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    2025年11月17日 21時15分

    クーグラー元FRB理事、辞任前に不適切な金融取引

     クーグラー元FRB理事は年次財務開示書類で、FRBの方針に違反する多数の株式売買を報告し、FRBが今年この件を監察官による調査に委ねるきっかけとなった。書類は15日に米政府倫理局(OGE)が公表した。開示書類はクーグラー氏が理事辞任から約1カ月後の9月に提出したもの。

     書類によると、FRBの倫理担当者はクーグラー氏がFRBの方針を順守したと認証することを拒否し、同氏の開示書類を政府の監視機関であるFRBの監察官室に送った。その後、クーグラー氏は8月1日に辞任を発表。これは同氏の財務開示書類の作成完了が近づいていた時期と重なる。

     バイデン前大統領が理事に指名したクーグラー氏は、7月29-30日のFOMCを欠席し、FRBは個人的な事情だと説明していた。同氏の辞任は8月8日に発効した。トランプ大統領はその後、クーグラー氏の残りの任期(来年1月31日まで)を務める後任として、ミラン氏を指名。

     15日の開示は、個人金融取引に関して最近強化されたFRBの方針に違反する4件の金融取引をクーグラー氏が報告してから1年後のことだ。当時、同氏はこれらの違反を偶発的なもので、同氏の夫がクーグラー氏の知らないうちに、FRBの規則に違反する意図なく実行したものだと説明していた。

     これらの以前の開示書類は、FRB方針に対する2件の別々の違反を示していた。一つは、個別株式の売買を禁止する規定に違反していた。もう一つは、2024年7月と同年9月のFOMC前のいわゆるブラックアウト期間中に購入が行われた。この期間は金融取引が一切許可されていない。クーグラー氏は違反を知った際、直ちに倫理担当者に通知し、担当者の指示に従ってFRBの規則の下で可能な限り速やかに資産を処分したと、24年の開示書類で述べていた。

    株探ニュース