2026年5月26日 17時30分
明日の株式相場に向けて=半導体セクターの次の狙い筋を探る
きょう(26日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比162円安の6万4996円と4日ぶり反落。前日までの直近3営業日で5300円あまりの上昇をみせていたが、さすがにここは一呼吸入れていい場面である。これまで相場を牽引してきた半導体主力株にすれば健全な押し目で、投資家サイドにとってはむしろ慈雨に等しい。5月相場はあす27日が権利付き最終売買日で、早いもので週後半から実質6月商いとなる。
4月は外国人投資家が日本株を現物で5兆6900億円あまり買い越し、歴代最高の買い越し額となったが、5月も海外マネーの買い攻勢は続いている。5月第1週は1兆2350億円の買い越しで4月第2週以来4週ぶりの高水準であった。日経平均の急騰劇を演出したのは言うまでもなく海外からの資金流入ということになるが、6月はアノマリーとしては海外マネーが売りに回る月である。直近10年で6月は8回売り越している。したがって、日経平均はここから先やや上値が重くなる可能性はあるが、主力大型株一極集中ではなく、むしろ物色の裾野が広がり個人投資家にとってやりやすい地合いとなるかもしれない。
半導体関連の主力銘柄は基本的に押し目があれば買い下がっておくというスタンスで臨むのがベターである。人気が盛り上がっている時は、それにつられて買いたくなるのが投資家心理かもしれないが、上値に買いつくのは何か材料が出て投資資金が一斉に向かった時に限る。明確なカタリストがあれば株価にも慣性の法則が働くため短期前提でリターンを享受できる場合が多いが、そうしたケースを除けば順張りであっても高値追いの投資手法は避けるべきである。例えばキオクシアホールディングス<285A>を例に挙げれば、持たざるリスクと天秤にかけても前日の8000円高を買いに行く蓋然性は極めて乏しく、ここら辺の立ち回りはAIに任せて高みの見物に徹する。それよりは、きょうのような押し目を拾うスタンスで(その場合は一段の下値を想定して買い下がる算段で)対処するのがよほど期待値の高い選択肢といえる。
これはアドバンテスト<6857>や東京エレクトロン<8035>なども同様で、主力銘柄を投資対象とするなら、基本は株価が押している時である。今のようにAI・半導体関連のテーマにおいてトレンドとして上向きのベクトルが維持されていれば、その代表的な銘柄群は仮に一段の下値があってもそこはナンピンで買い向かって報われる公算が大きい。ただ、中小型株に関しては少々視点が異なる。既に投資資金が継続的に流入するなど人気化し、マーケットに完全に認知されている銘柄に関しては上向きのベクトルが確保されているため、主力株同様押し目買いが基本だが、そうでない銘柄に関しては臨機応変に対応していく。半導体関連で言えば出遅れ株に物色の裾野が広がっており、これまでは業績面などから見送り対象だった銘柄が、全体テーマ買いのボリュームが膨らんでくるにつれて、より楽観的に“いいとこ取り”の動きが徐々に醸成されていく。初動で入るのは難しいが、流れに乗りつつある銘柄にマーケット目線より半歩早いタイミングで視点を合わせるのが理想である。
半導体関連の中低位株ではダイトーケミックス<4366>が再び動意含みだ。同社はフォトレジストを手掛けており、自社ブランドで展開するだけでなく東京応化工業<4186>など世界的メーカーのOEMで実績を重ねている点は要注目となる。また、足もと商い薄ながら下値限界で再浮上の気配が感じられるのが室町ケミカル<4885>だ。同社が手掛ける高純度イオン交換樹脂は、半導体製造プロセスで使われる超純水の製造や薬液の高純度化に必須であり、ニッチ分野の高技術力にスポットが当たっている。PER8倍は水準訂正余地の大きさを暗示。株価は4ケタ台が地相場であり、今は絶好の拾い場を提供していると思われる。また、半導体製造装置向けに組み込み用光学システムを手掛けているシグマ光機<7713>もマーク。同社は量子コンピューター分野への展開でも先駆的存在であり、ビームスプリッターなどの光学部品で活躍の機を捉えている。
他方、きょうは半導体関連が上昇一服となるなか、三菱重工業<7011>や川崎重工業<7012>、IHI<7013>といった防衛関連が上値を追った。いずれも3月以降は調整局面に移行していたが、テーマ買いの流れが再燃しつつある。この3銘柄で最も出遅れているのが三菱重だが、27年3月期は経常利益、最終利益ともに2ケタ増益見通しにある。また、この“防衛三羽烏”は宇宙開発関連としての側面もあり、投資マネーの還流が期待できる。このほか、日本アビオニクス<6946>が逆襲開始、IMV<7760>、放電精密加工研究所<6469>なども順繰りに出番が回りそうだ。
あすのスケジュールでは、4月の企業向けサービス価格指数が朝方取引開始前に発表される。また、植田日銀総裁が国際コンファランスで挨拶を行う。前場取引時間中に40年物国債の入札が予定されている。このほか、4月の建機出荷が後場取引時間中に開示される。海外では1~4月期の中国工業企業利益、4月の豪消費者物価指数(CPI)、ニュージーランド中銀の政策金利発表などが注目される。米国ではFRB高官に相次いで発言機会があり、クックFRB理事が講演を行うほか、ジェファーソンFRB副議長も討議に参加予定だ。米5年物国債の入札が行われ、個別にセールスフォース<CRM>の2~4月期決算に市場の関心が高い。なお、シンガポール、マレーシア、インドネシア市場は休場となる。(銀)
出所:MINKABU PRESS
4月は外国人投資家が日本株を現物で5兆6900億円あまり買い越し、歴代最高の買い越し額となったが、5月も海外マネーの買い攻勢は続いている。5月第1週は1兆2350億円の買い越しで4月第2週以来4週ぶりの高水準であった。日経平均の急騰劇を演出したのは言うまでもなく海外からの資金流入ということになるが、6月はアノマリーとしては海外マネーが売りに回る月である。直近10年で6月は8回売り越している。したがって、日経平均はここから先やや上値が重くなる可能性はあるが、主力大型株一極集中ではなく、むしろ物色の裾野が広がり個人投資家にとってやりやすい地合いとなるかもしれない。
半導体関連の主力銘柄は基本的に押し目があれば買い下がっておくというスタンスで臨むのがベターである。人気が盛り上がっている時は、それにつられて買いたくなるのが投資家心理かもしれないが、上値に買いつくのは何か材料が出て投資資金が一斉に向かった時に限る。明確なカタリストがあれば株価にも慣性の法則が働くため短期前提でリターンを享受できる場合が多いが、そうしたケースを除けば順張りであっても高値追いの投資手法は避けるべきである。例えばキオクシアホールディングス<285A>を例に挙げれば、持たざるリスクと天秤にかけても前日の8000円高を買いに行く蓋然性は極めて乏しく、ここら辺の立ち回りはAIに任せて高みの見物に徹する。それよりは、きょうのような押し目を拾うスタンスで(その場合は一段の下値を想定して買い下がる算段で)対処するのがよほど期待値の高い選択肢といえる。
これはアドバンテスト<6857>や東京エレクトロン<8035>なども同様で、主力銘柄を投資対象とするなら、基本は株価が押している時である。今のようにAI・半導体関連のテーマにおいてトレンドとして上向きのベクトルが維持されていれば、その代表的な銘柄群は仮に一段の下値があってもそこはナンピンで買い向かって報われる公算が大きい。ただ、中小型株に関しては少々視点が異なる。既に投資資金が継続的に流入するなど人気化し、マーケットに完全に認知されている銘柄に関しては上向きのベクトルが確保されているため、主力株同様押し目買いが基本だが、そうでない銘柄に関しては臨機応変に対応していく。半導体関連で言えば出遅れ株に物色の裾野が広がっており、これまでは業績面などから見送り対象だった銘柄が、全体テーマ買いのボリュームが膨らんでくるにつれて、より楽観的に“いいとこ取り”の動きが徐々に醸成されていく。初動で入るのは難しいが、流れに乗りつつある銘柄にマーケット目線より半歩早いタイミングで視点を合わせるのが理想である。
半導体関連の中低位株ではダイトーケミックス<4366>が再び動意含みだ。同社はフォトレジストを手掛けており、自社ブランドで展開するだけでなく東京応化工業<4186>など世界的メーカーのOEMで実績を重ねている点は要注目となる。また、足もと商い薄ながら下値限界で再浮上の気配が感じられるのが室町ケミカル<4885>だ。同社が手掛ける高純度イオン交換樹脂は、半導体製造プロセスで使われる超純水の製造や薬液の高純度化に必須であり、ニッチ分野の高技術力にスポットが当たっている。PER8倍は水準訂正余地の大きさを暗示。株価は4ケタ台が地相場であり、今は絶好の拾い場を提供していると思われる。また、半導体製造装置向けに組み込み用光学システムを手掛けているシグマ光機<7713>もマーク。同社は量子コンピューター分野への展開でも先駆的存在であり、ビームスプリッターなどの光学部品で活躍の機を捉えている。
他方、きょうは半導体関連が上昇一服となるなか、三菱重工業<7011>や川崎重工業<7012>、IHI<7013>といった防衛関連が上値を追った。いずれも3月以降は調整局面に移行していたが、テーマ買いの流れが再燃しつつある。この3銘柄で最も出遅れているのが三菱重だが、27年3月期は経常利益、最終利益ともに2ケタ増益見通しにある。また、この“防衛三羽烏”は宇宙開発関連としての側面もあり、投資マネーの還流が期待できる。このほか、日本アビオニクス<6946>が逆襲開始、IMV<7760>、放電精密加工研究所<6469>なども順繰りに出番が回りそうだ。
あすのスケジュールでは、4月の企業向けサービス価格指数が朝方取引開始前に発表される。また、植田日銀総裁が国際コンファランスで挨拶を行う。前場取引時間中に40年物国債の入札が予定されている。このほか、4月の建機出荷が後場取引時間中に開示される。海外では1~4月期の中国工業企業利益、4月の豪消費者物価指数(CPI)、ニュージーランド中銀の政策金利発表などが注目される。米国ではFRB高官に相次いで発言機会があり、クックFRB理事が講演を行うほか、ジェファーソンFRB副議長も討議に参加予定だ。米5年物国債の入札が行われ、個別にセールスフォース<CRM>の2~4月期決算に市場の関心が高い。なお、シンガポール、マレーシア、インドネシア市場は休場となる。(銀)
出所:MINKABU PRESS