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    2026年6月2日 11時28分

    マーケット&北陸経済動向(06/01)【今村証券アナリストレポート】

    (1)マーケット動向

     日本株は活況だ。4月下旬に初めて6万円台に乗せた日経平均株価は5月終盤に一時6万6000円台まで上げ、東証株価指数(TOPIX)は3カ月ぶりに最高値を上回った。海外株に目を移しても、米国の主要3指数(ダウ工業株30種平均、ナスダック総合株価指数、S&P500種株価指数)、韓国総合株価指数、台湾加権指数などが最高値を付けた。5月28日に「米国とイランが停戦を延長し、ホルムズ海峡の通航制限を解除することで合意した」と伝えられるなど、中東情勢の緊張が緩和するとの期待が高まるなか、需要拡大が見込まれる人工知能(AI)関連株への物色が続いた。日本の10年物国債利回りが29年半ぶりの高水準となった局面ではAI関連株が弱含んだが、銀行株の上げが相場を支えた。

     米国の主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は米国とイランの戦闘開始前の2月27日比約6割上昇し、半導体メモリーを手掛ける米マイクロン・テクノロジー<MU>、韓サムスン電子、韓SKハイニックスの時価総額が1兆ドルを突破した。日本では、キオクシアホールディングス <285A> [東証P]の株価が2月27日から2.9倍になり、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]、東京エレクトロン <8035> [東証P]も上場来高値を更新し、村田製作所 <6981> [東証P]や太陽誘電 <6976> [東証P]など電子部品関連にも株高が波及した。

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     株高が続いているものの、日経平均株価の予想PERは17.6倍と2月27日(20.9倍)から低下している。背景には、好調な企業業績がある。日本経済新聞社がまとめた国内上場企業の2026年3月期純利益は前の期比13%増え5年連続で過去最高を更新し、2027年3月期予想は前期比5%増と好調を維持する見通しとなった。AI関連が業績面でもけん引し、金利上昇が追い風となる銀行も業績が拡大、2026年3月期に減益だった鉄鋼や自動車・部品も改善を見込む。もっとも、原油高や供給制約が長期化した場合、景気や企業業績が下振れる可能性がある。国際通貨基金(IMF)は2026年の世界経済成長率見通しが悪化シナリオ(前提:原油価格(年平均)1バレル=100ドル)に移行しつつあるとの見方を示している。

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     6月は金融政策にも注目が集まる。5月には日銀の増審議委員が景気下振れの兆しが表れないのであれば「できる限り早い段階での利上げが望ましい」、小枝審議委員が政策金利を「適切なペースで引き上げて、(中略)、物価高への対応を進めていくことが適切」と利上げに前向きな発言をした。6月3日に控える植田総裁の講演が利上げの有無を探る上で重要となる。また欧州では6月の利上げがほぼ確実視される。米国でもトランプ大統領の考えと裏腹に年内の利上げ観測が高まっており、米連邦準備理事会(FRB)議長に就任したウォーシュ氏のインフレ抑制、FRBの独立性確保に関する手腕が試される。

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     今後の日本株は引き続きAI関連が相場の中心になるとみられる。一方で出遅れ感のあるバリュー(割安)株にも物色が広がる可能性がある。その一因となり得るのが、金融庁が7月を目途に予定しているコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)の改訂だ。近年、海外投資家はコーポレートガバナンス改革によって企業が資本効率の改善に取り組んでいること、日本経済のデフレからの脱却を好感して日本株の見直し買いを続けてきた。今回の改訂では、①成長投資の促進、②取締役会の機能強化、③有価証券報告書の定時株主総会前の開示―の取り組みを説明することが求められるようになる。この取り組みが進むことで、海外投資家による買いの継続、バリュー株の再評価が期待できそうだ。

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    (2)北陸経済動向

     北陸経済は緩やかに回復している。個人消費が堅調なことに加え、生産が緩やかに持ち直している。

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     個人消費は堅調が続く。3月の商業動態統計小売6業態販売額(全店ベース)は前年同月比2.7%増と49カ月連続で前年を上回った。物価上昇の影響により押し上げられている面はあるもののスーパーやコンビニエンスストアの販売額が堅調で、ドラッグストアやホームセンターの販売額は5%超の伸びとなった。百貨店では宝飾などの高額品が好調だ。

    注)小売6業態:百貨店、スーパー、家電大型専門店、ドラッグストア、ホームセンター、コンビニエンスストア


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     生産は持ち直している。日銀金沢支店は5月の金融経済月報で、生産の判断を「持ち直しつつある」から「緩やかに持ち直している」に上方修正した。半導体製造装置などの生産水準が高まっていることが要因だ。中部経済産業局が発表した3月の鉱工業生産指数(速報値、季節調整済)は前月比で1.8%増と2カ月ぶりに上昇、前年同月比では9.7%増と4カ月連続で前年を上回った。増加が目立ったのは生産用機械工業で、金属加工機械などの増加が寄与した。化学工業も後発医薬品を中心に医薬品の需要が好調に推移していることで持ち直しの動きとなっている。

     ただ、足元では中東情勢の影響でナフサ由来のプラスチック系部材などの調達難や中東向け製品の輸出停止などの影響がみられる。エネルギー価格の高騰などが北陸経済に及ぼす影響に注意が必要だ。

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    (参照:日銀金沢支店発表資料「北陸の金融経済月報」、「北陸短観」、国土交通省発表資料、経済産業省及び経済産業省中部経済産業局発表資料、財務省北陸財務局発表資料、内閣府発表資料より今村証券作成)



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    今村証券より提供されたレポートを掲載しています。




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