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    2026年6月10日 5時20分

    前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

    ■スマバ <9417>  371円 (+80円、+27.5%) ストップ高

     スマートバリュー <9417> [東証S]がストップ高。9日午前10時30分ごろ、テレマティクスサービス「CiEMS」(シームス)シリーズの開発・運用で培った知見・ノウハウを、ヤマトホールディングス <9064> [東証P]傘下のヤマト運輸が同日から新たに展開する安全管理・法令順守サポートサービス「e―TranSpot」(イートランスポット)に対して提供すると発表しており、好感した買いが集まった。イートランスポットは専用の車載機とスマートフォンのアプリを活用し、ドライバーの運行日報や点呼記録などのデジタル化と一元管理を実現するサービス。スマバは今後、機能を追加するための支援やOBD(車載式故障診断装置)型車載機から取得する車両の詳細データの更なる利活用の提案などに取り組んでいく。

    ■石井表記 <6336>  1,459円 (+300円、+25.9%) ストップ高

     石井表記 <6336> [東証S]がストップ高。9日午後2時ごろ、27年1月期第1四半期(2-4月)の連結決算を発表した。売上高が40億4900万円(前年同期比12.3%増)、営業利益が3億6700万円(同98.8%増)だった。同時に今期から配当方針について連結配当性向30%以上を目安とする定量目標を設定すると開示しており、これらを好感した買いが集まった。電子機器部品製造装置事業が大幅な増収増益を達成し業績を牽引。AI関連向けパッケージ基板の需要増加に伴い、関連設備や生産消耗品の販売が増えた。

    ■アイサンテク <4667>  1,951円 (+400円、+25.8%) ストップ高

     アイサンテクノロジー <4667> [東証S]がストップ高。9日、自動運転システムの開発を手掛けるティアフォー(東京都品川区)が東証グロース市場に新規上場を申請したことが明らかになった。同社は有価証券届出書を関東財務局に提出した。また、日本経済新聞電子版が9日午後、「トヨタ自動車が自動運転技術の導入に向け国内の有力新興企業と資本・業務提携した」と報道。自動運転システムの開発や導入を手がけるティアフォーに傘下のトヨタ・インベンション・パートナーズが運用するファンドを通じて出資したと伝えている。自動運転関連の新たなニュースが出現するなかで、自動運転の実験に参画するアイサンテクに思惑的な買いが集まったようだ。

    ■アピリッツ <4174>  715円 (+100円、+16.3%) ストップ高

     アピリッツ <4174> [東証S]がストップ高。同社は8日の取引終了後、東京大学発スタートアップのH2L(東京都港区)と資本・業務提携契約を締結したと発表した。フィジカルAIソリューションを共同で企画、開発して社会実装することを目的とする。発表内容を材料視した買いが集まった。H2Lは、位置や重量、抵抗などに関する人間固有の感覚をデジタル化し、身体の動きや力加減、緊張といった身体性そのものをデータとして扱うボディーシェアリング技術の開発を行う。アピリッツはH2Lとともに、スポーツやファン体験、技能継承などさまざまな領域において、フィジカルAI関連のサービス展開を推進する。

    ■高度紙 <3891>  10,350円 (+1,310円、+14.5%)

     ニッポン高度紙工業 <3891> [東証S]が急反騰。同社はアルミ電解コンデンサー用を主軸としたセパレーターの専業メーカーで売上高のほぼ100%を占めている。グローバルベースでも6割の市場シェアを誇るグローバル・ニッチトップだが、同商品は生成AI向けでかつてなく商機が高まっている。具体的には、データセンターに設置されるAIサーバー電源用で需要獲得が進んでいる。更に電気自動車(EV)向けも復調気配にあり、業績は26年3月期の営業44%増益に続き、27年3月期の同利益も前期比25%増の44億円予想と高成長が続く見通し。ここ、AI・ 半導体関連では光ファイバー関連からMLCC関連に物色人気の軸が移っていたが、更に投資資金はAIサーバー周辺のインフラを担う銘柄群に物色のターゲットを広げており、同社はその流れに乗った。

    ■HEROZ <4382>  807円 (+100円、+14.1%) 一時ストップ高

     HEROZ <4382> [東証S]が急反騰、一時ストップ高となった。前日8日はマイナス圏で引けたものの2営業日連続で陽線を形成、9日はカイ気配で始まる展開となり大底圏離脱の気配を強めた。同社は「将棋ウォーズ」で培ったAI技術を市場予測などのBtoBサービスに生かし業容を拡大、トップラインの大幅な伸びが続いている。そうしたなか、8日取引終了後に26年4月期業績予想の修正を発表。最終利益は従来予想の5000万円から3億7600万円に大幅増額し、19年4月期以来7期ぶりに過去最高を更新したもようで、これが株価を強く刺激する格好となった。連結子会社の株式譲渡に伴う売却益計上が反映されたもの。なお、信用取組は直近データで信用倍率0.88倍と売り長、日証金では貸借倍率が0.13倍と更にタイト感が強く、今月5日付で貸株規制対象となっている。

    ■村田製 <6981>  9,692円 (+981円、+11.3%)

     東証プライムの上昇率4位。村田製作所 <6981> [東証P]が急反騰。ゴールドマン・サックス証券は8日、電子部品・半導体業界に対して「最大級のサイクル到来か」と指摘。村田製やイビデン <4062> [東証P]、太陽誘電 <6976> [東証P]、ルネサスエレクトロニクス <6723> [東証P]などの「買い」を継続し、目標株価を大幅に増額した。今回のサイクルは大きく長い過去最大級となる可能性を指摘し、現在はサイクル序盤戦との位置づけとしている。村田製の新目標株価は1万2600円(旧5400円)、太陽誘電は2万1200円(同7100円)、イビデンは2万5500円(同9600円)、ルネサスは5400円(同3800円)とした。ローム <6963> [東証P]は「中立」から「買い」に引き上げ、目標株価は6500円(同3300円)に見直した。

    ■ヨコオ <6800>  5,570円 (+500円、+9.9%)

     東証プライムの上昇率6位。ヨコオ <6800> [東証P]が急反発。前日8日に全体相場が急落するなかも25日移動平均線をサポートラインに下げ止まり、押し目買いニーズの強さを反映したが、9日は改めて投資マネーの攻勢を誘った。信用買い残は増勢ながらも低水準で、機関投資家などの実需筋が買い主体となっていることを窺わせた。半導体検査用プローブカードやパッケージ段階でのテストソケット、接続端子(極小ピン)などを手掛け、生成AI向けで高水準の需要を獲得。業績は26年3月期の営業19%増益に続き、27年3月期も前期比40%増の70億円予想と急拡大で6期ぶりに過去最高を大幅更新する見通しにある。今月1日には日本電気硝子 <5214> [東証P]と資本業務提携を発表、半導体向け基板や6Gなど次世代通信市場でのアンテナ開発などで両社の技術を融合させ、リーディングカンパニーとしてのポジション確立に向けた布石を打っている。

    ■パナHD <6752>  3,924円 (+350円、+9.8%)

     東証プライムの上昇率7位。パナソニック ホールディングス <6752> [東証P]が4日ぶり急反発。同社は8日、インベスターデーを開催し、説明会資料をホームページで公開した。このうちグループのパナソニック エナジーがデータセンター向け蓄電池システムの28年度の売上高目標について、25年度比の約3倍となる1兆円規模に設定したことを明らかにしており、これをポジティブ視した買いが集まったようだ。パナソニック エナジーはデータセンター向け事業を成長ドライバーとして、同年度の売上高を2兆円規模に伸ばす目標も掲げた。加えて、パナソニック インダストリーもAI関連事業の成長戦略を公表。高機能多層基板材料や導電性高分子コンデンサーの供給能力の拡大とともに、スーパーキャパシターの新商品の投入などで事業成長を図る方針を示し、AI関連売上高について30年度に5000億円超に伸ばす目標を公表した。

    ■Aバランス <3856>  543円 (+48円、+9.7%)

     Abalance <3856> [東証S]が急反発。8日取引終了後、米国子会社トーヨー <TOYO> の太陽光セル新工場建設を決めたと発表した。立地場所はテキサス州で、投資金額は3億5700万ドル(約571億円)。着工は2027年4月、竣工は翌28年4月を予定している。これが材料視されたようだ。

    ■クミアイ化 <4996>  782円 (+62円、+8.6%)

     クミアイ化学工業 <4996> [東証P]が急反発。9日午後3時ごろ、26年10月期第2四半期(25年11月-26年4月)の連結業績について、売上高が前回予想の928億円から1029億円(前年同期比7.0%増)、営業利益が61億円から104億円(同10.1%増)、最終利益が44億円から87億円(同38.7%増)に上振れして着地したようだと発表した。各利益は減益予想から一転して増益となっており、業況を好感した買いが集まった。化成品事業の販売が好調に推移したほか、農薬及び農業関連事業において主力製品アクシーブの出荷がジェネリック品の米国市場参入前の販促により前倒しになった。なお、子会社のイハラニッケイ化学工業が営む塩素化事業について、4月中間期に減損損失を計上する見通し。

    ■3DM <7777>  476円 (+36円、+8.2%)

     スリー・ディー・マトリックス <7777> [東証G]が急反発。同社は8日の取引終了後、PURMX Therapeutics(広島市南区)に対して提供した界面活性剤ペプチド「A6K」を利用して進められてきた悪性胸膜中皮腫を対象とする「MIRX002」の医師主導治験(第1相)に関し、PURMX Therapeutics側から主要評価項目が達成されたとの発表があったと開示。これを手掛かりとした買いが入ったようだ。3DMはPURMX社について、すでに米国における希少疾病用医薬品指定を受けており、今回の治験結果を踏まえ、MIRX002の海外での臨床開発の準備を進めている、などとしている。

    ■オンコリス <4588>  2,723円 (+161円、+6.3%)

     オンコリスバイオファーマ <4588> [東証G]が急反発。同社は8日の取引終了後、食道がんを対象とする「腫瘍溶解ウイルス テロメライシン注(一般名:スラタデノツレブ、開発コード:OBP-301)に関し、厚生労働省より日本における製造販売承認を同日に取得したと発表。これを材料視した買いが入った。薬価収載後の販売は契約に基づき、富士フイルムホールディングス <4901> [東証P]傘下の富士フイルム富山化学が担う。オンコリスは富士フイルム富山化学からマイルストーン収入を受領し、26年12月期の売上高に計上する見込み。製品代金に関連する前受金の残額も今期中に受領し、販売開始後に順次売上高に計上する予定。今期業績への影響は精査中とした。

    ※9日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

    株探ニュース