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    2025年11月10日 23時37分

    メッツェラが大幅安 ファイザーが買収合戦で勝利 ノボは撤退=米国株個別

    (NY時間09:33)(日本時間23:33)
    メッツェラ<MTSR> 70.46(-12.72 -15.29%)
    ファイザー<PFE> 24.73(+0.30 +1.23%)

     肥満薬開発のスタートアップ、メッツェラ<MTSR>が大幅安。同社を巡ってデンマークのノボとファイザー<PFE>が買収合戦を繰り広げていたが、ノボが撤退すると発表したことが売り材料。同社株は1月のIPOから先週末終値までで、4倍以上になっていた。

     同社の買収を巡っては、効果が証明されていない資産に対して過剰な金額が提示されているとの懸念が生じていた。ファイザーによる買収に合意していたメツェラに対し、ノボは一方的に買収を提案し、さらに買収提示額を引き上げたが、ファイザーがノボと同等の条件に買収案を引き上げた後に撤退を決定した。

     メツェラはまた、ノボが提示した買収案には規制上の問題が生じる可能性があるとして米連邦取引委員会(FTC)の通知を受けたことも明らかにした。

     ファイザーはメツェラに1株65.60ドルを現金で支払うほか、一定の基準を達成することを条件に最大20.65ドルを追加的に支払うことで合意。

     アナリストは、ファイザーがメッツェラ買収競争に勝利したことは、価格は高くなったものの、ファイザーの株主にとっては歓迎すべきニュースだと述べている。

     ファイザーは医薬品パイプラインの拡大が必要で、今回の取引は肥満薬市場でのシェア獲得への同社の取り組みを示している。メッツェラのGLP-1主力資産である「MET-097i」は月1回投与で済む可能性があり、急速に拡大する肥満薬市場でニッチな役割を果たす可能性があるという。
     肥満薬市場では、イーライリリー<LLY>とノボが依然として支配的なプレーヤーであり続け、市場投入時期と保険適用の優位性を維持する可能性が高いが、MET-097iが僅かなシェアを獲得するだけでも、ファイザーにとって数十億ドル規模の機会を創出するだろうと述べている。

    MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

    株探ニュース