ＩＴ・ハイテク株に戻り売りが出ている中、アマゾン<AMZN>はプラス圏を維持している。米消費者が、コスト意識の高まりから例年よりも早くホリデー・ショッピングを開始すると予想される中で、同社は１０月１１日と１２日に今年２度目のプライムデー・セールを開催する。同イベントが同じ年に２回開催されるのは今年が初めて。

　多くの米消費者が食費や燃料費の高騰で裁量消費財への支出を控えることが想定されている。調査によると、３分の１以上の消費者が年末の買い物を１０月かそれ以前に始めると回答している。同社は年末年始は活気がなく、大量の在庫処分のために大幅値引きが必要になると覚悟している状況。

　このイベントは、アマゾンのガジェットやその他の商品をお得に購入できるようにすることで、ホリデーシーズン前に買い物客を囲い込むと伴に、既存顧客との関係を深めるのがねらい。

　インサイダー・インテリジェンス社の調査によると、今年の米国のオンライン売上高は僅か９．４％増の１兆ドルに留まり、成長率が１桁になるのは初めてだという。その中でアマゾンへの支出は９％増の４０００億ドルで業界全体よりも伸びは低調になると見込んでいる。

　アマゾンは７月に開催した２日間のプライム・デーで、米国のオンライン支出を８．５％増の１１９億ドルに押し上げた。２日間で３億点以上の商品を販売し、過去のどのプライムデーよりも多く売れたとしている。

（NY時間14:24）
アマゾン<AMZN>　115.59（+1.81　+1.59%）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美