（NY時間09:50）（日本時間23:50）
マーベル<MRVL>　97.25（+4.35　+4.68%）

　半導体のマーベル・テクノロジー<MRVL>が上昇。ソフトバンクＧ＜9984＞が同社の買収を今年検討したと伝わった。ブルームバーグが関係者の話として伝えた。ただ、現在は買収について交渉していないという。実現していれば、半導体業界史上最大規模の取引となる可能性があった。

　ソフトバンクＧは数カ月前、マーベル側に買収の打診を行ったが、条件面で折り合わなかったという。現在は協議が中断しているものの、将来的に再浮上する可能性もあると伝えている。

　ソフトバンクの孫正義会長兼ＣＥＯは数年来に渡りマーベルを潜在的な買収ターゲットとして研究してきた。狙いは、ＡＩデータセンター時代に不可欠なハードウェア分野でのプレゼンス拡大にある。孫ＣＥＯは日常的に数十件の案件を検討するが、実際に行動に移すのは一部に限られるという。

　関係者によれば、孫ＣＥＯはマーベルを傘下の英アームと統合する構想を描いていた。両社が結びつけば、チップ設計から製造委託までをカバーする強力な半導体エコシステムが形成される可能性がある。

【企業概要】
　データセンターのコアからネットワークエッジに至るデータインフラ半導体ソリューションを提供する。データセンター、エンタープライズネットワーキング、キャリアネットワークインフラ、コンシューマー、自動車・産業市場に、高性能な標準およびセミカスタム製品を提供する。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース