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    2025年11月6日 23時49分

    英アーム、決算受け小幅高 ロイヤルティ、ライセンスとも予想上回る=米国株個別

    (NY時間09:47)(日本時間23:47)
    英アーム<ARM> 161.70(+1.51 +0.94%)

     半導体設計の英アーム<ARM>が小幅高。前日引け後に7-9月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ロイヤルティ、ライセンスとも予想を上回る売上高を示した。第3四半期のガイダンスも公表し、予想を上回る売上高見通しを示している。AIデータセンター向けチップ設計の需要の高まりを背景に強気の見通しを示した。

     同社はAI処理を支えるデータセンター向けチップ設計で存在感を高めるべく投資を強化しており、その成果が出始めている。同社は単なる回路設計ライセンス企業から、より包括的なチップ設計を提供する半導体IP企業へと進化しており、ポテンシャルと企業知名度が拡大。

     ただし、この変革には大規模なエンジニアリング投資が必要で、費用増が利益率を圧迫。また、一部顧客と競合関係に立つケースも増えており、現在はクアルコム<QCOM>との法的紛争も続いている。

     ハースCEOは声明で「われわれの技術への強い需要は引き続き幅広い分野で見られる。特にデータセンター向けの需要が顕著だ」と述べた。サーバー・データセンター向けプロセッサ製品のネオバースシリーズの売上は2倍に増加したという。

     アナリストからも強気なコメントが出ている。「第2四半期決算は主要指標の大半で予想を上回り、第3四半期ガイダンスも強気な内容だった。これはスマートフォンメーカー各社で、v9プロセッサの採用が急速に拡大していること、特に高価格帯の携帯端末でのシェアが拡大している可能性を示唆している」と述べている。

     また、目標株価を178ドルとしているアナリストは、「決算は予想を大幅に上回る“ビッグビート”だった。ライセンス収入・ロイヤルティ収入はいずれも想定を上回る内容。同社はスマートフォン、データセンター、自動車、IoTを含むすべての分野でロイヤルティ収入が増加したと強調。また、ライセンス収入は56%増で、次世代技術に関する高額ライセンス契約を複数の大手企業が締結したことが背景にある」とのコメントも出ている。

    (7-9月・第2四半期)
    ・1株利益(調整後):0.39ドル(予想:0.33ドル)
    ・売上高:11.4億ドル(予想:10.6億ドル)
      ロイヤルティ:6.20億ドル(予想:5.86億ドル)
      ライセンス・その他:5.15億ドル(予想:4.72億ドル)
    ・粗利益率(調整後):98.2%(予想:97.9%)
    ・営業利益(調整後):4.67億ドル(予想:3.86億ドル)
    ・営業利益率(調整後):41.1%(予想:36.1%)

    (10-12月・第3四半期見通し)
    ・1株利益(調整後):0.37~0.45ドル(予想:0.35ドル)
    ・売上高:11.8~12.8億ドル(予想:11.1億ドル)

    【企業概要】
     世界の大手半導体企業やOEM向けに、高性能・低コスト・エネルギー効率の高いCPU製品と関連技術を設計・開発し、ライセンスを供与する。Arm CPUは、スマートフォンやタブレット、データセンター・ネットワーキング機器・車両用オペレーティングシステムとアプリケーションを含む多様なソフトウェアを実行する。

    MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

    株探ニュース