2026年2月1日 9時15分
【杉村富生の短期相場観測】 ─強い銘柄を攻める!これが勝利の道!
「強い銘柄を攻める!これが勝利の道!」
●全般相場は様子見商状に陥る!
日米両株式市場ともに、様子見商状に陥っている。アメリカは利下げ見送りに加え、次期FRB(米連邦準備制度理事会)議長人事の発表の遅れ(先週末にケビン・ウォーシュ氏を指名)、トランプ関税に対する最高裁の判断(合憲か否か)を控え、動きづらい。日本市場には総選挙、それに絡む消費税減税問題、為替介入(そのタイミング)、金価格高騰が示す国際情勢の不穏さなどがある。
要するに、積極的にリスクを取れない状況だ。ただ、救いなのはアドバンテスト <6857> [東証P]、ファナック <6954> [東証P]、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]、住友金属鉱山 <5713> [東証P]、栗田工業 <6370> [東証P]、ナブテスコ <6268> [東証P]などが買われ、個別物色機運は極めて旺盛なこと。
アドバンテストは好業績、ファナック(NC装置では世界トップ)、ナブテスコ(産業用ロボット精密減速機の世界シェア6割)はロボティクス関連、住友金属鉱山は世界有数(高品位)の菱刈金山を有し、栗田工業には海水からリチウムを抽出・生産する技術がある。ファナックはエヌビディア<NVDA>と協業している。
ソフトバンクグループはスイスの重電大手ABBのロボット事業を買収(8200億円)、オープンAIに300億ドルを追加出資、これにエヌビディアが同調(同額の300億ドルを追加出資)する。すなわち、フィジカルAI(人工知能とロボティクスの融合)分野に着々と布石を打っている。やはり、重要なのは資金調達力だろう。
その点、時価総額710兆円(1月16日時点)のエヌビディア、同626兆円のアルファベット<GOOGL>、同590兆円のアップル<AAPL>は強い。ちなみに、日本市場の時価総額トップはトヨタ自動車 <7203> [東証P]の55.3兆円(30日時点)にすぎない。日立製作所 <6501> [東証P]はエヌビディアと提携、富士通 <6702> [東証P]は協業している。
●やはり、有効な小判ザメ戦術!
日本企業が単独で対抗するのは難しい。やはり、寄らば大樹の陰というか、小判ザメ戦法が有効だ。最近、ユニチカ <3103> [東証P]が急騰している。買い方はデータセンター向けの部材供給をハヤしているが、きっかけはクアルコム<QCOM>幹部の会社訪問だった。エヌビディアと安川電機 <6506> [東証P]の関係と似ている。
需給面では総選挙前の数字とはいえ、海外投資家(現物)は1月第1週に1兆2246億円、第2週に7804億円、第3週に1921億円を買い越すなど強気である。国際マネーはトランプ米大統領のドンロー主義、ドル安を警戒し、アメリカ一極集中を微妙に修正、多極分散戦略を進めている。そのターゲットに日本市場がなっている、と思う。
総選挙については党別獲得議席数の試算が相次いで報じられている。自民党だと、真っ先に共同通信が44議席減の151議席、時事通信が30議席減、日本経済新聞が「20議席程度減る」などショッキングな調査結果だった。ただ、読売新聞は各選挙区の詳細な取材をベースに、「単独過半数233議席を上回る勢い」としている。足もとでは「自民・維新が過半数の勢い」と報じるメディアが多い。
株価は調査結果に一喜一憂しているが、こればっかりは投票箱のフタを開けてみないこと(2月8日)には何ともいえない。それよりもトレンドの確認が重要だろう。企業収益は好調だし、経営者の意識は変わった。増配、自社株買い、M&Aが相次いでいるではないか。親子上場会社数は417社(2006年度末)→168社(2025年9月末)に激減した。東証改革の成果だろう。
為替についてはどうか。政府は1ドル=103円コストのドル(外貨準備)を1.3兆ドル(約200兆円)持っている。マーケット関係者は「いくらでもドル売り介入できる」という。しかし、1兆ドル超はドル債だ。トランプ政権は「為替介入については容認している」ものの、「ドル債を売られては困る」と、クギを刺している。当然である。
日本のドル債売りは債券価格安を招き、金利を上昇させる。トランプ政権が最も嫌う現象だ。要するに、為替介入資金は無尽蔵ではない。アメリカは協調介入に参加しないだろう。この結果、円高は2月8日までの期間限定(総選挙が終わればとりあえず、円安→輸入物価上昇を危惧する必要はない)、短期的な動きとなろう。
2026年1月30日 記
株探ニュース
●全般相場は様子見商状に陥る!
日米両株式市場ともに、様子見商状に陥っている。アメリカは利下げ見送りに加え、次期FRB(米連邦準備制度理事会)議長人事の発表の遅れ(先週末にケビン・ウォーシュ氏を指名)、トランプ関税に対する最高裁の判断(合憲か否か)を控え、動きづらい。日本市場には総選挙、それに絡む消費税減税問題、為替介入(そのタイミング)、金価格高騰が示す国際情勢の不穏さなどがある。
要するに、積極的にリスクを取れない状況だ。ただ、救いなのはアドバンテスト <6857> [東証P]、ファナック <6954> [東証P]、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]、住友金属鉱山 <5713> [東証P]、栗田工業 <6370> [東証P]、ナブテスコ <6268> [東証P]などが買われ、個別物色機運は極めて旺盛なこと。
アドバンテストは好業績、ファナック(NC装置では世界トップ)、ナブテスコ(産業用ロボット精密減速機の世界シェア6割)はロボティクス関連、住友金属鉱山は世界有数(高品位)の菱刈金山を有し、栗田工業には海水からリチウムを抽出・生産する技術がある。ファナックはエヌビディア<NVDA>と協業している。
ソフトバンクグループはスイスの重電大手ABBのロボット事業を買収(8200億円)、オープンAIに300億ドルを追加出資、これにエヌビディアが同調(同額の300億ドルを追加出資)する。すなわち、フィジカルAI(人工知能とロボティクスの融合)分野に着々と布石を打っている。やはり、重要なのは資金調達力だろう。
その点、時価総額710兆円(1月16日時点)のエヌビディア、同626兆円のアルファベット<GOOGL>、同590兆円のアップル<AAPL>は強い。ちなみに、日本市場の時価総額トップはトヨタ自動車 <7203> [東証P]の55.3兆円(30日時点)にすぎない。日立製作所 <6501> [東証P]はエヌビディアと提携、富士通 <6702> [東証P]は協業している。
●やはり、有効な小判ザメ戦術!
日本企業が単独で対抗するのは難しい。やはり、寄らば大樹の陰というか、小判ザメ戦法が有効だ。最近、ユニチカ <3103> [東証P]が急騰している。買い方はデータセンター向けの部材供給をハヤしているが、きっかけはクアルコム<QCOM>幹部の会社訪問だった。エヌビディアと安川電機 <6506> [東証P]の関係と似ている。
需給面では総選挙前の数字とはいえ、海外投資家(現物)は1月第1週に1兆2246億円、第2週に7804億円、第3週に1921億円を買い越すなど強気である。国際マネーはトランプ米大統領のドンロー主義、ドル安を警戒し、アメリカ一極集中を微妙に修正、多極分散戦略を進めている。そのターゲットに日本市場がなっている、と思う。
総選挙については党別獲得議席数の試算が相次いで報じられている。自民党だと、真っ先に共同通信が44議席減の151議席、時事通信が30議席減、日本経済新聞が「20議席程度減る」などショッキングな調査結果だった。ただ、読売新聞は各選挙区の詳細な取材をベースに、「単独過半数233議席を上回る勢い」としている。足もとでは「自民・維新が過半数の勢い」と報じるメディアが多い。
株価は調査結果に一喜一憂しているが、こればっかりは投票箱のフタを開けてみないこと(2月8日)には何ともいえない。それよりもトレンドの確認が重要だろう。企業収益は好調だし、経営者の意識は変わった。増配、自社株買い、M&Aが相次いでいるではないか。親子上場会社数は417社(2006年度末)→168社(2025年9月末)に激減した。東証改革の成果だろう。
為替についてはどうか。政府は1ドル=103円コストのドル(外貨準備)を1.3兆ドル(約200兆円)持っている。マーケット関係者は「いくらでもドル売り介入できる」という。しかし、1兆ドル超はドル債だ。トランプ政権は「為替介入については容認している」ものの、「ドル債を売られては困る」と、クギを刺している。当然である。
日本のドル債売りは債券価格安を招き、金利を上昇させる。トランプ政権が最も嫌う現象だ。要するに、為替介入資金は無尽蔵ではない。アメリカは協調介入に参加しないだろう。この結果、円高は2月8日までの期間限定(総選挙が終わればとりあえず、円安→輸入物価上昇を危惧する必要はない)、短期的な動きとなろう。
2026年1月30日 記
株探ニュース