2025年12月16日 15時48分
話題株ピックアップ【夕刊】(2):INPEX、湖北工業、ホギメデ
■INPEX <1605> 3,121円 -105 円 (-3.3%) 本日終値
INPEX<1605>や石油資源開発<1662>は反落。15日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の1月限が前週末比0.62ドル安の1バレル=56.82ドルと下落。一時56.4ドルと10月下旬以来、約2カ月ぶりの水準に下落した。ウクライナのゼレンスキー大統領は14日、「安全の保証」があれば、北大西洋条約機構(NATO)加盟を断念すると表明。ウクライナとロシアの和平交渉が進展し、先行き合意に至れば対ロ制裁が解除され、ロシア産原油が市場に流入するとの思惑から、原油相場は軟調に推移している。
■湖北工業 <6524> 2,870円 -84 円 (-2.8%) 本日終値
湖北工業<6524>が反落。15日の取引終了後、子会社エピフォトニクスが単結晶PLZT薄膜ウエハーの販売を開始したと発表。これを受けて朝方は高く始まったものの、買いが続かなかったようだ。鉛(Pb)、ランタン(La)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)の酸化物であるPLZT薄膜は、現在光変調器などの光デバイスで用いられているLN(ニオブ酸リチウム)材料などに対して約10倍の高い電気光学効果を有しているのが特徴。同社ではPLZT薄膜を光導波路として用いることでナノ秒での切り替えが可能な超高速光スイッチを開発。この光スイッチをAIデータセンターや光量子コンピュータに応用することで、演算能力の向上やデータセンターの低消費電力化が可能になると考えられており、今後の展開が期待されている。
■ホギメディカル <3593> 6,580円 -170 円 (-2.5%) 本日終値
ホギメディカル<3593>は反落。16日午前8時ごろ、米カーライル・グループ<CG>と取り組んでいる非公開化に向けた協議について、最終提案を受けている1株6700円をTOB(株式公開買い付け)価格とする前提で現在最終調整中と発表しており、これにサヤ寄せする動きとなった。今回の件について、日本経済新聞電子版は15日午後3時ごろに「投資ファンドの米カーライル・グループは手術用品のホギメディカルを買収する」と報じていた。買収額が1500億円規模とみられると伝えており、前日15日はストップ高の水準となる6750円に買われた。
■アセンテック <3565> 1,554円 +249 円 (+19.1%) 一時ストップ高 本日終値
アセンテック<3565>は急反騰。15日の取引終了後、26年1月期の連結業績予想について、売上高を170億円から175億円(前期比20.0%増)へ、営業利益を22億円から27億5000万円(同3.2倍)へ、純利益を16億3000万円から18億3000万円(同2.1倍)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を23円から30円(前期実績15円)へ引き上げており、これを好感した買いが流入した。仮想デスクトップ事業の仮想デスクトップソフトウェア及びサービスが想定以上で推移しているほか、クラウドインフラ事業の自社製品「リモートPCアレイ」が、総務省の新ガイドラインに沿って地方自治体での導入が進み好調に推移していることが牽引する。また、米CSG社との資本・業務提携の契約条件に沿った大型案件獲得に伴う収益も寄与する。なお、同時に発表した第3四半期累計(2~10月)決算は、売上高140億7300万円(前年同期比51.8%増)、営業利益24億8300万円(同3.6倍)、純利益16億8600万円(同2.9倍)だった。
■MDV <3902> 642円 +100 円 (+18.5%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
メディカル・データ・ビジョン<3902>が連日ストップ高。15日の取引終了後、日本生命保険がMDVに対し、完全子会社化を目的としてTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。買付価格は1株1693円で、MDVの15日終値542円に対し3.1倍の水準となる。MDV株は日本生命のTOBに関する事前報道から15日にストップ高に買われていたが、16日も大量の買い注文を抱えTOB価格にサヤ寄せする動きをみせた。買付予定数の下限は1167万4800株で、上限は設定しない。買付期間は16日から2026年2月3日。TOB成立後、所定の手続きを経てMDVは上場廃止となる見込み。MDVはTOBに賛同の意見を表明している。日本生命はヘルスケア領域の強化につなげる方針。東京証券取引所は15日付でMDVを監理銘柄(確認中)に指定した。
■松屋アールアンドディ <7317> 1,054円 +150 円 (+16.6%) ストップ高 本日終値
松屋アールアンドディ<7317>はストップ高。15日の取引終了後、オムロン<6645>傘下のオムロンヘルスケアが松屋R&Dに対し、完全子会社化を目的としてTOB(株式公開買い受け)を実施すると発表した。買付価格は1株1110円で、松屋R&Dの株価はこれにサヤ寄せする動きをみせた。買付予定数の下限は1123万300株(所有割合51.93%)で、上限は設定しない。6月下旬をメドに買い付けを始めることを目指す。TOB成立後は所定の手続きを経て、松屋R&Dは上場廃止となる見通し。松屋R&DはTOBに賛同の意見を表明し、株主に対し応募を推奨している。オムロンヘルスケアは血圧計腕帯の安定供給の確保や新製品の迅速な開発などにつなげる構え。東京証券取引所は15日付で、松屋R&Dを監理銘柄(確認中)に指定した。
■かっこ <4166> 1,149円 +150 円 (+15.0%) ストップ高 本日終値
かっこ<4166>が4連騰。引き続き10日に発表した、NTTデータ(東京都江東区)とのクレジットカード不正利用対策における業務提携を好感した買いが入っているほか、この日は16日に不正検知サービス「O-PLUX(オープラックス)」がヨンドシーホールディングス<8008>が展開するジュエリーブランド「4℃」の公式オンラインショップ「4℃ JEWELRY ONLINE SHOP」に、クレジットカード不正利用対策を強化するために採用されたと発表したことも好材料視された。「O-PLUX」は、ECで起こる不正ログイン・不正注文をリアルタイムに検知し、個人情報漏洩やクレジットカードの不正利用、悪質転売などの不正被害の防止及び審査業務の自動化を実現するクラウドサービス。今回の採用により「4℃」では、不正注文を的確に排除できたことで、特定のカード会社で低下していた決済承認率が10%改善したとしている。
■tripla <5136> 1,864円 +216 円 (+13.1%) 本日終値
tripla<5136>は急騰。宿泊施設向けにクラウド型の予約システムや会話ツール(AIチャットボット)などの提供を主力としているが、契約施設数の増加を背景に業績拡大基調に陰りがない。15日取引終了後に発表した26年10月期の業績予想は、売上高が前期比36%増の34億9300万円、営業利益は同46%増の7億5500万円と大幅な伸びを見込み、売上高・利益ともに連続での過去最高更新見通しとなった。これを材料視する投資資金が集中した。
■Fインタ <7050> 2,747円 +318 円 (+13.1%) 本日終値
フロンティアインターナショナル<7050>は大幅高で3連騰し、2022年12月以来約3年ぶりの高値をつけた。15日取引終了後、26年4月期第2四半期累計(5~10月)の連結決算の発表にあわせて、通期業績予想を上方修正した。売上高予想を前回予想の230億円から285億円(前期比40.2%増)、営業利益を15億5000万円から18億円(同40.9%増)に引き上げた。同時に2026年2月1日付で1株を2株に株式分割するとともに、期末一括配当予想を株式分割考慮後ベースで63円に見直すと開示。実質6円50銭の増額修正となり、業況と株主還元姿勢を好感した買いが流入した。10月中間期は既存事業及びM&Aにより取得した連結子会社がともに好調に推移しており、売上高が144億7300万円(前年同期比67.3%増)、営業利益が11億2300万円(同2.7倍)になった。第3四半期(11月~26年1月)も同様の傾向が継続すると見込んでおり、業績予想を変更した。株式分割では同社株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図る。前期の期末一括配当は株式分割考慮後ベースで49円50銭だった。
■プロレド・パートナーズ <7034> 607円 +57 円 (+10.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
プロレド・パートナーズ<7034>が4日続伸。15日の取引終了後に発表した25年10月期連結決算が、売上高123億200万円(前の期比2.6倍)、営業利益49億4500万円(同5.0倍)、純利益2億500万円(同35.6%減)となり、従来予想の営業利益27億4000万円を大きく上回って着地したことが好感された。ファンドの投資先のExitに係る損益表示を従前の営業外損益から売上高へ変更したことや、第3四半期及び第4四半期に投資先のExitが発生したため売上高及び営業利益が膨らんだ。なお、26年10月期は、固定報酬型コンサルの成長を見込む一方、コンサルタント採用に係る採用費や人件費も増加する見通し。ただ、ファンドの投資先のExitに係る損益発生時期や金額の合理的な予測が困難であることを踏まえ、予想を非開示としている。
株探ニュース
INPEX<1605>や石油資源開発<1662>は反落。15日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の1月限が前週末比0.62ドル安の1バレル=56.82ドルと下落。一時56.4ドルと10月下旬以来、約2カ月ぶりの水準に下落した。ウクライナのゼレンスキー大統領は14日、「安全の保証」があれば、北大西洋条約機構(NATO)加盟を断念すると表明。ウクライナとロシアの和平交渉が進展し、先行き合意に至れば対ロ制裁が解除され、ロシア産原油が市場に流入するとの思惑から、原油相場は軟調に推移している。
■湖北工業 <6524> 2,870円 -84 円 (-2.8%) 本日終値
湖北工業<6524>が反落。15日の取引終了後、子会社エピフォトニクスが単結晶PLZT薄膜ウエハーの販売を開始したと発表。これを受けて朝方は高く始まったものの、買いが続かなかったようだ。鉛(Pb)、ランタン(La)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)の酸化物であるPLZT薄膜は、現在光変調器などの光デバイスで用いられているLN(ニオブ酸リチウム)材料などに対して約10倍の高い電気光学効果を有しているのが特徴。同社ではPLZT薄膜を光導波路として用いることでナノ秒での切り替えが可能な超高速光スイッチを開発。この光スイッチをAIデータセンターや光量子コンピュータに応用することで、演算能力の向上やデータセンターの低消費電力化が可能になると考えられており、今後の展開が期待されている。
■ホギメディカル <3593> 6,580円 -170 円 (-2.5%) 本日終値
ホギメディカル<3593>は反落。16日午前8時ごろ、米カーライル・グループ<CG>と取り組んでいる非公開化に向けた協議について、最終提案を受けている1株6700円をTOB(株式公開買い付け)価格とする前提で現在最終調整中と発表しており、これにサヤ寄せする動きとなった。今回の件について、日本経済新聞電子版は15日午後3時ごろに「投資ファンドの米カーライル・グループは手術用品のホギメディカルを買収する」と報じていた。買収額が1500億円規模とみられると伝えており、前日15日はストップ高の水準となる6750円に買われた。
■アセンテック <3565> 1,554円 +249 円 (+19.1%) 一時ストップ高 本日終値
アセンテック<3565>は急反騰。15日の取引終了後、26年1月期の連結業績予想について、売上高を170億円から175億円(前期比20.0%増)へ、営業利益を22億円から27億5000万円(同3.2倍)へ、純利益を16億3000万円から18億3000万円(同2.1倍)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を23円から30円(前期実績15円)へ引き上げており、これを好感した買いが流入した。仮想デスクトップ事業の仮想デスクトップソフトウェア及びサービスが想定以上で推移しているほか、クラウドインフラ事業の自社製品「リモートPCアレイ」が、総務省の新ガイドラインに沿って地方自治体での導入が進み好調に推移していることが牽引する。また、米CSG社との資本・業務提携の契約条件に沿った大型案件獲得に伴う収益も寄与する。なお、同時に発表した第3四半期累計(2~10月)決算は、売上高140億7300万円(前年同期比51.8%増)、営業利益24億8300万円(同3.6倍)、純利益16億8600万円(同2.9倍)だった。
■MDV <3902> 642円 +100 円 (+18.5%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
メディカル・データ・ビジョン<3902>が連日ストップ高。15日の取引終了後、日本生命保険がMDVに対し、完全子会社化を目的としてTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。買付価格は1株1693円で、MDVの15日終値542円に対し3.1倍の水準となる。MDV株は日本生命のTOBに関する事前報道から15日にストップ高に買われていたが、16日も大量の買い注文を抱えTOB価格にサヤ寄せする動きをみせた。買付予定数の下限は1167万4800株で、上限は設定しない。買付期間は16日から2026年2月3日。TOB成立後、所定の手続きを経てMDVは上場廃止となる見込み。MDVはTOBに賛同の意見を表明している。日本生命はヘルスケア領域の強化につなげる方針。東京証券取引所は15日付でMDVを監理銘柄(確認中)に指定した。
■松屋アールアンドディ <7317> 1,054円 +150 円 (+16.6%) ストップ高 本日終値
松屋アールアンドディ<7317>はストップ高。15日の取引終了後、オムロン<6645>傘下のオムロンヘルスケアが松屋R&Dに対し、完全子会社化を目的としてTOB(株式公開買い受け)を実施すると発表した。買付価格は1株1110円で、松屋R&Dの株価はこれにサヤ寄せする動きをみせた。買付予定数の下限は1123万300株(所有割合51.93%)で、上限は設定しない。6月下旬をメドに買い付けを始めることを目指す。TOB成立後は所定の手続きを経て、松屋R&Dは上場廃止となる見通し。松屋R&DはTOBに賛同の意見を表明し、株主に対し応募を推奨している。オムロンヘルスケアは血圧計腕帯の安定供給の確保や新製品の迅速な開発などにつなげる構え。東京証券取引所は15日付で、松屋R&Dを監理銘柄(確認中)に指定した。
■かっこ <4166> 1,149円 +150 円 (+15.0%) ストップ高 本日終値
かっこ<4166>が4連騰。引き続き10日に発表した、NTTデータ(東京都江東区)とのクレジットカード不正利用対策における業務提携を好感した買いが入っているほか、この日は16日に不正検知サービス「O-PLUX(オープラックス)」がヨンドシーホールディングス<8008>が展開するジュエリーブランド「4℃」の公式オンラインショップ「4℃ JEWELRY ONLINE SHOP」に、クレジットカード不正利用対策を強化するために採用されたと発表したことも好材料視された。「O-PLUX」は、ECで起こる不正ログイン・不正注文をリアルタイムに検知し、個人情報漏洩やクレジットカードの不正利用、悪質転売などの不正被害の防止及び審査業務の自動化を実現するクラウドサービス。今回の採用により「4℃」では、不正注文を的確に排除できたことで、特定のカード会社で低下していた決済承認率が10%改善したとしている。
■tripla <5136> 1,864円 +216 円 (+13.1%) 本日終値
tripla<5136>は急騰。宿泊施設向けにクラウド型の予約システムや会話ツール(AIチャットボット)などの提供を主力としているが、契約施設数の増加を背景に業績拡大基調に陰りがない。15日取引終了後に発表した26年10月期の業績予想は、売上高が前期比36%増の34億9300万円、営業利益は同46%増の7億5500万円と大幅な伸びを見込み、売上高・利益ともに連続での過去最高更新見通しとなった。これを材料視する投資資金が集中した。
■Fインタ <7050> 2,747円 +318 円 (+13.1%) 本日終値
フロンティアインターナショナル<7050>は大幅高で3連騰し、2022年12月以来約3年ぶりの高値をつけた。15日取引終了後、26年4月期第2四半期累計(5~10月)の連結決算の発表にあわせて、通期業績予想を上方修正した。売上高予想を前回予想の230億円から285億円(前期比40.2%増)、営業利益を15億5000万円から18億円(同40.9%増)に引き上げた。同時に2026年2月1日付で1株を2株に株式分割するとともに、期末一括配当予想を株式分割考慮後ベースで63円に見直すと開示。実質6円50銭の増額修正となり、業況と株主還元姿勢を好感した買いが流入した。10月中間期は既存事業及びM&Aにより取得した連結子会社がともに好調に推移しており、売上高が144億7300万円(前年同期比67.3%増)、営業利益が11億2300万円(同2.7倍)になった。第3四半期(11月~26年1月)も同様の傾向が継続すると見込んでおり、業績予想を変更した。株式分割では同社株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図る。前期の期末一括配当は株式分割考慮後ベースで49円50銭だった。
■プロレド・パートナーズ <7034> 607円 +57 円 (+10.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
プロレド・パートナーズ<7034>が4日続伸。15日の取引終了後に発表した25年10月期連結決算が、売上高123億200万円(前の期比2.6倍)、営業利益49億4500万円(同5.0倍)、純利益2億500万円(同35.6%減)となり、従来予想の営業利益27億4000万円を大きく上回って着地したことが好感された。ファンドの投資先のExitに係る損益表示を従前の営業外損益から売上高へ変更したことや、第3四半期及び第4四半期に投資先のExitが発生したため売上高及び営業利益が膨らんだ。なお、26年10月期は、固定報酬型コンサルの成長を見込む一方、コンサルタント採用に係る採用費や人件費も増加する見通し。ただ、ファンドの投資先のExitに係る損益発生時期や金額の合理的な予測が困難であることを踏まえ、予想を非開示としている。
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