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    2024年4月19日 11時40分

    S&P500 月例レポート ― ギャング・オブ・フォーが最高値更新を牽引 (2) ―

    ●主なポイント

     ○3月も市場は上昇を続け、値上がり銘柄の裾野が広がる一方で、マグニフィセント・セブンに代わってギャング・オブ・フォーが市場を牽引しました。S&P500指数 は終値での最高値を8回更新し、5100と5200の節目を一気に突破しました。マグニフィセント・セブンは依然として年初来上昇率の約37%に寄与していますが、その中の小集団であるギャング・オブ・フォー(エヌビディア、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、アマゾン・ドット・コム)がS&P500指数の年初来上昇率の47%に寄与しています。

     これは、残りの3銘柄が遅れを取っていることを意味し、中でもテスラは年初来で29.3%下落と、S&P500指数構成銘柄の中で最低のパフォーマンスとなっています。年初来パフォーマンスが2番目に低いのはボーイング(マグニフィセント・セブンではありません)で、26.0%下落しています。明るい話として、マグニフィセント・セブンを除く残りの493銘柄も年初来で6.4%上昇し、第1四半期の高パフォーマンスにつながりました(1928年以降の第1四半期の平均リターンは1.55%)。

     ○3月の主なデータ

      ⇒3月の株式市場は上昇と最高値の更新が続き(3.10%上昇)、S&P500指数は5100、5200の節目を突破して、過去最高値を8回更新しました。年初来の最高値更新回数は22回に達しており、このまま進んで1995年の77回を上回ることになれば、1年間の最高値更新回数が過去最高となります(先走り過ぎた発言ですね)。

     S&P500指数は5ヵ月連続の上昇となりました(2月は5.17%、1月は1.59%上昇、2023年12月は4.42%上昇、11月は8.92%上昇。5ヵ月累計では25.29%上昇しました)。10月以前の3ヵ月間は連続で下落し(10月は2.20%下落、9月は4.87%下落、8月は1.77%下落して、3ヵ月累計では8.61%下落)、それ以前は5ヵ月連続で上昇していました(累計で15.59%上昇)。3月は20営業日のうち10営業日で上昇し(2月は20営業日のうち13営業日)、11セクターすべてが上昇しました(2月も11セクターすべてが上昇)。

     また、値上がり銘柄数がさらに増加し、値下がり銘柄数を大きく上回りました(3月は値上がり銘柄数が402銘柄、値下がり銘柄数は100銘柄。2月は値上がり銘柄数が351銘柄、値下がり銘柄数が151銘柄でした)。3月の出来高は前月比6%増、前年同月比では12%減となりました。

       →3月は2月と同様に11セクターすべてが上昇しました。3月のパフォーマンスが最高となったのはエネルギーで、10.43%上昇しました(年初来では12.69%上昇、2021年末比では70.61%上昇)。パフォーマンスが最低だったのは一般消費財で、0.01%の上昇でした(同6.81%上昇、同1.20%上昇)。

      ⇒S&P500指数は3月に3.10%上昇して、5254.35で月を終えました(配当込みのトータルリターンはプラス3.22%)。2月は5096.27で月を終え、5.17%上昇しました(同プラス5.34%)。1月は4845.65で月を終え、1.59%上昇しました(同プラス1.68%)。年初来の第1四半期では10.16%上昇(同プラス10.56%)、過去1年では27.86%上昇しました(同プラス29.88%)。2023年通年は24.23%の上昇(同プラス26.29%)、2022年は19.44%の下落でした(同マイナス18.11%)。

       →2024年3月にS&P500指数は終値での過去最高値を8回更新しました(終値での最高値は5264.85)。また、年初来での最高値更新回数は22回となりました。なお、2023年の最高値更新回数は0回、2022年は1回、2021年は70回でした(過去最高は1995年の77回)。

       →コロナ危機前の2020年2月19日の高値からは55.17%の上昇(同プラス65.80%)となっています。

     ○米国10年国債利回りは2月末の4.26%から4.21%に低下して月を終えました(2023年末は3.88%、2022年末は3.88%、2021年末は1.51%、2020年末は0.92%、2019年末は1.92%、2018年末は2.69%、2017年末は2.41%)。30年国債利回りは2月末の4.39%から4.35%に低下して取引を終えました(同4.04%、同3.97%、同1.91%、同1.65%、同2.30%、同3.02%、同3.05%)。

     ○英ポンドは2月末の1ポンド=1.2625ドルから1.2622ドルに下落し(同1.2742ドル、同1.2099ドル、同1.3525ドル、同1.3673ドル、同1.3253ドル、同1.2754ドル、同1.3498ドル)、ユーロは2月末の1ユーロ=1.0807ドルから1.0789ドルに下落しました(同1.0838ドル、同1.0703ドル、同1.1379ドル、同1.2182ドル、同1.1172ドル、同1.1461ドル、同1.2000ドル)。円は2月末の1ドル=149.95円から151.40円に下落し(同141.02円、同132.21円、同115.08円、同103.24円、同108.76円、同109.58円、同112.68円)、人民元は2月末の1ドル=7.2271元から7.2277元に下落しました(同7.1132元、同6.9683元、同6.3599元、同6.6994元、同6.9633元、同6.8785元、同6.5030元)。

     ○3月末の原油価格は6.0%上昇し、1月末の1バレル=78.31ドルから同83.02ドルとなりました(2023年末は同71.31ドル、2022年末は同80.45ドル)。米国のガソリン価格(EIAによる全等級)は3月に8.1%上昇しました(現在1ガロン=3.639ドル、2月末は3.365ドル、2023年末は同3.238ドル、2022年末は同3.203ドル、2021年末は同3.375ドル)。2020年末から原油価格は71.5%上昇し(2020年末は1バレル=48.42ドル)、ガソリン価格は56.2%上昇しました(2020年末は1ガロン=2.330ドル)。

      ⇒2024年2月時点のEIAの報告によると、ガソリン価格の内訳は、57%が原油、13%が販売・マーケティング費、14%が精製コスト、16%が税金となっています。

     ○金価格は2月末の1トロイオンス=2052.20ドルから上昇し2241.00ドルで3月の取引を終えました(2023年末は2073.60ドル、2022年末は1829.80ドル、2021年末は1901.60ドル、2020年末は1520.00ドル、2019年末は1284.70ドル、2018年末は1305.00ドル)。

     ○VIX恐怖指数は2月末の12.40から13.00に上昇して3月を終えました。月中の最高は16.04、最低は12.40でした(2022年末は21.67、2021年末は17.22、2020年末は22.75、2019年末は13.78、2018年末は16.12)。

      ⇒同指数の2023年の最高は30.81、最低は11.81でした。

      ⇒同指数の2022年の最高は38.89、最低は16.34でした。

      ⇒同指数の2021年の最高は37.51、最低は14.10でした。

      ⇒同指数の2020年の最高は85.47、最低は11.75でした。

     ○S&P500指数に対する市場関係者の1年後の目標値は4ヵ月連続で上昇し、現在値から7.6%上昇の5655となっています(2月時点では9.5%上昇の5582、1月時点では5280)。それ以前は、(9カ月連続の低下から)11カ月連続の上昇を経て、2023年11月まで2ヵ月連続で低下していました。

     ダウ平均の目標株価も3ヵ月連続の上昇から2ヵ月連続の低下を経て、3月は4ヵ月連続での上昇となり、現在値から7.1%上昇の4万2619ドルとなっています(2月時点では8.5%上昇の4万2300ドル、1月時点では4万0955ドル)。

    ●銀行業界

     ○米地銀ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ<NYCB>(資産1150億ドル)は、ムニューシン元財務長官が率いる投資グループを引受先として、普通株と普通株に転換可能な優先株を通じて10億ドル超の増資を行うことを発表しました。

    ※「ギャング・オブ・フォーが最高値更新を牽引 (3)」へ続く

    株探ニュース