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    2024年3月25日 17時00分

    明日の株式相場に向けて=動き出したインバウンド関連株

     週明け25日の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比474円安の4万414円と反落。全体相場はようやくというべきか上昇一服局面に遭遇した。前週末までの直近4営業日で2000円以上も水準を切り上げており、日経平均の騰落レシオ(25日移動平均)も前週末時点で147%まで上昇、ここでのひと押しは後々を考えれば必要なガス抜きともいえる。きょうは先物主導で安値引けを余儀なくされたが、4万円トビ台でのもみ合いは、強弱観対立のなかで売りと買いがせめぎ合っているというような緊迫感はない。

     日本株に先立って、前週末の米国株市場では最高値街道を疾走していたNYダウが300ドルあまりの下げでブレーキを踏んだが、機関投資家の持ち高調整の売りという解説がなされ、地合いの変調を示唆する声は聞かれなかった。今週は日本時間今晩に予定されるクックFRB理事のハーバード大学での講演を皮切りにFRB高官の発言機会が相次ぐ。そして週末には2月のPCEデフレーターが開示されることで、若干の警戒感も漂う。しかし、それでも12~13ポイントの大底圏を這うVIX指数が現状の安心感を物語っている。

     個別は半導体関連にやや買い疲れ感があり内需株シフトの動き。とりわけインバウンド旋風が吹き荒れる消費関連セクターに元気印の銘柄が目立った。前週19日に日本政府観光局が開示した2月の訪日外国人観光客は前年同月比で何と9割増、2月として単月の過去最高を記録した。そして、この流れは春風に乗って更にパワーアップする気配がある。

     ここにきて思わぬ寒の戻りと冷たい雨で開花が遅れているものの、今週後半から4月初旬にかけてソメイヨシノが見ごろとなりそうだ。“日本の桜”は外国人に大人気を博しており、インバウンド関連株もにわかに色めく。実際目を凝らせば、同関連株にはひと頃の半導体関連の人気株を彷彿とさせるような株高を演じている銘柄も見受けられる。きょうは引け際に軟化したが「椿山荘」を運営する藤田観光<9722>や、共立メンテナンス<9616>、グリーンズ<6547>などのホテル関連、またドン・キホーテを展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>などが新値圏を快走している。

     前週末23日配信の株探トップ特集「爆騰DNA開花『インバウンド特選6銘柄』」でエントリーされたエアトリ<6191>、手間いらず<2477>、インバウンドプラットフォーム<5587>、ツカダ・グローバルホールディング<2418>なども軒並み高、週足チャートでみれば、いずれも出遅れ感が際立っており、水準訂正余地に目をつけた波状的な買いが観測される。投資資金が流れ込む背景には、これらが「3月期決算銘柄でない」ということも大きい。この時期一見有利に働くように見える3月期末の権利取り絡みの銘柄は、権利落ち後に配当分などで相応の下げ圧力が働くため、キャピタルゲインを追求するトレーダーの観点では決算期の違う銘柄が選好されるという“裏セオリー”がある。上記の人気となった銘柄もこれに該当する。インバウンド関連の妙味株として新たにマークしたい銘柄は差し当たって3つ。トレジャー・ファクトリー<3093>、シー・ヴイ・エス・ベイエリア<2687>、そして既に動意してしまっているが、サニーサイドアップグループ<2180>も有望。

     このほか、AI株人気から派生して米GPU大手エヌビディア<NVDA>とビジネス面で思惑がある周辺株にも光が当たっている。ここ本家が強い波動を取り戻しており、周辺銘柄の動きも顕著だ。そのなか当欄で紹介したCIJ<4826>は2日連続ストップ高で更に上値を慕う望外の人気。このほか、エヌビディア関連ではHPCシステムズ<6597>の押し目に着目したい。ジーデップ・アドバンス<5885>も25日線との上方カイ離修正を入れたところで狙い場となっている。また、生成AI活用の販促支援を行うイーエムネットジャパン<7036>が3日連続ストップ高人気で大いなる輝きを放ったが、この物色の流れから紡ぎ出されるのがAIソリューションで新境地を開拓中の共同ピーアール<2436>だ。インバウンド関連の切り口でも注目要素があり、再びマークしておきたいタイミングにある。

     あすのスケジュールでは、2月の企業向けサービス価格指数のほか、基調的なインフレを捕捉するための指標が日銀から開示される。また、この日はJSH<150A>、ハッチ・ワーク<148A>、ソラコム<147A>、L is B<145A>がいずれも東証グロース市場に新規上場する。海外では、ハンガリー中銀が政策金利を発表、2月の米耐久財受注額、1月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数、3月の米消費者信頼感指数など。(銀)

    出所:MINKABU PRESS