（NY時間10:15）（日本時間00:15）
シグナ<CI>　341.27（+21.50　+6.72%）
ヒューマナ<HUM>　274.27（-13.85　-4.81%）

　医療保険のシグナ<CI>が上昇。取引開始前にライバルのヒューマナ<HUM>との合併を追求しないと発表した。同社は声明で「これまで確立したＭ＆Ａの基準を守り、戦略的に合致し、財務的に魅力的で、成約の可能性が高い買収のみを検討する」と述べている。

　大手２社は昨年買収交渉を行ったが、価格面で折り合わず、シグナが撤退してた。しかし、米政府がメディケア・コストを抑制するようヒューマナに求める中、協議が復活したと報じられていた。

　アナリストは「今回の声明はトランプ氏の勝利後、取引に関する新たな憶測が動機となっている」と指摘。また、両社が合併すれば、３０％以上のシェアを持つ薬局およびベネフィットの巨大企業が誕生することになるため、米連邦取引委員会（ＦＴＣ）と米司法省からの法的措置に直面する懸念もあった。

　シグナは自社株買いに注力しており、第４四半期の１０億ドルを含め、今年１年間で６０億ドルの自社株買いを行ったと述べた。同社は、これからも積極的な自社株買いを続ける と述べている。

【企業概要】
＊シグナ
　米国内外の雇用者・政府機関・ヘルスケアプロバイダーなど向けに、病気や疾患の治療・予測・予防を目的とする薬局・ケア・福利厚生のヘルスケアサービスを提供する。また、米国企業・米国政府や米国外の雇用主など向けの医療保険を扱い、包括的な医療ソリューションを提供する。

＊ヒューマナ
　メディカルケアと医療保険制度運営の統合ケアを提供する。医療従事者を支援し、在宅ケア・薬局サービス・データ分析等を幅広く組合わせ、ヘルスケアをより簡素化・効果的にするプランを扱う。医療・特殊保険商品加入者向けには、契約した医療機関ネットワークでサービスを提供する。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース