICK・ファクトセット調査)であることから、高いPSRを正当化するためには驚異的な売上高の成長を実現する必要があると考えられる。
これに対し、主幹事を務めたモルガン・スタンレーとゴールドマン・サックスの2社は、AI事業では、世界最大級のAI学習用スーパーコンピュータ「Colossus(コロッサス)」のリース拡大を主要な成長ドライバーとしつつ、Starlinkの加入者拡大などにより、スペースXの2028年の売上高を1600億ドル近辺と予測している。この予想を前提にすれば、PSRは約13倍まで低下することになる。
スペースXと同様に、IPOへの市場の期待が高かった先例として、2012年5月に新規上場したフェイスブック(現在のメタ・プラットフォームズ)が挙げられる。成長株への強い投資意欲を背景として機関投資家からの需要が5倍超に達したほか、全体としても大幅に超過申込となり、IPO株数および公開価格レンジも当初計画から引き上げられた。IPOで大量の株式が発行されたこと、および公開後数カ月で早期投資家や社員などのロックアップ期間が解除されたこともあり、株式売却が増加した。そのような背景の下、2012年8月にはIPO価格の半値以下まで下落し、IPO公開価格水準を回復したのは2013年8月となった。
スペースXの成長シナリオの中核にはAI関連巨大データセンター「Colossus」がある。IPOで過去最大の750億ドルの調達に成功したことがAI半導体・データセンター関連銘柄への買いを加速する要因となっている。特に半導体製造装置メーカーはボリューム拡大に加え、先端半導体パッケージ化や半導体メモリの3D(積層)化など半導体製造プロセスの複雑化も追い風になると見込まれる。
■フェイスブック新規上場後の株価~高めの募集価格、早期ロックアップ解除
スペースX<SPCX>のIPO(新規株式公開)への市場の期待が高まっている。2012年5月にフェイスブック(現在のメタ・プラットフォームズ)が新規上場した時も、成長株への強い投資意欲を背景として市場の期待が極めて高く、機関投資家からの需要が5倍超に達したほか、全体としても大幅に超過申込みとなっていた。これによりIPO株数および公開価格レンジも当初計画から引き上げられた。
新規上場日に取引所のシステム障害が発生したほか、IPOで大量の株式が発行されたこと、および公開後数カ月で早期投資家や社員などのロックアップ期間が解除されたこともあり、株式売却が増加した。2012年8月にはIPO価格の半値以下まで下落した。その後IPO価格水準を回復したのは2013年8月だった。
参考銘柄
アプライド・マテリアルズ<AMAT> 市場:NASDAQ・・・2026/8/13に2026/10期3Q)5-7月)の決算発表を予定
・1967年設立の半導体・ディスプレイ製造装置メーカー。マテリアルズ・エンジニアリングのリーディング企業として世界中のほぼ全ての半導体チップや先進ディスプレイの製造に関与している。
・5/14発表の2026/10期2Q(2-4月)は、売上高が前年同期比11.4%増の79.1億USD(会社予想71.50-81.50億USD)、非GAAPの調整後EPSが同19.7%増の2.89USD(同2.44-2.84USD)。AI(人工知能)やメモリ半導体向けの需要拡大を追い風に、調整後粗利益率が0.8ポイント上昇の50.0%へ改善した。
・2026/10期3Q(5-7月)会社計画は、売上高が前年同期比16-29%増の84.50-94.50億USD、調整後EPSが同27-44%増の3.16-3.56USD。同社は、中国向けの輸出規制による減速から回復しつつあり、特にメモリ装置需要が好材料となっている。メモリ半導体大手のサムスン電子やマイクロンテクノロジー<MU>が増産を進めるほか、キオクシアHDもNAND型フラッシュメモリの設備投資を拡大する方針。
グローバルX銅ビジネスETF<COPX> 市場:NYSEArca・・・分配金:年2回(6・12月)
・銅の探鉱・採鉱および精製を手掛ける国際企業群の20-40銘柄を構成銘柄とする「Solactive Global Copper Miners 指数」の価格と利回り(手数料・費用控除前)にほぼ連動する投資成果を目指す。
・6/12終値で時価総額が79.3億USD。過去12ヵ月間の実績配当利回りは2.24%。組入れ比率上位の7社は、テック・リソーシズ<TECK>、ハドベイ・ミネラルズ<HBM>、BHPグループ<BHP>、ポーランド銅公社、カナダのファースト・クァンタム・ミネラルズ、英アントファガスタ、スイスのグレンコアである。
・昨年末終値から6/12終値までの騰落率(インカムゲインを除く)は、同ETFが+19.8%に対し、ダウ工業株30種平均株価が+6.5%、S&P500指数が+8.6%、ナスダック100が+17.4%。トランプ米政権は2025年7月に将来的な銅地金に対する関税発動を示唆していた。26年6月末までの市場動向調査を踏まえて銅地金に対する関税を27年から15%で発動し、28年に30%に引き上げるとの内容だった。
フリーポート・マクモラン<FCX> 市場:NYSE・・・2026/7/23に2026/12期2Q)4-6月)の決算発表を予定
・1987年設立。世界的鉱業会社で米アリゾナ州を本拠地とする。米モレンシー鉱山地区、ペルーのセロベルデ鉱山のほか、世界最大の銅・金鉱床の1つであるインドネシアのGrasberg鉱山を運営。
・4/23発表の2026/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比8.8%増の62.34億USD、非GAAPの調整後EPSが同2.4倍の0.57USD。主力の銅はインドネシアのグラスバーグ鉱山で昨年9月に発生した事故の影響で販売量が減少したものの、平均販売単価の上昇に加え、単位当たり純現金費用が減少。
・グラスバーグ鉱山の操業再開に必要な特殊設備で課題が判明し、完全復旧の時期を2028年初頭に後ろ倒しすると発表。通期会社計画を下方修正し、26年および27年の銅販売見通しをそれぞれ約3億ポンド引下げ、26年は31億ポンド、27年は38億ポンドとした。一方で、AI普及に伴い、電力インフラ向けおよび半導体パッケージ基板向けなどの需要拡大が市況を押し上げやすいと見込まれる。
KLA<KLAC> 市場:NASDAQ・・・2026/7/31に2026/6期4Q(4-6月)の決算発表を予定
・1975年設立の半導体検査装置メーカー。世界シェア首位。ナノ水準の微細化対応に強み。半導体製造装置、シリコンウェハー、フォトマスク、材料など半導体の幅広い分野のメーカーが取引先。
・4/29発表の2026/6期3Q(1-3月)は、売上高が前年同期比11.5%増の34.15億USD(会社予想32.0億USD-35.0億USD)、非GAAPの調整後EPSが同6.2%増の9.40USD(同8.30-9.86USD)。先端ロジックや高帯域メモリ(HBM)向け、およびパッケージ工程の複雑化に伴うプロセス制御需要が増加。
・2026/6期4Q(4-6月)会社計画は、売上高が前年同期比6-19%増の33.75-37.75億USD、調整後EPSが同5%減~16%増の8.87-10.87USD。同社はウエハ表面・外観の検査装置いずれも世界首位。ウエハ表面の検査工程(異物、欠陥、マスクの検査装置から構成)で世界シェア50%超を占める。半導体製造プロセスの高度化・複雑化が同社の得意なプロセス制御の高付加価値化につながっている。
クラトスディフェンス&セキュリティーソリューションズ<KTOS> 市場:NASDAQ・・・2026/8/7に2026/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定
・1994年設立の軍事ソリューション企業。「クラトス政府ソリューション事業」(マイクロ波電子製品、宇宙・衛星関連・サイバーセキュリティその他)と「無人システム事業」(無人航空機その他)を展開する。
・5/6発表の2026/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比22.6%増の371百万USD(会社予想335-345百万USD)、非GAAPの調整後EBITDAが同51.3%増の28.6百万USD(同25-30百万USD)。セグメント別営業利益は、クラトス政府ソリューション(売上比率78%)が19%増、無人システムが黒字転換。
・通期会社計画を上方修正。売上高を前期比26-31%増の1700-1760百万USD(従来計画1595-1675百万USD)、調整後EBITDAを同87-94%増の170-176百万USD(同157-167百万USD)とした。同社は防衛関連ドローン市場で、局地的な戦闘支援にあたる中型・戦術級UAS(無人航空システム)のニッチリーダーとして高性能・低コストシステムを提供。戦略・作戦級の防衛関連大手と差別化を図っている。
ラムリサーチ<LRCX> 市場:NASDAQ・・・2026/7/30に2026/6期4Q(4-6月)の決算発表を予定
・1980年設立の半導体製造装置メーカー。デポジション、エッチ、フォトレジスト除去(ストリップ)、ウエハー洗浄(クリーニング)向けに製品を提供する。半導体エッチング装置分野では世界シェア首位。
・4/22発表の2026/6期3Q(1-3月)は、売上高が前年同期比23.8%増の58.41億USD(会社予想54-60億USD)、非GAAPの調整後EPSが同41.3%増の1.47USD(同1.25-1.45USD)、調整後粗利益率は同0.9ポイント上昇の49.9%(同48.0-50.0%)。システム(売上比率64%)のうちメモリの割合は39%だった。
・2026/6期4Q(4-6月)会社計画は、売上高が前年同期比20-35%増の62-70億USD、調整後EPSが同13-35%増の1.50-1.80USD。半導体メモリへの強い需要が半導体製造装置の売上高を押し上げている。半導体メモリ関連売上のうちDRAMがAI向け高帯域メモリ(HBM)需要増により記録的水準に達する一方、NAND型フラッシュメモリ向けもキオクシアHDの設備投資拡大など需要増が見込まれる。
執筆日:2026年6月15日
※フィリップ証券より提供されたレポートを掲載しています。
株探ニュース
IPO向け提出書類「S-1」によると2025年12月期の通期業績は、売上高が前年比33%増の186億ドル、営業損失が25.9億ドル、コア事業の業績を示す調整後EBITDA(利払い前・税引き前・償却前利益)が65.8億ドルの黒字、設備投資が前年比約2倍の207億ドルである。衛星インターネット「Starlink」を中心とした通信事業(売上比率61%)は44億ドルの営業黒字を計上し、昨年末の加入者数が約890万人と前年比2倍超の成長を示したのに対し、ロケット打上げやNASA(米航空宇宙局)契約関連の宇宙事業(売上比率22%)は約6.57億ドルの営業赤字、AI(人工知能)関連事業(売上比率17%)は約63.5億ドルの営業赤字を計上した。6/12終値ベースPSR(株価売上高倍率)は約113倍に上っている。イーロン・マスク氏がCEOを務めるテスラ<TSLA>は14倍台、S&P500株価指数で見た実績ベースのPSRは3倍台(QUICK・ファクトセット調査)であることから、高いPSRを正当化するためには驚異的な売上高の成長を実現する必要があると考えられる。
これに対し、主幹事を務めたモルガン・スタンレーとゴールドマン・サックスの2社は、AI事業では、世界最大級のAI学習用スーパーコンピュータ「Colossus(コロッサス)」のリース拡大を主要な成長ドライバーとしつつ、Starlinkの加入者拡大などにより、スペースXの2028年の売上高を1600億ドル近辺と予測している。この予想を前提にすれば、PSRは約13倍まで低下することになる。
スペースXと同様に、IPOへの市場の期待が高かった先例として、2012年5月に新規上場したフェイスブック(現在のメタ・プラットフォームズ)が挙げられる。成長株への強い投資意欲を背景として機関投資家からの需要が5倍超に達したほか、全体としても大幅に超過申込となり、IPO株数および公開価格レンジも当初計画から引き上げられた。IPOで大量の株式が発行されたこと、および公開後数カ月で早期投資家や社員などのロックアップ期間が解除されたこともあり、株式売却が増加した。そのような背景の下、2012年8月にはIPO価格の半値以下まで下落し、IPO公開価格水準を回復したのは2013年8月となった。
スペースXの成長シナリオの中核にはAI関連巨大データセンター「Colossus」がある。IPOで過去最大の750億ドルの調達に成功したことがAI半導体・データセンター関連銘柄への買いを加速する要因となっている。特に半導体製造装置メーカーはボリューム拡大に加え、先端半導体パッケージ化や半導体メモリの3D(積層)化など半導体製造プロセスの複雑化も追い風になると見込まれる。
■フェイスブック新規上場後の株価~高めの募集価格、早期ロックアップ解除
スペースX<SPCX>のIPO(新規株式公開)への市場の期待が高まっている。2012年5月にフェイスブック(現在のメタ・プラットフォームズ)が新規上場した時も、成長株への強い投資意欲を背景として市場の期待が極めて高く、機関投資家からの需要が5倍超に達したほか、全体としても大幅に超過申込みとなっていた。これによりIPO株数および公開価格レンジも当初計画から引き上げられた。
新規上場日に取引所のシステム障害が発生したほか、IPOで大量の株式が発行されたこと、および公開後数カ月で早期投資家や社員などのロックアップ期間が解除されたこともあり、株式売却が増加した。2012年8月にはIPO価格の半値以下まで下落した。その後IPO価格水準を回復したのは2013年8月だった。
参考銘柄
アプライド・マテリアルズ<AMAT> 市場:NASDAQ・・・2026/8/13に2026/10期3Q)5-7月)の決算発表を予定
・1967年設立の半導体・ディスプレイ製造装置メーカー。マテリアルズ・エンジニアリングのリーディング企業として世界中のほぼ全ての半導体チップや先進ディスプレイの製造に関与している。
・5/14発表の2026/10期2Q(2-4月)は、売上高が前年同期比11.4%増の79.1億USD(会社予想71.50-81.50億USD)、非GAAPの調整後EPSが同19.7%増の2.89USD(同2.44-2.84USD)。AI(人工知能)やメモリ半導体向けの需要拡大を追い風に、調整後粗利益率が0.8ポイント上昇の50.0%へ改善した。
・2026/10期3Q(5-7月)会社計画は、売上高が前年同期比16-29%増の84.50-94.50億USD、調整後EPSが同27-44%増の3.16-3.56USD。同社は、中国向けの輸出規制による減速から回復しつつあり、特にメモリ装置需要が好材料となっている。メモリ半導体大手のサムスン電子やマイクロンテクノロジー<MU>が増産を進めるほか、キオクシアHDもNAND型フラッシュメモリの設備投資を拡大する方針。
グローバルX銅ビジネスETF<COPX> 市場:NYSEArca・・・分配金:年2回(6・12月)
・銅の探鉱・採鉱および精製を手掛ける国際企業群の20-40銘柄を構成銘柄とする「Solactive Global Copper Miners 指数」の価格と利回り(手数料・費用控除前)にほぼ連動する投資成果を目指す。
・6/12終値で時価総額が79.3億USD。過去12ヵ月間の実績配当利回りは2.24%。組入れ比率上位の7社は、テック・リソーシズ<TECK>、ハドベイ・ミネラルズ<HBM>、BHPグループ<BHP>、ポーランド銅公社、カナダのファースト・クァンタム・ミネラルズ、英アントファガスタ、スイスのグレンコアである。
・昨年末終値から6/12終値までの騰落率(インカムゲインを除く)は、同ETFが+19.8%に対し、ダウ工業株30種平均株価が+6.5%、S&P500指数が+8.6%、ナスダック100が+17.4%。トランプ米政権は2025年7月に将来的な銅地金に対する関税発動を示唆していた。26年6月末までの市場動向調査を踏まえて銅地金に対する関税を27年から15%で発動し、28年に30%に引き上げるとの内容だった。
フリーポート・マクモラン<FCX> 市場:NYSE・・・2026/7/23に2026/12期2Q)4-6月)の決算発表を予定
・1987年設立。世界的鉱業会社で米アリゾナ州を本拠地とする。米モレンシー鉱山地区、ペルーのセロベルデ鉱山のほか、世界最大の銅・金鉱床の1つであるインドネシアのGrasberg鉱山を運営。
・4/23発表の2026/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比8.8%増の62.34億USD、非GAAPの調整後EPSが同2.4倍の0.57USD。主力の銅はインドネシアのグラスバーグ鉱山で昨年9月に発生した事故の影響で販売量が減少したものの、平均販売単価の上昇に加え、単位当たり純現金費用が減少。
・グラスバーグ鉱山の操業再開に必要な特殊設備で課題が判明し、完全復旧の時期を2028年初頭に後ろ倒しすると発表。通期会社計画を下方修正し、26年および27年の銅販売見通しをそれぞれ約3億ポンド引下げ、26年は31億ポンド、27年は38億ポンドとした。一方で、AI普及に伴い、電力インフラ向けおよび半導体パッケージ基板向けなどの需要拡大が市況を押し上げやすいと見込まれる。
KLA<KLAC> 市場:NASDAQ・・・2026/7/31に2026/6期4Q(4-6月)の決算発表を予定
・1975年設立の半導体検査装置メーカー。世界シェア首位。ナノ水準の微細化対応に強み。半導体製造装置、シリコンウェハー、フォトマスク、材料など半導体の幅広い分野のメーカーが取引先。
・4/29発表の2026/6期3Q(1-3月)は、売上高が前年同期比11.5%増の34.15億USD(会社予想32.0億USD-35.0億USD)、非GAAPの調整後EPSが同6.2%増の9.40USD(同8.30-9.86USD)。先端ロジックや高帯域メモリ(HBM)向け、およびパッケージ工程の複雑化に伴うプロセス制御需要が増加。
・2026/6期4Q(4-6月)会社計画は、売上高が前年同期比6-19%増の33.75-37.75億USD、調整後EPSが同5%減~16%増の8.87-10.87USD。同社はウエハ表面・外観の検査装置いずれも世界首位。ウエハ表面の検査工程(異物、欠陥、マスクの検査装置から構成)で世界シェア50%超を占める。半導体製造プロセスの高度化・複雑化が同社の得意なプロセス制御の高付加価値化につながっている。
クラトスディフェンス&セキュリティーソリューションズ<KTOS> 市場:NASDAQ・・・2026/8/7に2026/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定
・1994年設立の軍事ソリューション企業。「クラトス政府ソリューション事業」(マイクロ波電子製品、宇宙・衛星関連・サイバーセキュリティその他)と「無人システム事業」(無人航空機その他)を展開する。
・5/6発表の2026/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比22.6%増の371百万USD(会社予想335-345百万USD)、非GAAPの調整後EBITDAが同51.3%増の28.6百万USD(同25-30百万USD)。セグメント別営業利益は、クラトス政府ソリューション(売上比率78%)が19%増、無人システムが黒字転換。
・通期会社計画を上方修正。売上高を前期比26-31%増の1700-1760百万USD(従来計画1595-1675百万USD)、調整後EBITDAを同87-94%増の170-176百万USD(同157-167百万USD)とした。同社は防衛関連ドローン市場で、局地的な戦闘支援にあたる中型・戦術級UAS(無人航空システム)のニッチリーダーとして高性能・低コストシステムを提供。戦略・作戦級の防衛関連大手と差別化を図っている。
ラムリサーチ<LRCX> 市場:NASDAQ・・・2026/7/30に2026/6期4Q(4-6月)の決算発表を予定
・1980年設立の半導体製造装置メーカー。デポジション、エッチ、フォトレジスト除去(ストリップ)、ウエハー洗浄(クリーニング)向けに製品を提供する。半導体エッチング装置分野では世界シェア首位。
・4/22発表の2026/6期3Q(1-3月)は、売上高が前年同期比23.8%増の58.41億USD(会社予想54-60億USD)、非GAAPの調整後EPSが同41.3%増の1.47USD(同1.25-1.45USD)、調整後粗利益率は同0.9ポイント上昇の49.9%(同48.0-50.0%)。システム(売上比率64%)のうちメモリの割合は39%だった。
・2026/6期4Q(4-6月)会社計画は、売上高が前年同期比20-35%増の62-70億USD、調整後EPSが同13-35%増の1.50-1.80USD。半導体メモリへの強い需要が半導体製造装置の売上高を押し上げている。半導体メモリ関連売上のうちDRAMがAI向け高帯域メモリ(HBM)需要増により記録的水準に達する一方、NAND型フラッシュメモリ向けもキオクシアHDの設備投資拡大など需要増が見込まれる。
執筆日:2026年6月15日
【免責・注意事項】
当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。フィリップ証券は、レポートを提供している証券会社との契約に基づき対価を得る場合があります。当資料に記載されている内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものではありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利はフィリップ証券株式会社に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。
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