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    2026年2月25日 4時45分

    米大手銀株、上値重い展開 JPモルガンのダイモンCEOの発言も重石に=米国株個別

    (NY時間14:44)(日本時間04:44)
    JPモルガン<JPM> 297.47(-0.21 -0.07%)
    シティグループ<C> 109.80(-0.95 -0.86%)
    バンカメ<BAC> 50.52(-0.56 -1.09%)
    ウェルズ・ファーゴ<WFC> 84.57(-0.58 -0.68%)

     本日も大手銀株は証券系を除けば、上値の重い展開が見られている。前日のJPモルガン<JPM>のダイモンCEO
    の発言が上値を重くしている模様。同CEOは金融業界全体で競争が激化している状況について問われ、「2008年の金融危機前との類似の現象が見え始めている」と述べた。当時は融資拡大競争が悲惨な結果に終わっていた。

     ダイモンCEOは投資家に対して「残念ながら、05年、06年、07年にも同じようなことが起きた。潮が満ちてあらゆる船が持ち上げられ、誰もが多額の利益を上げていた」と指摘。

     JPモルガンは純受取利息(NII)を押し上げるためにリスクの高い融資を行うつもりはないとした上で、「NIIを生み出すために愚かなことをしている人が数人いる」と語った。

     08年の金融危機を米銀最大手のトップとして乗り切り、経営破綻した大手2行を買収した同CEOは、信用サイクルがいずれ再び悪化すると予想している。ただし、時期については明言しなかった。

     同CEOはここ数カ月、信用の質が悪化する可能性について警鐘を鳴らしてきた。昨年、米自動車ローン会社のトライカラーと自動車部品メーカー、ファースト・ブランズが破綻した際には「ゴキブリを1匹見たら、恐らく他にもいる。この件は誰もが警戒すべきだ」と述べていた。

     直近の数週間では、様々な業界がAIを巡る「脅威論」を背景とした売りに直面している。

     ダイモンCEOは「信用サイクルには常にサプライズがある」とし、どの業界で起きるかがサプライズになることが多いと分析。「今回はAIの影響でソフトウエアかもしれない」と語った。

     こうした動きをきっかけに、JPモルガンが特定の融資について審査を厳格化する可能性はある一方、信用損失に大きな影響を及ぼすとは考えにくいとの見方を示した。

    ※プライベートクレジット
     同銀は、プライベート・クレジットサイクルの初期では概ね様子見姿勢をとっていた。ダイモンCEOの発言はこれまでに、プライベートクレジット会社と従来型の銀行の微妙な関係を揺さぶったことがある。急拡大するプライベートクレジット会社は銀行のレバレッジドローン部門から一部の商機を奪ってきた一方、銀行にとって最大級の顧客となり、時には協業することもある。

     特に「ゴキブリ」発言は、銀行とプライベートクレジット会社のどちらが景気悪化時に優位かを巡る論争に火を付けた。同時に、JPモルガンは大型の資金パッケージを提示して競合の銀行やプライベートクレジット会社を制し、注目の融資案件を勝ち取るなど力を誇示している。

     ゲーム開発大手エレクトロニック・アーツ(EA)の買収資金として提供を約束した200億ドルは、単1の銀行がレバレッジド・バイアウト(LBO)向けに確約した額としては過去最大だった。

     金融業界も他の多くの業界と同様に、AIを巡る懸念からここ数週間で株価が下落している。ダイモン氏は23日、JPモルガンはAI競争の勝者になると強調。「最終的には100の分野のうち75で勝者となり、25で敗者になる」と述べた。

    MINKABU PRESS編集部 野沢卓美


    株探ニュース