2026年5月15日 18時09分
4/8のギャップ・アップと3月の株価下落の位置づけ【フィリップ証券】
米国とイランの戦闘終結に向けた交渉が続く中、5/10時点で、米国の提案に対するイランの回答をトランプ米大統領が「全く受け入れられない」と批判するなど、ホルムズ海峡の開放への道筋は不透明なままだ。実体経済では、エネルギーに加え、ナフサをはじめとする石油化学製品の供給不足による製造業のサプライチェーン混乱への懸念が深まっている。
ところが、金融市場はそうした見方をしていない。WTI原油先物価格が4/7の高値1バレル117.63ドルから4/8の安値1バレル91.05ドルまで大幅に下落した際、S&P500指数では4/7高値6618ポイントから4/8安値6740ポイントまで、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)では4/7の高値8006ポイントから4/8の安値8320ポイントまでそれぞれ「ギャップ・アップ(マド)」と呼ばれるチャート上の空白の価格帯を伴って上昇した。米国時間4/7夜にトランプ大統領がホルムズ海峡の開放を条件にイランへの攻撃を2週間停止することで合意したと明らかにしたことを境に、米国株市場は大きな転換点を通過していたと言えるだろう。このギャップ・アップをAI(人工知能)半導体・データセンター相場の投資好機と捉えられたか否かが現時点までの今年最大のポイントだったと言っても言い過ぎではないだろう。
2月末に米国とイスラエルがイランを攻撃したことを契機として3月末まで米国主要株価指数が下落局面だったことの意味合いが変わってくる。全米アクティブ投資マネージャーズ協会の会員が協会へ報告する株式ポジションの数値を集計した「NAAIMエクスポージャー指数」を見ると、2022年10月に19%台、23年10月に24%台、25年4月に35%台まで大幅に下落した後、「過度の楽観」とされる80%超えへ反転上昇した。調整局面を経て買い余力が増したことで米主要株価指数の底打ち反転上昇局面に持続力が伴った面が大きい。一方で、NAAIMエクスポージャー指数は今年3月に米国主要株価指数の下落局面で約60%までの下落にとどまり、4月下旬には「過度の楽観」の94%台まで回復してしまった。その意味では、今年4月以降の株価上昇局面が上昇トレンドの初動というよりは、昨年4月から続く上昇相場の終盤局面と見るほうが妥当のように思われる。
AI(人工知能)が進化し、「生成AI」から「AIエージェント」の時代へのシフトが進む中、通信や計算の心臓部の技術を大幅に見直す必要が出ている。データセンター内では電気信号よりも省電力な光信号のやりとりが増えるとされ、エヌビディア<NVDA>は光で信号を送る高速データ処理技術に注力している。同社は3月に光部品のコヒレント<COHR>とルメンタム・ホールディングス<LITE>および通信半導体のマーベル・テクノロジー<MRVL>の3社にそれぞれ20億ドルを投資したほか、5月には光部品のコーニング<GLW>との提携を発表した。
■米機関投資家は強気ポジションへ
NAAIMエクスポージャー指数とは、全米アクティブ投資マネージャーズ協会(NAAIM)の会員が毎週水曜日に協会へ報告する株式エクスポージャーの数値を集計したものである。中長期的にはその値が80%を超えると「過度の楽観」、20%を下回ると「過度の悲観」と捉えられる傾向がある。
今年2/25に80%割れとなって以降、3/18に60.24%まで下落したが、その後反発して4/22以降は「過度の楽観」に相当する90%台へ上昇した。2022年10月に19.84%、2023年10月に24.82%、2025年4月に35.16%までそれぞれ下落後に反転上昇した。一方、今年3-4月にかけての反転上昇局面は、ポジションの調整が中途半端にとどまっており、反発の持続力に疑問が投げかけられる面もある。
参考銘柄
アーム・ホールディングス<ARM> 市場:NASDAQ・・・2026/7/30に2027/3期1Q(4-6月)の決算発表を予定
・1990年設立の英企業でソフトバンクG傘下。世界の半導体企業向けに高性能・低コスト・高エネルギー効率のCPU製品と関連技術を設計・開発し、ライセンス供与。スマホ向けは世界シェアで99%。
・5/6発表の2026/3期4Q(1-3月)は、売上高が前年同期比20.1%増の14.90億USD(会社予想14.20-15.20億USD)、非GAAPの調整後EPSが同53.8%増の0.60USD(同0.54-0.62USD)。平均年間契約価値(ACV)が22%増の一方、新ライセンス契約移行前の要因により残存履行義務(RPO)が7%減。
・2026/3期1Q(4-6月)会社計画は、売上高が前年同期比15-24%増の12.10-13.10億USD、調整後EPSが同3-26%増の0.36-0.44USD。自律的にタスクを実行する「AIエージェント」の時代にCPUの役割の重要性が高まる中、高エネルギー効率を武器に、データセンター向け量産半導体製品ラインの第1弾「Arm AGI CPU」に対する顧客需要が強く、2027-28年に向けて20億USD超の収益貢献が見込まれる。
コヒレント<COHR> 市場:NYSE・・・2026/8/13に2026/6期4Q(4-6月)の決算発表を予定
・1971年設立の光電子部品、工業材料メーカー。通信・産業・航空宇宙/防衛・家電など幅広い用途向けに光電子材料を扱う。レーザーによる半導体ウエハー検査や切断・溶接等の材料加工も展開。
・5/6発表の2026/6期3Q(1-3月)は、電気信号と光信号を相互変換する光トランシーバー需要の増加を受けて、売上高が前年同期比20.5%増の18.06億USD(会社予想17.0-18.4億USD)、非GAAPの調整後EPSが同54.9%増の1.41USD(同1.28-1.48USD)。調整後粗利益率が1.1ポイント上昇の39.6%。
・2026/6期4Q(4-6月)会社計画は、売上高が前年同期比25-34%増の19.1-20.5億USD、調整後EPSが同52-72%増の1.52-1.72USD。光回路と電気回路を統合する光電融合技術で電気信号の一部を光に置き換えることで消費電力を大幅な削減と伝送速度の向上が課題となる中、エヌビディアは3月に光部品を手がける同社とルメンタム・ホールディングス<LITE>にそれぞれ20億USD出資すると発表。
CVSヘルス<CVS> 市場:NYSE・・・2025/7/31に2026/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定
・薬局大手のCVSと薬剤給付管理(PBM)大手のケアマークが合併して2007年に設立。薬局サービス、小売・長期介護(薬剤給付管理のPBM運営を含む)、ヘルスケア福利厚生の3事業を展開。
・5/6発表の2026/3期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比6.2%増の1004億USD、非GAAPの調整後EPSが同14.2%増の2.57USD。医療費上昇とメディケア・アドバンテージ(MA)契約の規制強化を受けて準備金を多めに引き当てていた中、実際の支出が下回ったことで準備金の戻入れが貢献した。
・通期会社計画を上方修正。調整後EPSを前期比8-11%増の7.3-7.5USD(従来計画7.0-7.2USD)、営業キャッシュフローを同11%減の95億USD(同90億USD)とした。同社はここ数年、コスト予測や保険料設定の精度向上を図るほか、一部プランの値上げ、不採算だったオバマケア(医療保険改革法)関連プランの販売停止など収益性向上に向けた改革を進めてきた。その成果が表れ始めている。
ウォルト・ディズニー<DIS> 市場:NYSE・・・2026/8/6に2026/9期3Q(4-6月)の決算発表を予定
・1923年設立の総合エンターテイメント企業。エンターテインメント(メディア、動画配信、および映画関連)、スポーツ(ケーブルTVのESPNなど)、エクスペリエンス(テーマパークなど)の3部門を展開。
・5/6発表の2026/9期2Q(1-3月)は、売上高が前年同期比6.5%増の251億USD、非GAAPの調整後EPSが同8.3%増の1.57USD。ストリーミング事業の収益性改善と映画の好調、およびテーマパークやクルーズでの消費拡大を背景にエンターテインメント事業とエクスペリエンス事業が業績を牽引。
・同社は52週間ベースの通期調整後EPSについて、2026/9期が前期比12%増、2027/9期も2桁台の成長率を見込んでいる。今年3月就任したダマロCEOは就任後初めての決算発表上で、オリジナルIPの育成、ストリーミング動画(ディズニープラス)の強化、AI活用の3つの成長戦略を示した。AI活用はコンテンツ制作、社員の生産性向上、顧客の体験改善、企業運営の分野で可能性があると述べた。
グラブ・ホールディングス<GRAB> 市場:NASDAQ・・・2026/7/30に2026/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定
・2012年にマレーシアで設立、2014年よりシンガポールを本拠に配車アプリを運営。アプリのGrabはアセアン各地で宅配、配車、金融の各事業を単一アプリで実現する「スーパーアプリ」で知られる。
・5/5発表の2026/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比23.5%増の9.55億USD、非GAAPの調整後EBITDAが同45.3%増の1.54億USD。セグメント別調整後EBITDAは、配車が24%増の1.98億USD、宅配が40%増の0.88億USD、金融が前年同期の▲0.30億USDから▲0.17億USDへ赤字幅縮小。
・通期会社計画は、売上高が前期比20-22%増の40.4-41.0億USD、調整後EBITDAが同40-44%増の7.0-7.2億USDと従来計画を据え置いた。AIを利用した料金・走行ルート、販促費などの効率化の一方、燃料価格の高騰に伴って運転手への燃料費補助やガソリン券支給などの支援策がコスト増要因となる。インドネシアのIT大手GoToのうち金融部門を除く全事業との統合計画の動向が注目される。
モデルナ<MRNA> 市場:NASDAQ・・・2026/7/31に2026/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定
・2010年設立のバイオテクノロジー企業。感染症、がん免疫、心血管疾患のmRNA(メッセンジャーRNA)による治療薬とワクチンの発見・開発に注力し、臨床試験段階のバイオ技術開発を手がける。
・5/1発表の2026/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比3.6倍の3.89億USD、EPSが前年同期の▲2.52USDから▲3.40USDへ赤字幅拡大。訴訟和解に伴う一過性のコスト増の一方、2月に欧州当局がインフルエンザとコロナの混合ワクチンを50歳以上向けに承認。海外政府との契約拡大が進んだ。
・通期会社計画は、売上高が前期比10%増、地域別売上比率は米国が50%、海外が50%。同社は、メルク<MRK>と共同開発中の個別化mRNAがんワクチンの後期臨床試験結果が年内に得られる可能性があると説明。同社は5/8、ハンタウイルスに対するワクチンを初期段階ながら開発中であると明らかにした。現時点で欧米や日本で承認や一般流通しているハンタウイルス向けワクチンはない。
執筆日:2026年5月11日
※フィリップ証券より提供されたレポートを掲載しています。
株探ニュース
ところが、金融市場はそうした見方をしていない。WTI原油先物価格が4/7の高値1バレル117.63ドルから4/8の安値1バレル91.05ドルまで大幅に下落した際、S&P500指数では4/7高値6618ポイントから4/8安値6740ポイントまで、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)では4/7の高値8006ポイントから4/8の安値8320ポイントまでそれぞれ「ギャップ・アップ(マド)」と呼ばれるチャート上の空白の価格帯を伴って上昇した。米国時間4/7夜にトランプ大統領がホルムズ海峡の開放を条件にイランへの攻撃を2週間停止することで合意したと明らかにしたことを境に、米国株市場は大きな転換点を通過していたと言えるだろう。このギャップ・アップをAI(人工知能)半導体・データセンター相場の投資好機と捉えられたか否かが現時点までの今年最大のポイントだったと言っても言い過ぎではないだろう。
2月末に米国とイスラエルがイランを攻撃したことを契機として3月末まで米国主要株価指数が下落局面だったことの意味合いが変わってくる。全米アクティブ投資マネージャーズ協会の会員が協会へ報告する株式ポジションの数値を集計した「NAAIMエクスポージャー指数」を見ると、2022年10月に19%台、23年10月に24%台、25年4月に35%台まで大幅に下落した後、「過度の楽観」とされる80%超えへ反転上昇した。調整局面を経て買い余力が増したことで米主要株価指数の底打ち反転上昇局面に持続力が伴った面が大きい。一方で、NAAIMエクスポージャー指数は今年3月に米国主要株価指数の下落局面で約60%までの下落にとどまり、4月下旬には「過度の楽観」の94%台まで回復してしまった。その意味では、今年4月以降の株価上昇局面が上昇トレンドの初動というよりは、昨年4月から続く上昇相場の終盤局面と見るほうが妥当のように思われる。
AI(人工知能)が進化し、「生成AI」から「AIエージェント」の時代へのシフトが進む中、通信や計算の心臓部の技術を大幅に見直す必要が出ている。データセンター内では電気信号よりも省電力な光信号のやりとりが増えるとされ、エヌビディア<NVDA>は光で信号を送る高速データ処理技術に注力している。同社は3月に光部品のコヒレント<COHR>とルメンタム・ホールディングス<LITE>および通信半導体のマーベル・テクノロジー<MRVL>の3社にそれぞれ20億ドルを投資したほか、5月には光部品のコーニング<GLW>との提携を発表した。
■米機関投資家は強気ポジションへ
NAAIMエクスポージャー指数とは、全米アクティブ投資マネージャーズ協会(NAAIM)の会員が毎週水曜日に協会へ報告する株式エクスポージャーの数値を集計したものである。中長期的にはその値が80%を超えると「過度の楽観」、20%を下回ると「過度の悲観」と捉えられる傾向がある。
今年2/25に80%割れとなって以降、3/18に60.24%まで下落したが、その後反発して4/22以降は「過度の楽観」に相当する90%台へ上昇した。2022年10月に19.84%、2023年10月に24.82%、2025年4月に35.16%までそれぞれ下落後に反転上昇した。一方、今年3-4月にかけての反転上昇局面は、ポジションの調整が中途半端にとどまっており、反発の持続力に疑問が投げかけられる面もある。
参考銘柄
アーム・ホールディングス<ARM> 市場:NASDAQ・・・2026/7/30に2027/3期1Q(4-6月)の決算発表を予定
・1990年設立の英企業でソフトバンクG傘下。世界の半導体企業向けに高性能・低コスト・高エネルギー効率のCPU製品と関連技術を設計・開発し、ライセンス供与。スマホ向けは世界シェアで99%。
・5/6発表の2026/3期4Q(1-3月)は、売上高が前年同期比20.1%増の14.90億USD(会社予想14.20-15.20億USD)、非GAAPの調整後EPSが同53.8%増の0.60USD(同0.54-0.62USD)。平均年間契約価値(ACV)が22%増の一方、新ライセンス契約移行前の要因により残存履行義務(RPO)が7%減。
・2026/3期1Q(4-6月)会社計画は、売上高が前年同期比15-24%増の12.10-13.10億USD、調整後EPSが同3-26%増の0.36-0.44USD。自律的にタスクを実行する「AIエージェント」の時代にCPUの役割の重要性が高まる中、高エネルギー効率を武器に、データセンター向け量産半導体製品ラインの第1弾「Arm AGI CPU」に対する顧客需要が強く、2027-28年に向けて20億USD超の収益貢献が見込まれる。
コヒレント<COHR> 市場:NYSE・・・2026/8/13に2026/6期4Q(4-6月)の決算発表を予定
・1971年設立の光電子部品、工業材料メーカー。通信・産業・航空宇宙/防衛・家電など幅広い用途向けに光電子材料を扱う。レーザーによる半導体ウエハー検査や切断・溶接等の材料加工も展開。
・5/6発表の2026/6期3Q(1-3月)は、電気信号と光信号を相互変換する光トランシーバー需要の増加を受けて、売上高が前年同期比20.5%増の18.06億USD(会社予想17.0-18.4億USD)、非GAAPの調整後EPSが同54.9%増の1.41USD(同1.28-1.48USD)。調整後粗利益率が1.1ポイント上昇の39.6%。
・2026/6期4Q(4-6月)会社計画は、売上高が前年同期比25-34%増の19.1-20.5億USD、調整後EPSが同52-72%増の1.52-1.72USD。光回路と電気回路を統合する光電融合技術で電気信号の一部を光に置き換えることで消費電力を大幅な削減と伝送速度の向上が課題となる中、エヌビディアは3月に光部品を手がける同社とルメンタム・ホールディングス<LITE>にそれぞれ20億USD出資すると発表。
CVSヘルス<CVS> 市場:NYSE・・・2025/7/31に2026/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定
・薬局大手のCVSと薬剤給付管理(PBM)大手のケアマークが合併して2007年に設立。薬局サービス、小売・長期介護(薬剤給付管理のPBM運営を含む)、ヘルスケア福利厚生の3事業を展開。
・5/6発表の2026/3期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比6.2%増の1004億USD、非GAAPの調整後EPSが同14.2%増の2.57USD。医療費上昇とメディケア・アドバンテージ(MA)契約の規制強化を受けて準備金を多めに引き当てていた中、実際の支出が下回ったことで準備金の戻入れが貢献した。
・通期会社計画を上方修正。調整後EPSを前期比8-11%増の7.3-7.5USD(従来計画7.0-7.2USD)、営業キャッシュフローを同11%減の95億USD(同90億USD)とした。同社はここ数年、コスト予測や保険料設定の精度向上を図るほか、一部プランの値上げ、不採算だったオバマケア(医療保険改革法)関連プランの販売停止など収益性向上に向けた改革を進めてきた。その成果が表れ始めている。
ウォルト・ディズニー<DIS> 市場:NYSE・・・2026/8/6に2026/9期3Q(4-6月)の決算発表を予定
・1923年設立の総合エンターテイメント企業。エンターテインメント(メディア、動画配信、および映画関連)、スポーツ(ケーブルTVのESPNなど)、エクスペリエンス(テーマパークなど)の3部門を展開。
・5/6発表の2026/9期2Q(1-3月)は、売上高が前年同期比6.5%増の251億USD、非GAAPの調整後EPSが同8.3%増の1.57USD。ストリーミング事業の収益性改善と映画の好調、およびテーマパークやクルーズでの消費拡大を背景にエンターテインメント事業とエクスペリエンス事業が業績を牽引。
・同社は52週間ベースの通期調整後EPSについて、2026/9期が前期比12%増、2027/9期も2桁台の成長率を見込んでいる。今年3月就任したダマロCEOは就任後初めての決算発表上で、オリジナルIPの育成、ストリーミング動画(ディズニープラス)の強化、AI活用の3つの成長戦略を示した。AI活用はコンテンツ制作、社員の生産性向上、顧客の体験改善、企業運営の分野で可能性があると述べた。
グラブ・ホールディングス<GRAB> 市場:NASDAQ・・・2026/7/30に2026/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定
・2012年にマレーシアで設立、2014年よりシンガポールを本拠に配車アプリを運営。アプリのGrabはアセアン各地で宅配、配車、金融の各事業を単一アプリで実現する「スーパーアプリ」で知られる。
・5/5発表の2026/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比23.5%増の9.55億USD、非GAAPの調整後EBITDAが同45.3%増の1.54億USD。セグメント別調整後EBITDAは、配車が24%増の1.98億USD、宅配が40%増の0.88億USD、金融が前年同期の▲0.30億USDから▲0.17億USDへ赤字幅縮小。
・通期会社計画は、売上高が前期比20-22%増の40.4-41.0億USD、調整後EBITDAが同40-44%増の7.0-7.2億USDと従来計画を据え置いた。AIを利用した料金・走行ルート、販促費などの効率化の一方、燃料価格の高騰に伴って運転手への燃料費補助やガソリン券支給などの支援策がコスト増要因となる。インドネシアのIT大手GoToのうち金融部門を除く全事業との統合計画の動向が注目される。
モデルナ<MRNA> 市場:NASDAQ・・・2026/7/31に2026/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定
・2010年設立のバイオテクノロジー企業。感染症、がん免疫、心血管疾患のmRNA(メッセンジャーRNA)による治療薬とワクチンの発見・開発に注力し、臨床試験段階のバイオ技術開発を手がける。
・5/1発表の2026/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比3.6倍の3.89億USD、EPSが前年同期の▲2.52USDから▲3.40USDへ赤字幅拡大。訴訟和解に伴う一過性のコスト増の一方、2月に欧州当局がインフルエンザとコロナの混合ワクチンを50歳以上向けに承認。海外政府との契約拡大が進んだ。
・通期会社計画は、売上高が前期比10%増、地域別売上比率は米国が50%、海外が50%。同社は、メルク<MRK>と共同開発中の個別化mRNAがんワクチンの後期臨床試験結果が年内に得られる可能性があると説明。同社は5/8、ハンタウイルスに対するワクチンを初期段階ながら開発中であると明らかにした。現時点で欧米や日本で承認や一般流通しているハンタウイルス向けワクチンはない。
執筆日:2026年5月11日
【免責・注意事項】
当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。フィリップ証券は、レポートを提供している証券会社との契約に基づき対価を得る場合があります。当資料に記載されている内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものではありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利はフィリップ証券株式会社に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。
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