関税が銀行・証券などの経済予測機関をインフレ加速に備えさせている。米大手銀のエコノミストは、来週１３日に発表される米消費者物価指数（ＣＰＩ）を前に、４月のＣＰＩは前月比で上昇を再び加速させた可能性を指摘。

　３月分は予想外の０．１％低下となったが、４月は０．３％の上昇が見込まれている。ただ、前年比では前回と変わらずの４年ぶりの低水準である２．４％と予想。コア指数も前年比２．８％で横ばいが見込まれている。

　関税が現実のものとなった現在、輸入コストの上昇がＣＰＩに波及するのは時間の問題。市場もその見方に同意しており、１年先のインフレ期待を示すスワップ金利は３．３６％前後で推移している状況。トランプ関税が発表され出し、市場も混乱した４月初旬よりはスワップ金利は落ち着いているものの、なお高い水準にはある。

　本日はこのあと日本時間０時にＮＹ連銀が米消費者の１年先のインフレ期待調査を公表する予定。前回は３．５８％だった。

＊米消費者物価指数（CPI）（3月）13日21:30
予想　0.3％　前回　-0.1％（前月比）
予想　2.4％　前回　2.4％（前年比）
予想　0.3％　前回　0.1％（コア・前月比）
予想　2.8％　前回　2.8％（コア・前年比）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

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