（NY時間15:54）（日本時間04:54）
タッパーウェアブランズ<TUP>　0.56（-0.64　-53.20%）

　台所用品のタッパーウェア<TUP>が引け間際に急落。今週にも破産申請を行う準備を進めていると伝わった。ブルームバーグが関係者の話として伝えた。同社は需要低迷が続く中で、事業再生に向けた長年の取り組みを経て、裁判所保護下に入る計画を立てているという。

　同社と債権者との間で７億ドルを超える負債の管理方法について長期間に渡る交渉が続いていたが、破産準備はこれに続くものである。債権者は今年、融資条件について同社に猶予を与えることで合意したが、同社の経営状態は悪化の一途を辿っていた。

　同社は長年に渡り事業継続能力に疑念があることを警告してきた。６月には米国唯一の工場を閉鎖し、約１５０人の従業員を解雇する計画を発表。昨年、経営再建の一環としてフェルナンデスＣＥＯと複数の取締役を交代させ、新ＣＥＯにゴールドマン氏を任命した。

　タッパーウェアは創設者アール・タッパー氏が柔軟性のある気密シールを発明した後、１９４６年にプラスチック製品を一般に発売。このブランドは、主に郊外に住む女性たちが主催する販売会を通じて米国の家庭に急速に浸透した。同社は創業以来８０年近く、アマチュア販売員による直接販売を主な販売方法として事業を継続し、２０２２年時点での登録申請によるとその数は３０万人を超えている。

【企業概要】
　世界の消費者向けにキッチン・家庭用品及び美容製品等を開発・製造し、主に個人の販売員がホームパーティーその他の方法で販売する。タッパーウェアのブランド名で知られるプラスチック樹脂製の食品保存容器や調理器具の他、スキンケア用品・化粧品などの美容製品も取り扱う。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

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